インボイス制度とは?フリーランスのエンジニアへの影響について解説

インボイス制度に向けてフリーランスのエンジニアはインボイス制度のことを理解することが必要です。 適格請求書発行事業者になると課税事業者となり、消費税の納税が必要です。

本記事では、インボイス制度について、インボイス制度での影響等をご紹介しています。ぜひ一読してみてください。

インボイス制度とは

インボイス制度とは「適格請求書(インボイス)」の交付と保存により、仕入税額控除が受けられるようになる制度です。インボイス制度はフリーランスエンジニアの消費税に関わる制度です。制度開始後、消費税の仕入額控除を受けるためには「適格請求書(インボイス)」が必要となります。
フリーランスは、「適格請求書発行事業者」でなければこのインボイスを発行できません。
フリーランスエンジニアへ依頼する側はインボイスを受け取らないと仕入税額控除ができないため、支出が増える可能性があります。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

フリーランスのエンジニアにとっての制度

フリーランスエンジニアにとってインボイス制度は、仕事が減る可能性があります。
インボイス制度では、仕入税額控除を受けるためにインボイスが必要です。

免税事業者はインボイスを発行できないため、フリーランスのエンジニアは免税事業者のままだと、仕事を依頼する発注元の課税事業者が仕入税額控除を受けることができず、取引で不利になる可能性があります。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

出典:インボイス制度に向けてフリーランスがやるべき対策3ステップ【わかりやすい図解つき】

課税事業者と免税事業者の違いは

インボイス制度が導入される前には、フリーランスのエンジニアは対応が必要です。その対応について課税事業者と免税事業者毎にご紹介します。

課税事業者の場合

課税事業者のフリーランスエンジニアの場合、インボイスの発行には「適格請求書発行事業者」の登録申請書を税務署に提出する必要があります。 インボイス制度開始からインボイスを発行できるようにするには、2023年3月31日までに登録申請書の提出が必要です。早めに提出しておくことをオススメします。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

免税事業者の場合

フリーランスエンジニアの多くは免税事業者であり、免税事業者のままではインボイスの発行ができません。依頼の発注元が課税事業者である場合、インボイスを発行できないことで発注元が仕入税額控除を受けることができず、取引が中止になる可能性があります。
インボイスの発行をするために、適格請求書発行事業者になるのであれば、最初に「消費税課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者になる必要があります。

課税事業者になると消費税の申告義務が生じます。これまでは納付義務を免れていたフリーランスも消費税を納付する必要があります。 消費税課税事業者選択届出書の提出をしない方法もあります。2023年中に適格請求書発行事業者の登録をすれば登録を受けた日から課税事業者となります。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

フリーランスのエンジニアの収入への影響

収入が変わらない

すでに課税事業者である場合、収入はほとんど変わらない可能性が高いです。適格請求書発行事業者に登録すればインボイスを発行でき、発注元が仕入税額控除を受けられるためです。
発注元が課税事業者でなければインボイス制度の影響は受けないため、免税事業者のままでも収入の変化はない可能性が高いです。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

収入が下がる

免税事業者の場合はインボイスを発行できないため、発注元が課税事業者であれば仕入税額控除を受けることができず、不利益を受けます。同じ仕事を別の課税事業者に依頼する可能性も考えられます。また、仕入税額控除ができなくなった分、減額の交渉をされる可能性があるため、収入が下がる可能性があります。

フリーランスのエンジニアが免税事業者から課税事業者になる場合も、消費税の納付義務が生じ、消費税を納付することで、収入が下がる結果になる可能性もあります。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

課税事業者登録を提案される可能性

免税事業者であるフリーランスのエンジニアが、取引先から課税事業者登録を提案される可能性もあります。しかし、課税事業者になると、消費税の納税義務が発生し、課税事業者になった2年間は納税事業者に戻れないため、慎重に検討をおこなう必要があります。

課税事業者になるには、「適格請求書発行事業者の登録申請書」を作成して、税務署に提出する必要があります。

出典:インボイス制度は個人事業主に関係ある?気になる対策も徹底解説

インボイス制度の補助金

インボイス制度開始に伴い、事業者は新しいツールの導入や取引数の減少等の変化が起こり負担がかかることが多いです。そのような負担を軽減するための支援として補助金が設けられています。IT導入補助金などの様々な補助金があるため、インボイス制度の補助金について一度調べてみることをおすすめします。

インボイス制度の対策をいつまでにするのか

インボイス制度に関してフリーランスのエンジニアは対策をしないといけないのでしょうか。フリーランスのエンジニアがいつまでに対策をしなくてはいけないのか解説します。

いつまでにするのか

2023年10月1日からインボイスを発行するには、2023年3月31日までに適格請求書発行事業者として登録申請を行う必要があります。しかし、9月30日までに申請がある場合には、4月以降の申請でも10月1日から登録を受けることが可能とされています。

なお、登録日が2023年(令和5年)10月1日から2029年(令和11年)9月30日までの課税期間中は、課税選択届出書を提出をしない場合でも適格請求書発行事業者の登録を受けることが可能です。

「経過措置」とよばれる期間が2029年まで続きます。いきなり仕入税額控除を受けることができなくなるのではなく、条件を満たした場合、事業者からの仕入れ(適格請求書発行事業者ではない)も、一定の割合は仕入税額控除が受けることができます。

出典:インボイス制度がフリーランスライターに与える影響まとめ

出典:インボイス制度に向けてフリーランスがやるべき対策3ステップ【わかりやすい図解つき】

インボイス制度で注意すること

インボイス制度の開始により、フリーランスのエンジニアが注意しておくべき点をご紹介します。

インボイス制度のメリット・デメリットについて理解しておく

インボイス制度に対してはただ対策や対応を行えばいいわけではありません。メリットやデメリットが存在しているのでインボイス制度のメリットやデメリットについて理解を深め、対策や対応をしていくべきか検討する必要があります。

また、インボイス制度の対応をやらないとどうなるのかを調べておくことで、対策・対応するか否かの判断基準が増えるためおすすめです。

適格請求書について理解しておく

適格請求書の書き方を理解することは重要のため、書き方のポイントをおさえる必要があります。登録番号のほか、取引年月日や税率ごとの消費税額等など、必須となる項目については必ず記載する必要があります。

適格請求書の様式は、法令などで定められていません。名称が請求書ではなく、納品書や領収書など(手書きを含む)であっても、下記の必要事項さえ記載されていれば、適格請求書として認められます。

出典:インボイス制度は個人事業主に関係ある?気になる対策も徹底解説

適格請求書に記載する項目

  • 発行事業者の氏名または名称および登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

出典:国税庁「適格請求書等保存方式の概要」

出典:適格請求書の書き方は?消費税の計算方法も併せて解説

証憑書類の書き方をインボイス制度に対応したものにする

インボイス制度が開始後には、インボイス制度に対応した証憑書類を保存しておく必要があります。そのため、証憑書類の書き方の見直しを行うことをおすすめします。

出典:インボイス制度は個人事業主に関係ある?気になる対策も徹底解説

資金繰りに注意する必要がある

インボイス制度開始により、利益が減少する可能性が考えられます。収入額が減少するため、資金繰りに注意する必要があります。

出典:インボイス制度は個人事業主に関係ある?気になる対策も徹底解説

インボイス制度を正しく理解し、適切な準備を進めよう

発注元が課税事業者となっている場合、年間売上1,000万円以下のフリーランスのエンジニアにとって、インボイス制度は大きな影響を及ぼします。フリーランスのエンジニアが影響を最小限にするには、インボイス制度の内容を理解し、対策していく必要があります。

まだインボイス制度の導入までには時間があります。フリーランスのエンジニアの皆様は制度開始までに準備しておくことがおすすめです。

出典:インボイス制度は個人事業主に関係ある?気になる対策も徹底解説

まとめ

開始時期が迫ってきているインボイス制度ですが、フリーランスのエンジニアの方はインボイス制度について理解を深め、どのような対応をする必要があるのかを考える必要があります。

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