フルスタックエンジニアとは?仕事内容・年収相場・ロードマップなどを徹底解説

フルスタックエンジニア

近年、IT業界で「フルスタックエンジニア」という言葉を耳にする機会が増えています。システム開発の川上から川下まで、つまり要件定義から設計・開発、テスト、運用・保守に至るまで、幅広い工程を一人でこなせる技術者です。

本記事では、フルスタックエンジニアの仕事内容や必要なスキルに触れ、年収相場や将来性についても、具体的なキャリアパスも交えながら詳しく解説します。市場価値の高いフルスタックエンジニアを目指している方や、ステップアップを考えている方は必見です。

なお、FLEXY(フレキシー)では、フルスタックエンジニア向けの魅力的な案件を多く保有しています。サービスは無料で、60秒で登録できます。ぜひ下記よりご登録ください。

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フルスタックエンジニアとは?仕事内容を解説

フルスタックエンジニアは、システム開発分野においてオールラウンドに活躍できる技術者であり、仕事内容は多岐にわたります。代表的な仕事内容は以下のとおりです。

  • フロントエンド開発
  • バックエンド開発
  • データベースの構築・管理
  • インフラの構築・保守
  • Webアプリケーション・モバイルアプリ開発

フロントエンド開発

フロントエンドとは、アプリやWebサイトなどのシステムのうち、ユーザーが直接的に触れる部分を指します。例えば、ECサイトではユーザーが文字入力や商品の選択などを行うGUIを表示し、操作内容をデータとしてバックエンドに送るまでの処理などが含まれます。

フルスタックエンジニアがフロントエンド開発に携わる際には、Webデザイナーと連携して、提示されたUIデザインをもとにコーディングや実装を行います。

開発に使用する言語は、マークアップ言語であるHTMLをはじめ、HTMLを装飾するCSS、Webページに動作を付与するJavaScriptなどがあります。これらの知識や技術が必要であることに加え、さらにバックエンド側のサーバ開発や運用に用いるPHPやCMSなどの知識が求められることもあります。

フロントエンド開発に特化しているのがフロントエンドエンジニアです。フロントエンドエンジニアの仕事内容や年収なども確認してみてください。

バックエンド開発

バックエンドとは、アプリやWebサイトにおいて、ユーザーの目に触れないサーバ側で行うデータ処理などの部分を指します。ユーザーが商品を購入するなどのフロントエンドで行った操作をサーバ上で適切に処理し、送られてきた情報を適切に保管・管理することなどがバックエンドの役割に当たります。

ユーザーの目には映らないものの、フロントエンドで表示する情報を格納したり、顧客の住所氏名、クレジットカード番号などを含む個人情報を適切に保管し、呼び出したりする必要があるため、バックエンドが担う役割は重要です。

バックエンド開発では、さまざまなWebアプリケーションの開発に用いられているPythonやRuby、Javaをはじめ、PHPやCMSなどが用いられます。

これらのバックエンド開発を専門的に行っているのがバックエンドエンジニアです。バックエンドエンジニアの仕事内容や年収を紹介していますので、ぜひご覧ください。

データベースの構築・管理

広義的にいえばバックエンド開発に含まれるデータベースの構築・管理は、本来はデータベースエンジニアが関わる業務範囲です。ただし、近年では幅広い範囲に関わるフルスタックエンジニアもデータベースの構築・管理を行う場合もあります。

MySQLやPostgreSQLといったリレーショナルデータベース(SQL)の操作に加え、近年利用が増えているMongoDBのようなNoSQLデータベースの知識も必要です。

具体的には、データの整合性やパフォーマンスを考慮したデータモデリング、テーブル設計やクエリの作成といった設計・構築作業から、定期的なバックアップ、障害発生時のリカバリ、セキュリティ対策といった運用・保守業務まで担当します。

なお、データベースエンジニアの仕事内容や取得すべき資格を確認すれば、データベースの構築・管理についてより理解を深められるでしょう。

インフラの構築・保守

ITインフラの構築や保守などは、本来インフラエンジニアが担う業務領域です。ただ、幅広い知識とITスキルを有するフルスタックエンジニアが、障害の原因究明や対策といった難易度の高い問題を解決するために、インフラの構築・保守に携わるケースも珍しくありません。

具体的な業務としては、OSのバージョンアップやミドルウェアのバックアップ、サーバの設計・運用、障害発生時の対応などが挙げられます。OS開発やサーバ構築に用いられるLinux、サーバの用途に最適化されたサーバOSであるWindows Serverなどのほか、ネットワーク機器に関するスキルが必要です。

インフラの構築・保守を主に担当するのはインフラエンジニアです。インフラエンジニアがどのような仕事をしているのかさらに知りたい方は、インフラエンジニアの仕事内容や案件例を確認してみてください。

Webアプリケーション・モバイルアプリ開発

アプリは、Webブラウザ上で利用するWebアプリのほか、スマートフォンなどの端末向けのモバイルアプリに大別できます。IT領域における幅広い知識とスキルを有するフルスタックエンジニアは、Webアプリとモバイルアプリ、双方の開発を担当するケースがあります。

Webアプリとスマホアプリとでは、開発に必要なプログラミング言語が異なります。Webアプリ開発でよく用いられるのは、PHPやJavaScriptで、モバイルアプリ開発ではJavaをはじめ、Apple社が開発したSwift、Androidアプリ開発に必須とされるKotlinなどが挙げられます。

モバイルだけにとどまらず業務アプリやWebアプリなど、アプリケーション全般の開発を専門に行うアプリケーションエンジニアという職種もあります。アプリケーションエンジニアの仕事内容や年収、将来性などが気になる方は、あわせて参考にしてみてください。

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フルスタックエンジニアの年収相場|実際の求人をもとに紹介

フルスタックエンジニアの定義は明確でなく、年収に関する公式な資料などはありません。幅広い領域における知識と技術を有するといっても、全領域に精通しているわけではなく、人によって知識レベルやスキル、経験、対応できる業務領域などは大きく異なります。

各種転職サイトの情報から整理すると、正社員のフルスタックエンジニアの場合、平均年収は約600万円から700万円であると推測されます。企業規模や業種によっては年収2,000万円の案件もあり、高い年収水準であると言えるでしょう。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、受託開発のシステムエンジニアやプログラマーの平均年収が574万円となっています。これらの職種と比べて、システム開発に幅広く対応できるフルスタックエンジニアは、希少価値の高さから優遇される傾向にあるのです。

フルスタックのフリーランス案件単価は会社員の年収水準を上回る

フリーランスとして活動するフルスタックエンジニアの案件単価は、会社員の平均年収を大きく上回るケースが少なくありません。企業側も、プロジェクト単位で柔軟に活用したいニーズがあり、その対価として高い報酬を提示する傾向にあります。

実際にFLEXYが扱っている案件例は以下のとおりです。

  • 製造業向けDXシステムの開発支援:週3~5日稼働、100万円/月
  • オンラインサービス開発支援:週3~5日稼働、100万円/月
  • 営業支援ツールの開発支援:週3~5日稼働、90万円/月

いずれも会社員として働いた場合の平均年収を上回っており、ほかのエンジニアの平均年収と比較しても高い水準です。もし、上記の案件に関心を持たれたら、FLEXY(フレキシー)にご登録ください。専任のコーディネーターが丁寧にサポートいたします。

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フルスタックエンジニアになるためのロードマップ

フルスタックエンジニアへの道は一朝一夕に達成できるものではありません。ただし、段階的に学習と実践を積み重ねれば、確実に目標に近づけます。ここでは、フルスタックエンジニアを目指すための一般的なロードマップを以下の流れで紹介します。

  • 基本的なプログラミング経験を積む
  • クラウド・OSのスキルを身に付ける
  • プロジェクトの上流工程で経験を積む
  • その後の方向性(キャリアパス)を定めて進む

1. 基本的なプログラミング経験を積む

フルスタックエンジニアとして、まずは基本的なプログラム経験を積みましょう。まずはWeb開発の根幹となる技術がおすすめです。具体的なプログラミング言語は以下のとおりです。

フロントエンド技術

  • HTML:Webページの骨組みを定義する言語
  • CSS:ページの見た目や装飾を指定する言語
  • JavaScript:ページに動的な機能やインタラクティブ性を加える言語

バックエンド技術

  • サーバーサイド言語:Node.js (JavaScript), Python (Django, Flask), Ruby (Ruby on Rails), Java (Spring), PHP (Laravel) など
  • データベース:SQL (MySQL, PostgreSQLなど) の基本的な操作

2. クラウド・OSのスキルを身に付ける

プログラミング経験を積めば、次にクラウド・OSのスキルを身につけましょう。具体的な内容は以下のとおりです。

クラウドプラットフォーム

  • 主要サービス:AWS (Amazon Web Services), Azure (Microsoft Azure), GCP (Google Cloud Platform)
  • 学ぶべきこと:各プラットフォームの基本的なサービスの設定・管理方法

OS・ミドルウェア

  • OS:主にLinux系OS(Ubuntu, CentOSなど)
  • Webサーバー:Nginx, Apache など
  • コンテナ技術:DockerやKubernetes

3. プロジェクトの上流工程で経験を積む

フルスタックエンジニアは上流工程も担当できなくてはなりません。システム開発における上流工程とは開発の初期フェーズであり、要件定義や機能定義、構成管理、計画立案などです。これらの経験を積むことで、エンジニアとしての評価も高まります。

上流工程では、下流工程で得た経験が役立ちます。プログラミングやテストといった、開発の実務を経験していれば、技術と経験に基づく機能定義や計画立案が可能です。

4. その後の方向性(キャリアパス)を定めて進む

フルスタックエンジニアとして一定の経験とスキルを身につけた後は、自身の強みや興味関心、キャリアの志向性に応じてステップアップの方向性を定めることが大切です。特定分野におけるスペシャリスト、もしくは総合力で勝負するITコンサルタント、どちらを目指すかを決めるフェーズです。ここでは以下の2つの視点で解説します。

  • 専門性を磨く
  • 総合力を高める

4-1.専門性を磨く

特定の技術領域における専門知識やスキルを深く追求し、その分野の第一人者を目指すキャリアパスです。例えば、フロントエンド開発であればUI/UXデザインやパフォーマンスチューニングに特化したり、バックエンド開発であれば、大規模システムアーキテクチャ設計やデータベース技術に精通したりする方向性です。

専門性を磨けば、CTOやテックリードとしての道も開けます。テックリードは、技術的に非常に難易度の高い課題解決をリードし、CTOは企業の技術戦略全体を統括し経営層に技術的な視点を提供するポジションです。

また、AIやブロックチェーン、サイバーセキュリティといった最先端技術分野の専門家として、市場価値の高いエンジニアとなる道も考えられます。

4-2.総合力を高める

フルスタックエンジニアとして総合力を高めた先には、プロジェクトマネージャー(PM)ITコンサルタントなどの道も有力です。

PMは、開発プロジェクト全体の進捗管理や品質管理、予算・リスク管理、そしてチームメンバーのマネジメントまでを担当します。ITコンサルタントは、技術的な知見をベースに、クライアント企業のビジネス課題をITソリューションで解決へと導く仕事です。

さらに、技術チームの運営やメンバーの育成や採用、技術的な意思決定をサポートするエンジニアリングマネージャーといった役割も、この方向性に含まれます。

いずれの職種も提案力やコミュニケーション能力が必要なので、日常的にこれらのスキルを磨ける環境に身をおくことをおすすめします。

フルスタックエンジニアはいらない?将来性と目指す上での注意点

フルスタックエンジニアに対して、「どの技術も中途半端にならないだろうか」といった不安の声も聞かれます。それでも、フルスタックエンジニアの市場価値は依然として高く、将来性も明るいといえるでしょう。

迅速なサービス開発や立ち上げが求められるスタートアップ企業や、アジャイル開発を推進する企業では、開発プロセス全体を理解し、少人数でも広範囲をカバーできるフルスタックエンジニアは不可欠な存在だからです。

ただし、「プロシェアリング白書2025」の調査結果によると、企業は外部のプロに専門性を求めていることがわかります。幅広く対応できるだけでなく、自信を持てる得意分野を一つ二つ持てば、フルスタックエンジニアとして長く活躍できるはずです。いわゆる「T字型スキル」(幅広い知識と特定の深い専門性)を意識してください。

また、IT技術は日進月歩で進化しています。常に新しい技術トレンドを追いかけ、学習し続ける意欲と、それを実務に活かす応用力が不可欠です。

市場価値の高いフルスタックエンジニアになるための具体的なアクション

市場価値の高いフルスタックエンジニアとして長期的に活躍し続けるためには、戦略的なアクションと継続的な努力が必要です。ここでは、そのための具体的な方法を3つ紹介します。

  • フリーランス・副業で数多くの案件で高度な実戦経験を積む
  • 現職よりも高度なポジションで活躍できる職場へ転職する
  • 専門性の証明・補強したい分野の資格を取得する

フリーランス・副業で数多くの案件で高度な実戦経験を積む

フルスタックエンジニアとしての高度な実戦経験を積むには、フリーランス・副業で数多くの案件に取り組むことが大切です。

異なる業界や異なる開発フェーズ、異なる技術スタックの案件に携われば、本業だけでは得られない幅広い実戦経験と、多様な問題解決能力を養えます。これは、フルスタックエンジニアとして対応範囲を広げ、深める上で大きなメリットとなります。

本業を抱えながらフリーランス・副業案件を探すなら、案件サイトの利用がおすすめです。なかでもおすすめのサイトがFLEXY(フレキシー)です。専任のコーディネーターが、あなたの希望やスキルなどをヒアリングし、最適な案件を紹介します。無料で登録可能なので、ぜひご活用ください。

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現職よりも高度なポジションで活躍できる職場へ転職する

より大きな裁量権を持ってプロジェクトを推進したい、新しい技術領域に挑戦したいなどと考える方にとって、転職は有効な選択肢の一つです。

大規模で複雑なシステム開発に携われる企業や、より高度な専門性やリーダーシップが求められるポジションを目指すことで、自身の市場価値を引き上げられるでしょう。

転職活動を通じて、自身のスキルセットや経験が市場でどのように評価されるのかを客観的に把握できます。今後どのような技術者になりたいのか、どのような価値を提供していきたいのかを明確にして最適な環境を見つけてください。

専門性の証明・補強したい分野の資格を取得する

市場価値の高いフルスタックエンジニアになるには、専門性の証明・補強したい分野の資格取得もおすすめです。

フルスタックエンジニアが自身の専門性を補強し、新たな領域への足がかりとして取得を検討できる資格の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • AWS認定 ソリューションアーキテクト
  • Google Cloud認定 Professional Cloud Architect
  • 応用情報技術者試験
  • プロジェクトマネージャ試験
  • LinuC / LPIC

これらの資格はあくまで一例です。自身のキャリアプランや、特に強化したい技術領域(例:データベース、ネットワーク、セキュリティなど)に応じて、最適な資格を選択しましょう。

専門性・総合力を兼ね備えてフルスタックエンジニアとして活躍しよう

専門性と総合力を兼ね備えたフルスタックエンジニアは、スタートアップ企業から柔軟な人材採用を求める大企業まで、幅広く需要のある職種です。本記事ではフルスタックエンジニアの役割や年収水準、キャリアパスなどについて解説しました。

長く活躍できるフルスタックエンジニアになるための戦略についても触れています。フルスタックエンジニアを目指している方は、紹介した内容を参考にして計画的にステップアップしていきましょう。

FLEXY(フレキシー)では、フルスタックエンジニア向けの案件を数多く保有しています。あなたのキャリアプランに寄り添って、適切な案件を紹介します。正しい市場価値のもとで働くチャンスを逃したくなければ、ぜひご登録ください。

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