フリーランスになるには?絶対に知っておきたい「フリーランスになるために必要な準備や手続き」を解説

flexyを運営しております、サーキュレーションの遠藤 瞳です。flexyでエグゼクティブコーディネーターをしています。
前職ではIT企業で採用を担当する中、技術やご経験を活かし自分らしい働き方を追求する方々と接してきました。その経験から、もっと知見やスキルを活かし、場所や時間にとらわれず働ける人を増やしたいと考えるようになりました。
flexyの運営に携わるようになり、さまざまな方からお話をお伺いしました。「フリーランスを検討している」「副業/兼業をしてみたい」と思いながら、一歩踏み出せないという方々がとても多い印象です。中でも準備や手続き、税金面等での不安を理由に挙げる方が目立ちました。
今回はフリーランスという働き方にスポットを当て、フリーランスになるために準備したいことや必要な手続きを、易しく解説します。
皆さんの不安が少しでも解消され、ベストな働き方の選択につながれば嬉しく思います。

フリーランスとはどんな働き方か

フリーランスという働き方をくわしくご説明する前に、現在主流となっている4つの働き方についてご紹介しましょう。

1.企業に所属する
いま日本でもっとも多いのが、この働き方でしょう。正社員、契約社員など雇用形態は複数ありますが、企業と雇用関係を結んで働く形です。

2.フリーランス
今回くわしくご説明しますが、現在この働き方を選択する方が増えています。企業などには所属せず、クライアントやプロジェクトごとに契約を結んで仕事をする働き方です。

3.兼業/複業
ダブルワークやパラレルワークと呼ばれ、生業として複数の仕事を掛け持ちする働き方です。

4.副業
こちらも近年増えていて、主要な収入源は一つに決まっているものの、空いた時間を活用して副収入を得る働き方です。
上記4つの働き方の中から、今回は2番目の「フリーランス」について解説します。

フリーランスで働くことのメリットとしてイメージしやすい点といえば、「自由であること」を挙げる方は多いでしょう。フリーランスで働く方のブログやSNSを拝見すると、語学留学や海外旅行などを楽しんでいる様子が書かれ「自由だなあ」と羨ましく感じた方もいるはずです。
一方で、企業に所属し直接雇用で働くことのメリットとしては「安定した生活ができる」「生活基盤をしっかり造れる」ことが挙げられるかと思います。

フリーランスで働くことと、直接雇用で働くことのメリット、デメリット

フリーランス、直接雇用それぞれのメリットとデメリットを、以下の表にまとめました。

表をご覧いただいても分かる通り、やはりフリーランスは自由度の高さによるメリットが、直接雇用では暮らしを安定させられる良さがあります。
フリーランスは業務量が契約次第になるため、決まった収入が定期的にある状況は作りにくいでしょう。一方、直接雇用だと決まった給料日に固定の金額が支給されます。また収入の向上に関しても、フリーランスは成果・実力次第になりますし、クライアントとの交渉力も重要です。直接雇用の場合は、評価制度などにより定期昇給の機会があります。
仕事内容については、フリーランスなら経験次第ですがある程度選択の自由があります。直接雇用では、自分で仕事を選ぶ自由はないことが多く、与えられた業務は責任を持ってこなさなければなりません。
またスキル向上のため学ぶには、フリーランスは自身で勉強の機会を設けなければなりません。一方直接雇用の場合、研修制度や異動により教育の機会が与えられます。福利厚生面も、直接雇用では社会保険が整備されていますが、フリーランスは自身で契約を行う必要があります。
社会的な信用という面でも、フリーランスはまだ低めになりがちです。しかしフリーランス人口が増えていることで、状況は変化しつつあるでしょう。以前フリーランスは契約自体が困難だったクレジットカードやローンなども、徐々にその難易度が下がってきています。

フリーランスとして長く活躍できる人の特徴

先の項目でフリーランスと直接雇用を比較しましたが、現状では直接雇用の方がメリットは大きいと考えた方も多いでしょう。しかし大切なのは、ご自身にとってもっとも良い働き方が選択できることです。そのような中で、フリーランスとしてどのように活躍していけるかをこれからご紹介します。
flexyではフリーランスとして活躍する方も数多くいますので、まずはそのような方の特徴をご説明します。

1.自己管理・体調管理をきちんとできる人
フリーランスだと大抵の場合代わりを務める人がいないため、自己管理や体調管理は非常に重要です。

2.コミット力の高い人
コミット力とは、納期管理やコスト管理を適正に行える能力を指します。締め切りをしっかり守りながら、品質の高い仕事ができることは、相手先との信頼関係構築にも深くかかわってくるでしょう。

3.適正にコミュニケーションを取れる人
「コミュニケーション能力」と聞くとハードルの高さを感じる方もいると思いますが、フリーランスに求められるのはむしろ状況に沿って適切なコミュニケーションが取れることです。常に互いの状況が把握できる環境ではありませんから、困った時や報告が必要な時は積極的に呼びかけられることは大事でしょう。それらを適したタイミングでできる人が、活躍できるフリーランスになっているという印象です。

4.謙虚で誠実に対応できる人
仕事をする上での基本ですが、フリーランスとして働く場合も人と人との付き合いが大切です。誠実に対応できることは「長く一緒に働きたい」と思ってもらえるポイント。複数のクライアントと長くお付き合いできるフリーランスの方は、やはり誠実な人が多いと思います。

5.向上心の高い人
勉強熱心で、ご自身でスキルアップの機会を見つけられることはもちろん、世の中のトレンドをキャッチアップできることも重要です。教えてくれる人がいない環境ではすぐに乗り遅れてしまいますので、常に学ぶこととともに時代の流れにも敏感であることが大切でしょう。

フリーランスになる前に、やっておいたほうが良いこと

フリーランスになってから困らないために準備を整える

フリーランスになるためにはさまざまな準備が必要ですが、何から始めて良いか分からないという方も多いでしょう。
ここからは、フリーランスになる前にしておきたいことについてご説明します。

1.キャリアプランを考える

フリーランスになるにあたって、1番大事なことでしょう。会社を辞めてフリーランスになるならネガティブな理由ではなく、働き方としてベストかどうかを考えて決めることが大切です。働き方が変われば、生活基盤やご自身、ご家族の生活が変わるためです。
フリーランスになろうと考えるタイミングとしては、ワークライフバランスを充実させたいと感じた時が多いのではないでしょうか。「お子様の成長を間近で感じたい」「保育園の送り迎えをしたい」など出産や育児、「家族の通院が必要」「家で家族の様子を見たい」など介護のタイミングも多いと思います。
あるいは「スキルアップのため勉強したい」「自身のプロダクトを作りたい」などでキャリアチェンジを考える方もいるでしょう。また、趣味の活動などを充実させたいという動機を持つ方もいるはずです。
ご自身のワークライフバランスの理想を思い浮かべれば、フリーランスを選択する意義が見えてくるでしょう。その際には、今後の生活に必要なお金を意識し、生活レベルをどの程度に保つかも考えておきましょう。

2.フリーランスとしてのスタート方法を考える

フリーランスの始め方としては、さしあたり現職を続け、副業としてフリーで何らかのプロジェクトに参加することがおすすめでしょう。また兼業(Wワーク)が認められているなら、現職と並行して本格的にフリーの仕事を受ける方法ももちろんありです。何か別のことを現職と並行して行ってみると、その大変さとやりがいを同時に感じられるはずです。
会社員からフリーランスになった人のお話では「会社員は会社の後ろ盾がある良さやいつも誰かがいる良さが感じられる。フリーランスは会社内でのしがらみ、承認・調整などが不要なやりやすさと共に寂しさも感じる」とのことです。副業としてフリーランスを始めると、同時に両方が体感できますから今後の展望も描きやすいでしょう。

3.仕事内容や自身のブランディングを考える

フリーランスが自身に合っていると分かれば、次はフリーランスとして「何をするか」、つまり受ける仕事内容やブランディングを考えましょう。フリーランスになると、ご自身の売り込みが必要になります。強みを分析し、ご自身ができることを複数見つけて掛け算で考えると良いでしょう。例えば、エンジニア開発(Ruby、Python)×プロジェクトマネージャーのようなイメージです。
また、「やりたいこと」と「選ばれやすいこと」のバランスを取って仕事を考えることも大事です。クライアントやエージェントへの自己PR内容を熟考し、「選ばれる」ための書類やポートフォリオ、HP等も用意しましょう。内容等については、flexyでもご相談を受け付けています。
またエンジニア・デザイナーの場合はSNSもクライアントがチェックすることが多く、見せ方次第で依頼を増やせるかもしれません。 ご自身の営業活動と並行し、flexyのようなエージェントに登録して強みを客観的に判断してもらうことも重要です。

4.社会保険に関する手続き

ここからは、事務手続きのお話がメインになりますが、まずは社会保険関係の手続きについてご説明します。

健康保険の加入方法は3つあります。

健康保険を任意継続

1つ目は現職の健康保険を任意継続する方法です。今まで所属企業が半額を負担していましたが、退職するとご自身で全額を負担します。2年までと継続期間は限られますが、保険給付内容が変わらないメリットがあります。保険組合によっては人間ドック割引や保養所の利用などのサービスが受けられる場合もあるでしょう。1人分の保険料で扶養家族分を賄えるので、ご家族がいるなら金額次第ではおすすめです。なお退職の翌日から20日以内に手続きが必要で、保険料の支払いが遅れると即脱退になるため注意が必要です。

国民健康保険に加入

2つ目は国民健康保険に加入する方法です。お住まいの市区町村や年度により保険料は変わりますし、所得や家族構成、資産などによっても変動しますので、お住まいの市区町村の役所にご相談ください。収入が減る場合は保険料の減額や免除、納付期間・医療費の減額や免除があります。支払いが難しければ相談すると良いでしょう。国民健康保険の手続きは、退職の翌日から14日以内に行いましょう。

文芸美術国民健康保険

3つ目は「文芸美術国民健康保険」に加入する方法です。WebデザインやWebサイトの制作などをしている方は加入要件を満たしていますが、加入には作品の提出が必要です。令和元年度の保険料は、組合員 1人あたり月額19,600円、ご家族1人あたり月額10,300円です。また満40歳~64歳以上の被保険者は、1人あたり月額4,000円の介護保険料が追加されます。所得が変わっても金額が変わらないので、加入要件を満たすならおすすめです。

家族の扶養に入る

4つ目はご家族の扶養に入る方法です。ご家族が健康保険に加入していれば扶養家族になれますが、ご自身の年間収入が130万円未満でご家族の年収の2分の1未満である場合に限られます。加入の際は、被保険者であるご家族に手続きをお願いしましょう。 どの健康保険がおすすめかは人によって異なりますので保険料を確認し、いずれを選択するか決めて準備しましょう。

5.年金に関する手続き


(画像引用:厚生年金制度の概要 | 厚生労働省)

年金は「1階が国民年金、2階が厚生年金」のような2階建て構造になっています。フリーランスの方は、国民年金に加入します。金額は年度ごとに変動しますが、収入等に関係なく月額で同一の金額を納める必要があります。20歳~60歳未満の方に加入義務があり、扶養家族の方も支払いが必要です。市区町村の役所の窓口で、退職から14日以内に手続きを行いましょう。 収入が減ったなどで納付が難しい場合、収入の減少に応じて免除や納付猶予の制度があります。


(画像引用:働き方、暮らし方で変わる年金加入の形)

6.将来の備えをする

フリーランスになると、将来もらえる年金の金額が少なくなります。このため、将来を考えて備えておくことも大切です。

国民年金基金

備えの1つ目は「国民年金基金」です。こちらは公的年金の一つで、個人事業主やフリーランスが加入できて掛金は全額所得控除され、終身年金で亡くなるまで受給ができます。将来もらえる金額は決まっていますが、加入すると原則として自己都合ではやめられません。なお、加入後に掛金を増減することは可能です。掛金は加入時の年齢や性別、給付タイプの選択によって変わります。ちなみに1か月の掛金の上限は月額68,000円までで、次にご説明する個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入している場合、その掛金と合算しての上限となります。

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)

2つ目は「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」です。掛金を自由に決め、ご自身で積み立てる個人年金です。証券会社、保険会社などから申し込み、自由に組み合わせて運用ができます。フリーランスの方は、月々5,000円~68,000円まで、1,000円単位で自由に掛金を設定できます。原則60歳から老齢給付金として受け取れ、掛金は全額所得控除です。ただし金融商品のため運用リスクがあり、将来もらえる金額が変わる可能性があります。

付加年金

3つ目は「付加年金」です。公的年金の一つで、月額400円の支払いで将来もらえる年金に上乗せができる制度です。確定給付となっており、受給時には「200円×付加保険料を納付した月数」の金額が毎年加算されます。 注意点は、国民年金基金との併用ができない点です。負担なく将来の備えを確実にしたい方なら、まずは付加年金がおすすめかもしれません。 なお、ご紹介した3つのいずれについても、確定申告で所得から控除できます。

7.出産・育児に関して考えておく

フリーランスと直接雇用を比較すると、出産に関する条件はかなり変わってきます。まず「出産育児金」は、国民健康保険や健康保険の加入者は同一金額で一律に支給されます。妊娠4ケ月(85日)以上の方であれば出産時に42万円、産科医療補償制度に加入していない病院で出産された場合40.4万円です。 出産費用が上記の金額より低ければ、差額分が振り込まれます。フリーランスの方でも、健康保険に加入していれば受給ができます。

次に「出産手当金」ですが、こちらは健康保険の加入者ご本人が受け取れる手当のため、母親が健康保険に加入していることが必要で、配偶者の扶養や国民健康保険に加入しているフリーランスは対象外です。出産日以前の42日~出産日翌日からの56日の支給日数期間が対象となり、母親自身の収入で手当金は変わります。 また「育児休業給付金」は、育休中の給与補填の役割となるもので、雇用保険から支給されます。「出産手当金」と「育児休業給付金」は、基本的に会社に勤めている方が受給できるものとなるため、フリーランスは基本的に受け取れません。フリーランスになることと出産を近いタイミングで検討している女性の方は、これらのお金の面を熟考の上、フリーランスになるタイミングを調整すると良いでしょう。

8.育児中の方は保育園を探す

保育園に関しては、お住まいの自治体によって状況がだいぶ異なりますので、自治体のWebサイトで保育園の情報を集めることから始めましょう。待機児童がいない・少ない市区町村でも、大きなマンションなどができれば状況が変わります。保育園情報とあわせて、地域区分も確認されると良いでしょう。 お住まいの自治体で、保育園に入れられるご自身の「点数」を確認しましょう。どこかへ出勤して働くのか、ご自宅で勤務されるのかなどにより、点数が変わる場合もあります。また、フルタイムかパートかなどでも変動します。勤務時間が短い場合は、点数が低くなりがちです。保育園探しは、ご自身がどのような働き方をするかをご家族で考える機会にもなるでしょう。

9.生活設計をしておく

多くの方が考えているかと思われますが、フリーランスになる前には生活費を把握しましょう。今後仕事の契約や金額交渉をする際にそれが頭にあれば、生活基盤を整えやすくなります。また、フリーランスになってすぐお仕事が見つかれば良いのですが、そうとは限りませんから貯金も大事です。 先にも述べましたが、フリーランスになると社会的信用が会社員より低くなりがちです。そのためクレジットカードや住宅ローン、自動車ローンなどの審査が通りにくくなることもあり得ます。もし不動産の購入や賃貸の更新を考えている場合、フリーランスになる前に検討しておくのも一案でしょう。 なお、不動産の購入は人生の中でも大きな買い物ですから、フリーランスの収入が安定するまでに返済できるかどうかも慎重に考え、決断が必要でしょう。

フリーランスになる際の諸手続き

先にも述べましたが、フリーランスになってまず行うことは社会保険の手続きです。それと同時に、お仕事探しも進めていきましょう。

1. 友人・知人、エージェントなどへの連絡

友人や知人へ「フリーになりました」と伝えることは大切ですが、Twitter、Facebook、Quita、note等で「案件探しています」「フリーランスになりました」と投稿している方もいますので参考にすると良いでしょう。
またエージェントにもフリーランスになったことをお知らせすることで、お仕事のご相談が増えるかもしれませんし、状況確認の連絡があるかもしれません。flexyでも、ご連絡をいただいた際に以前と状況が変わっていれば、お話をお伺いするようにしています。

2. 開業準備をする

まずは開業届を提出! と思っている方も多いと思いますが、その前に準備も必要です。最初に、屋号を考えましょう。個人名で始める方も多いでしょうが、会社を設立する場合は屋号が要ります。悩んだ場合は、「覚えやすい」「読みやすい」「他社と差別できているか」「事業内容が分かりやすい」で考えてみるのがおすすめです。
開業日と所在地を決定し、事業の概要を決めましょう。その際は、開業届の記入内容もチェックしておくと良いでしょう。必要であれば、印鑑の作成も忘れずにしておきましょう。
今回は個人事業主として手続きでお話します。(法人開設は対象外です)

3.開業届を提出する

準備が済んだら、いよいよ開業届を提出します。開業届とは、個人事業の開業を税務署に申告する書類です。最寄自治体の税務署に提出する「個人事業の開廃業届出書」と、都道府県税務署に提出する2種類があります。
税務署に提出する開業届の正式名称は「個人事業の開廃業届出書」で、原則として提出が義務付けられていますが、未提出による罰則はありません。国税庁のサイトまたは最寄の税務署で配布されています。税務署で書き方を教えてもらえますから、分からなければ聞きに行くのも一案です。

【開業届を出すメリット】

1つ目は、青色申告ができるようになることです。青色申告にするとさまざまな優遇制度で節税ができます。
2つ目は、屋号を決めて開業すれば屋号での銀行口座が作成できるようになることです。ちなみに銀行によっては開業届の控え提出を求められるケースもあるため、開業届のコピーを取っておくと良いでしょう。
3つ目は、税務署が確定申告書を届けてくれることです。
4つ目は、小規模企業共済に加入できる点です。
5つ目は、クレジットカードの審査への対策にもなる点です。

【開業届を出すデメリット】

1つ目は、失業手当がもらえなくなる点です。
2つ目は、個人事業主だと収入の一定額を超えなければ家族の扶養に入れますが、開業届を提出すると扶養から外れてしまう点です。

なお、開業時に青色申告を希望した場合、申告予定の年の3月15日までに、管轄する税務署に「青色申告承認申請書」の提出が必要です。なお1月16日以降に事業を開始した場合は、開業日から2カ月以内に提出しましょう。

4.都道府県税事務所に「個人事業の開廃業届出書」を提出する

「個人事業の開廃業届出書」は、都道府県税事務所にも提出します。こちらの書類は、各都道府県庁のサイトよりダウンロードができます。ちなみに確定申告をすれば都道府県にも通知がされるため、提出しないという方もいるようです。
なお、フリーランスに多い職種であるライター・システムエンジニア・プログラマーは、法定業種に該当しないため個人事業税は非課税となります。しかし仕事内容によっては請負業と判断され、個人事業税が課税される場合もあります。画家も法定業種に該当しないため個人事業税は非課税ですが、仕事内容次第でデザイン業と判断されれば課税されることがあります。

フリーランスになってからすべきこと

開業を済ませれば、いよいよフリーランスとしてのスタートです。ここでは、フリーランスになってからすることについてご説明します。

1. 仕事の契約をする

無事お仕事が見つかった時の、契約の手順についてもご説明しましょう。
エージェントを通さない場合は、受ける仕事内容をクライアントと確認します。多くの場合、見積書と契約書の作成が必要になります。見積書に決まったフォーマットはありません。お見積もりを出す際は、経費や税金を含めた金額を意識しましょう。金額交渉されることも想定し、金額は下げすぎず適正な見積金額を心がけると良いでしょう。
契約書は必ずしも取り交わさなくて良いのですが、本来対等であるはずのフリーランスとクライアントの力関係が傾くことも考慮し、契約書は可能な限り取り交わすほうが良いでしょう。もし難しければ取引条件を明記した確認メールを発注者に送り、了承の返信をもらってください。

2. 便利ツールを活用する

もしもの備えとして、以下のような便利ツールを活用しましょう。

・事業用口座の作成
開業届を提出した場合、屋号で事業用口座が作れます。プライベートの資金と事業の資金は別管理した方が、税金や確定申告がスムーズになります。

・会計ソフトの準備
フリーランスになると、確定申告が大変だと感じる方が多いでしょう。会計ソフト「freee」や「マネーフォワード」等を使用すると、楽になったという方もいます。手間を考えると、導入しておくことがおすすめです。

・小規模企業共済
個人事業主や小規模法人の役員などが退職・廃業した場合などに解約することで、積み立てた掛金に応じた共済金を受け取れる共済です。個人事業主なら所得控除対象になりますから積立時は節税になります。ただし、解約する際は税金を納める必要があります。
しかし、受け取る共済金(解約手当金)は個人事業主であれば「退職所得」扱いとなり、事業所得と比較すれば税負担をかなり低減できます。

・経営セーフティー共済
経営セーフティー共済(中小企業倒産防止共済制度)は取引先が破産した際に今までの積立金を共済金として受け取れる制度で、個人事業主の場合は必要経費に入れることができます。

・フリーランス協会の所得補償制度
こちらはご本人が病気になるなど、やむを得ず働けなくなった場合の所得補償です。納期で動く仕事をされている方も多いかと思いますので、備えておくと良いでしょう。

3. 確定申告について

フリーランスになってもっとも大変だと感じるのが、年に1度の確定申告かもしれません。確定申告は事業所得が38万円以上になると必須になります。申告の種類には「青色申告」と「白色申告」があります。申告の方法には、税務署に郵送する方法と、税務署の窓口で手渡しする方法、電子申告システム(e-Tax)の3つがあります。なお、初めて申告される方の場合、税務署の窓口で相談しながら書く人もいます。
確定申告の準備ですが、早めの方は10月頃から始める方もいますが、年末年始頃から開始することが望ましいでしょう。

【青色申告・白色申告の違い】※2019年分までの制度説明になります。
青色申告・白色申告の比較ですが、大きな違いは青色申告には優遇制度が多数ある点、白色申告は手続きが簡単な点です。青色申告では65万円の特別控除が受けられますが白色申告には特別控除はありません。青色申告の方がメリットは大きいとご説明しましたが、その一つが「赤字繰越」です。

赤字繰越は、事業所得に赤字(損失)が出た場合に、申告書提出により、3年間繰越ができます。前年が200万円の赤字で、当年が200万円の黒字だった場合は、前年は所得0なので課税されません。当年は、200万円に課税されると思いますが、前年の200万円を繰り越せるため「今年度の課税所得200万−前年度損失200万=0円」となり、今年の課税所得は「0」になり課税されません。青色申告は、実際の利益に準じた課税ができます。

白色申告は、所得が「0」の場合は、課税されません。また前年が200万円の赤字で、当年が200万円の黒字だった場合は、前年は課税対象になりません。しかし当年200万円黒字が出れば、200万円が課税対象になります。
青色申告なら課税額0円で所得税の納付が不要になりますが、白色申告なら所得200万に課税され、「200万(課税所得)×10%(税率)−9万7,500(控除額)=10万2,500円(所得税)」がかかります。

また家族への給与(専従者給与)を支払う場合、青色申告なら全額必要経費にできますが、白色申告には上限があります。
減価償却についても、青色申告には優遇制度があります。減価償却とは建物や車や事務用品など特定の資産について経年による、価値減少を費用として処理するものです。つまり、長期で使うものを何年かに分けて費用を計上することです。
事業用の資産を購入したら、一括で減価償却できるのは10万円以下の資産に限られています。10万円を超えると耐用年数に応じた期間で経費化(減価償却)しなければなりませんが、青色申告の場合は30万円未満のものまで一括の減価償却ができます。
また自宅を仕事場にしている場合、光熱費は青色申告なら一部を経費とできますが、白色申告では不可です。

記帳方法も、青色申告と白色申告では異なります。メリットが多い青色申告は「複式簿記」ですが、白色申告は「単式簿記」です。単式簿記は収支のみを帳簿に書けば良いのですが、複式簿記は「借方」「貸方」という考え方で帳簿を付けるため、付け方も複雑になります。しかし最近は会計ソフトが普及し、複式簿記も簡単に作ることができます。

4. 税金について

フリーランスになっても税金の納付は引き続き必要です。ここでは、フリーランスの方が納める税金の種類についてご説明します。

・住民税

会社員などは住民税を給与控除で納めていましたが、フリーランスになると住民税を自分で納めることが必要です。
住民税は、1年間(1月1日から12月31日)の所得を元に計算され、翌年6月から納付が始まります。個人事業主など給与を受け取らない方の場合、納付書で一括または4期分割で住民税を納付します。
納付期限は、第1期が6月末まで、第2期が8月末まで、第3期が10月末まで、第4期が翌年1月末までとなっています。

・個人事業税

個人事業税は、個人事業主が290万円以上の収入を得たら払う税金です。デザイン業やコンサルタント業は法定業種なので、これらの業種に就く方は支払い義務があります。
ちなみにシステムエンジニアの場合は、コンサルタント業や製造業(請負、SES)と見做された場合は納める必要が出てきます。
確定申告した方には、8月に都道府県税事務所から納税通知書が送付されます。この納税通知書には第一期分(8月分)と第二期分(11月分)が入っていますが、異なる納期で送付される場合もあります。
個人事業税の納付は、都道府県税事務所や銀行や信用金庫、郵便局の窓口で行えます。また金額が30万円以下なら、コンビニでも納められます。事前に申請すれば、銀行口座などからの口座振替も可能です。

フリーランスという働き方の今後について

フリーランスにはメリットもデメリットもありますが、とても未来のある働き方だと思います。2社・3社と同時進行で仕事をするパラレルワークや、プロジェクト単位で参画するような働き方も今後広がっていくと考えています。
企業に所属しないとなれば、実力・経験・スキルが重視されるようになります。日頃から情報収集を進め、キャリアアップ・スキルアップのための取り組みが必要になるでしょう。今まで以上に、実力や成果が求められることは間違いありません。「自分にしかできないこと」を意識しながら、キャリアや働き方を作っていくことが大切になるはずです。
そのような働き方を作り、提案したいと考えているのがflexyです。エンジニアやデザイナーが自由度の高い働き方ができる、新しい働き方を目指せるサービスです。また、多重下請け構造をなくし、自社サービスを持っている企業と直接取引をすることでより良いプロジェクト、より良い働き方を実現できればと思っています。

flexyのエグゼクティブコーディネーター 遠藤瞳
1,000名のアドバイス実績を持つキャリアコンサルタント
flexyにご登録を希望の方は、フォームよりご登録ください。

この記事を書いた人
加来麻衣子
加来 麻衣子
株式会社サーキュレーション flexy事業部 マーケティング
上智大学文学部卒。15歳から4年間はオーストラリアに住んでた帰国子女。旧インテリンジェンスを退社しWebデザイナーに転向した後、2014年から渡米、ハワイ現地法人を設立。ワイキキでお土産物屋さんの運営しながら、ハワイ州進出企業の支援を行っていました。帰国後、サーキュレーションに入社し、現在はflexyのマーケティング担当です。

週1日~/リモートの案件に興味はありませんか?

週1日~/リモートの関わり方で、「開発案件」や「企業のIT化や設計のアドバザリーなどの技術顧問案件」を受けてみませんか?副業をしたい、独立して個人で仕事を受けたエンジニア・デザイナー・PM・技術顧問の皆様のお仕事探し支援サービスがあります。

flexyでご案内できる業務委託案件

業務委託契約・開発案件(JavaScriptメイン)

テーマ flexy登録画面から案件詳細の確認と直接応募が可能です
勤務日数 2-3日/週
報酬 4万円/日
必要スキル JavaScript・React
勤務地 東京都内/リモート含む
リモート

外部CTO、技術顧問

テーマ 技術アドバイザリーとして知見と経験を生かす
勤務日数 1日/週
報酬 10万円/日
必要スキル エンジニア組織立ち上げや統括のご経験、コードレビュー経験、技術的なアドバイスが出来る方
勤務地 東京
リモート 相談可

業務委託契約・インフラエンジニア

テーマ flexy登録画面から案件詳細の確認と直接応募が可能です
勤務日数 2-3日/週
報酬 5万円/日
必要スキル それぞれの案件により異なります
勤務地 東京
リモート 相談可

業務委託・フロントエンドエンジニア

テーマ flexy登録画面から案件詳細の確認と直接応募が可能です
勤務日数 週1日〜
報酬 5万/日
必要スキル それぞれの案件により異なります
勤務地 東京
リモート リモートと常駐のMIXなど

人材紹介のCTO案件(非公開求人)

テーマ CTO、技術顧問案件はflexyに登録後、案件をコンサルタントからご紹介します
勤務日数 業務委託から人材紹介への移行
報酬 年収800万以上
必要スキル CTOとして活躍可能な方、エンジニア組織のマネージメント経験
勤務地 東京
リモート 最初は業務委託契約で週3日などご要望に合わせます

業務委託契約・サーバサイドエンジニア

テーマ flexy登録画面から案件詳細の確認と直接応募が可能です
勤務日数 週2-3日
報酬 案件により異なります
必要スキル 案件により異なります
勤務地 東京都内
リモート 相談可能
個人登録

お仕事をお探しの方(無料登録)
法人の方(IT課題の相談)