iOSエンジニアのフリーランス案件動向 | 必要なスキルや高単価案件獲得のポイント、正社員と比較した年収についても解説

本記事ではiOSエンジニアがフリーランスで活躍するために必要なスキルや正社員と比較した年収の違い、実際の案件事例をご紹介しています。また独立するメリット/デメリットや高単価案件を獲得するためのポイント、Androidエンジニアとの違いについても解説していますので是非ご覧ください。
目次
iOSエンジニアの主な仕事内容
iOSはApple社のモバイルデバイスのみに搭載されたOSで、そのOS上で動作するアプリケーションの開発・保守を行うのがiOSエンジニアです。
具体的な職務内容として以下のようなものが挙げられます。
- モバイルアプリケーションの開発:
アプリケーションのアーキテクチャやデザインの設計、Objective-CやSwiftといったプログラミング言語を使用したユーザーインターフェースやデータベース処理などの実装 - Apple社からの情報確認:
Apple社の公式カンファレンスなどで発信された新機能やバージョンアップに関する告知、または既存機能の追加や廃止についての情報確認 - バグ修正と保守:
ユーザーからの報告やフィードバックをもとに、リリース後のバグ修正をしたり、アプリケーションの新機能やセキュリティ対策の実装、既存コードの更新
iOSエンジニアはApple社製デバイスに特化したアプリエンジニアのため、Apple社の製品構造を熟知し、より質の高いアプリケーションを開発することが求められます。
iOSエンジニアの年収相場
正社員アプリエンジニアの平均年収
iOSエンジニアを含むアプリエンジニアの平均年収は正社員の場合581万円で、日本の平均年収と比較しても高い傾向にあります。
全体の給与幅としては376〜1,037万円と比較的広いため、勤務先や経験・求められるスキルによっても大きな差があると見受けられます。
参照元:アプリエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)
フリーランスiOSエンジニアの平均年収
フリーランスのiOSエンジニアの年収は700万から900万円程度が相場です。しかし、ハイスキルであれば年収1,500万以上を目指すことも可能な職種で、案件数も豊富にあるため、様々な案件にチャレンジしながら、高単価案件獲得を目指しましょう。
その他のエンジニア職フリーランスの年収相場が気になる方はこちらの記事に掲載していますのでご覧ください。
次章では具体的な案件事例をご紹介しますのでこちらもご参考にしていただきながら、一度ご自身で算出してみてください。
フリーランスiOSエンジニアの案件事例
下記の案件は実際にFLEXYの求人案件として現在募集中のものや過去に募集していたものになります。案件の相場や内容が気になる方は是非ご参考ください。
アミューズメント関連企業の会員向けiOSモバイルアプリケーションの開発支援
アミューズメント施設事業を中心に事業拡大しており、2040年までに世界一のエンタメ企業になることを目指しています。
協力して業務に取り組むことが好きな方、企業と共に成長をしたい方等にオススメです。
電動キックボードに関するサービスを提供する企業でiOSアプリ開発支援
日本での電動キックボードの火付け役の企業です。IoTデバイス、ハードウェアを通じて現実世界と繋がるプロダクト開発の経験ができます。
ショート動画SNSサービスの開発支援
昨年8月のアクセラレーション・プログラム「50M」に採択されるなど、創業間もないながらも注目されているスタートアップ企業です。
「世界で一番面白いアプリを作る」というビジョンのもと、笑いに対してデータ×AIの観点からアプローチをする新しいサービス開発に関わることができます。
他にもiOSエンジニア向けの求人案件の傾向についてこちらの記事でご紹介していますのでご参考にしてみてください。
フリーランスiOSエンジニアのメリット
ここからは、フリーランスのiOSエンジニアとして働くメリットをご紹介します。
正社員より高収入を期待できる
専門的なスキルを持つiOSエンジニアはフリーランスになることで一気に年収が上がる可能性があります。フリーランス案件には高単価なものも多く、また働いた分だけ収入を上げることも可能であることはフリーランスになる最大のメリットと言えるでしょう。
作業スピードを上げる、クオリティを上げるなど、スキルアップが収入に直結する点も魅力の1つです。
アプリエンジニアの中でも需要が高い
スマートフォンやタブレットの普及により、モバイルアプリケーションの需要が急増しています。その中でもApple社製品は国内人気が高く、モバイルOSの中ではiOSは常に国内シェア6割以上を獲得しているため、モバイルアプリ市場でもiOSは強いと言えます。
そのため、iOSエンジニアの需要は高く、今後も市場価値の高い職種と言えます。
人間関係を気にしなくて良い
正社員として働いている場合、同僚や上司との人間関係によっては、ストレスを感じたり、気を使ったりすることがあります。しかし、フリーランスのiOSエンジニアになれば、自分自身で仕事を受けるため、人間関係に悩むことはありません。
また、クライアントとの関係はあくまでビジネスの関係であり、プロジェクトが終了したら関係性も終わるという点があります。これによって、自分自身の仕事に集中できるというメリットがあります。
フリーランスiOSエンジニアのデメリット
続いて、フリーランスiOSエンジニアとして働くデメリットもご紹介します。
収入が不安定になりやすい
フリーランスの場合、案件の契約満了後すぐに次の案件が見つからなければ案件が途切れて収入が得られません。また、受注できたとしても仕事量や納期、報酬額などが一定ではなく、収入が不安定になる可能性があります。収入が不安定になると、生活費を捻出できなくなる可能性があるため、収入管理や予算管理をしっかり行う必要があります。
英語力が求められる
前述したとおり、iOSエンジニアのアプリ開発は基本的にApple社からの情報や要件に基づいて行われます。Apple社は海外企業のため発信される情報は基本的に英語で表記されており、それを自身で翻訳しつつ業務に落とし込む必要があります。また、やりとりする相手が海外の方である可能性もあります。
そのためiOSエンジニアで独立するのであれば、英語表記の専門用語の文章や最低限のビジネス会話を苦にすることなく行うことができるくらいの英語力は備えておきましょう。
Apple社製品の売れ行きに影響を受けやすい
2つ目のデメリットと同様に、Apple社製品に特化したアプリ開発という性質上、そのシェア率やユーザー数がiOSアプリの市場規模に大きな影響を与える可能性があります。
売れ行きが好調でユーザー数が伸びていれば問題ありませんが、今後何らかの理由でApple社製品の売れ行きが悪くなれば、需要低下から案件数減少につながる可能性があります。
フリーランスで活躍するための必須スキル
ここまで、フリーランスiOSエンジニアとしての仕事内容や案件動向をご紹介してきましたが、独立するために押さえておきたい必須スキルを確認していきましょう。
プログラミングスキル
iOSエンジニアである以上、当然プログラミングスキルが必須です。主にiOSエンジニアの開発現場で求められるプログラミング言語はObjective-C/Swift/Ruby/Pythonの4つですが、特にObjective-CとSwiftは特に重要な言語で習得必須と言えます。
それ以外にも、案件によって求められる言語は異なるのでこれ以外にもできる限り、扱える言語を増やしておくと案件を獲得しやすくなります。フリーランスエンジニアにおすすめのプログラミング言語10選を以下の記事で紹介していますのでこちらもご参考にしてみてください。
開発環境の操作スキル
iOSの開発に活用されている開発環境は「Xcode」と呼ばれるものになり、この環境でコードを編集したり、iOSアプリケーションのビルドプロセスを管理します。そのため、Xcodeに関する知識や操作スキルは必須となります。しかし、XcodeはApple社が開発した統合開発環境で独自の環境で他の開発環境の知識の応用ができない点も理解しておきましょう。
言語化能力
前述の通り、iOSエンジニアには英語力が必要ですが、その上で英語でも日本語でもプロジェクトメンバーと適切なコミュニケーションが取れる言語化能力も重要です。
フリーランスであれば様々な案件に入り、それぞれの案件で別々のメンバーと連携する場面が必ず生じるので、いくらプログラミングスキルや開発スキルがあっても、要件を的確にプロジェクトメンバーに伝えられなければ活躍するのは難しいと言えるでしょう。
AndroidエンジニアとiOSエンジニアの対応要件の違い
iOSエンジニアと対照となる職種としてAndroidエンジニアがあります。iOSエンジニアはApple社製品に特化したアプリ開発を行いますが、Androidエンジニアは様々なメーカーが販売するAndroidOSを搭載したデバイス向けのアプリ開発を行っています。
そのため、ソフトウェアエンジニアリングの基礎知識/デバッグ技術/コード管理システムなど、この2つの職種に求められるスキルや職務内容は似通っているところが多いですが、いくつか対応要件が異なることもあります。
以下の表では主な違いを5つ記載していますのでご参考ください。
Androidエンジニアの仕事内容やフリーランスの案件動向についても気になる方は以下の記事で紹介していますのでご覧ください。
高単価案件を獲得するには
最後に高単価な案件を獲得していくための秘訣をご紹介します。
資格を取得する
iOSエンジニアは取得が必須の資格はないため、資格がなくてもフリーランスとして働くことは可能です。しかし、資格があればスキルを客観的に証明することができ、ご自身の価値をアピールしやすくなり、高単価案件を獲得しやすくなります。
iOSエンジニアとして役立つ資格は以下のようなものが挙げられます。
- App Development with Swift
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- プロジェクトマネージャ試験
マネジメントスキルを身につける
iOSエンジニアで高収入を獲得している方の多くは、チームマネジメントを担当しています。なぜなら、アプリ開発をスムーズに進行するためのメンバー管理やプロジェクト管理ができるエンジニアは希少価値が高く、高単価案件でも歓迎されやすいためです。
そのため、案件の要件として求められていなくともアプリ開発の現場で積極的にマネジメントや企画・設計といった上流工程の経験を積むような動き方を意識すると良いでしょう。
まとめ
2023年にApp Annie Japan株式会社が発表した「モバイル市場年鑑 2023」によると、ゲームアプリのダウンロード数は前年比8%増加し、過去最高の 890 億ダウンロードを記録、非ゲームアプリダウンロード数も前年比13%増の1,650億ダウンロードとなるなど、モバイルアプリ市場は盛り上がりを見せています。
参照元:モバイル市場年鑑 2023
そのため、その中核の一翼を担うiOSアプリも今後さらに需要は高まると見込まれており、iOSエンジニアの将来は比較的安泰だと言えるでしょう。フリーランスiOSエンジニアを検討している方は是非チャレンジしてみてください。
FLEXYではさまざまなiOSエンジニア案件を取り扱っています。ご希望の案件をご紹介させていただきますので、是非お気軽にご相談ください。