フリーランスが支払うべき税金って何?金額はどう計算すればいい?

会社から独立し、フリーランスエンジニアとして活躍し始めた人がまず気にしなければならないのが、税金の存在です。

会社員時代は所属する企業が所得税や社会保険料の計算、申告・納付を行ってくれていましたが、独立してからはこれらの作業を自力で行わなければなりません。

本記事ではフリーランスが納めるべき税金の種類と、それらの金額の算出方法をご紹介します。

フリーランスに関わる税金は大きく分けて6種類

フリーランスが必ず納めなければならない税金は「所得税」と「住民税」の2種類です。加えて、基本的には国民健康保険に加入して「国民健康保険税」を納税することになります。これら種類の税金はフリーランスの事業所得に応じて納税額が変動します。

国民健康保険と同様、フリーランスになると加入が必須となるのが国民年金で、「国民年金保険料」の支払いが必要になります。こちらは税金ではありませんが、フリーランスにとっては重要な社会保険なので併せて本記事でご紹介します。

また、その年の売上高によっては「消費税」を、持ち家で仕事をする場合などは「固定資産税」を、個人事業主として開業している場合は「個人事業税」を併せて納める義務が生じます。

所得税

所得税は「所得」にかかる税金

所得税はその年1年間の所得額に応じて課税される税金です。 ここで注意すべき点は、課税対象になるのは「所得」であり「収入」ではないということです。年間の売上金額である収入から、仕事上で必要な備品の購入や移動にかかった経費、各種控除(所得控除)を差し引いたものが課税対象の所得(課税所得)となります。

所得税の計算方法

所得額は「課税所得×(課税率÷100)-所得控除額」の計算式で求められます。所得控除とは、課税所得額から一定額を差し引くことができる控除のことです。

税率と課税所得控除額は年間所得によって変動します。例えば年間所得が600万円の場合、年間所得が330万円から694.9万円であれば税率は20%、控除額は42万7500円と定められていますので、所得税額は「600万円×(20÷100)-42万7500円=77万5000円」となります。税率と所得税額は国税庁のWebページから確認できますので、必ず見ておきましょう。

また、2024年までは東日本大震災の復興特別税が別途かかります。

青色申告を利用すれば最大65万円が控除される

所得税には所得控除のほか、基礎控除や扶養控除、医療費控除など全部で15種類の控除が存在します。控除を上手く使えれば、所得税を減らすことも可能です。ご自身の世帯状況や医療機関への通院状況などを再確認し、控除を利用できるかチェックしましょう。

15種の所得控除以外の控除で特に意識したいのが「青色申告特別控除」です。これは、確定申告時に提出する帳簿を複式簿記にて記帳し、「青色申告」した場合、2020年11月現在、最大で65万円(電子申告か電子帳簿保存を行った場合)が控除されるというものです。

シンプルな記帳方法である「白色申告」に比べて記帳の手間はかかりますが、白色申告の控除額は10万円と青色申告と比べると少額です。このため、青色申告で確定申告を行うフリーランスも少なくありません。

青色申告するためには複式簿記にて記帳以外にも「その年の3月15日までに管轄の税務署に「青色申告承認申請書」を提出することが必要です。事業を新たに始めた場合には、開業から2カ月以内に届け出る必要があります。

住民税

地域で税額が変動する住民税

所得税と同じく、住民税も所得に対してかかる税金です。居住地域の福祉、教育などの行政サービスに必要な費用を地域内の住民で均等に負担することを目的に導入されています。

住民税は課税所得に応じて課税される「所得割」と、一律課税される「均等割」で構成されています。基本的な計算式は「課税所得×所得割+均等割」です。

所得割の税額は10%、均等割は5000円~5500円程度が一律課税される場合がほとんどです。居住地域によっては合計の税額が変動しますので、自治体のWebサイトなどで確認をしましょう。

「ふるさと納税」などを利用した控除も可能

住民税にも所得税同様に基礎控除や扶養控除などいくつかの控除が用意されています。また、最近ではふるさと納税を活用した「寄附金控除」を利用する人も増えています。

国民健康保険税

基本的に国民健康保険への加入は必須

フリーランスとして独立した場合、会社で加入していた健康保険から抜けて新たに国民健康保険に加入し、国民健康保険税を支払う必要があります。会社員時代の健康保険に任意継続という加入し続けることもできますが、期間は2年と定められています。

保険料は課税所得に応じて変動する所得割と一律課税の均等割、平等割の合算で決まり、限度額が設定されています。

実際の金額や納付方法は居住地域の市区町村や年齢、世帯構成などによって異なるので、ご自身で必ず確認してください。なお、保険料は確定申告時の控除対象となります。

健康保険組合に入れば保険料を安くできる

国民健康保険の代わりに、任意の健康保険組合に加入する選択肢もあります。Webデザインを行っているエンジニアの場合は、「文芸美術国民健康保険組合」に入れる可能性があります。健康保険組合の保険料は国民健康保険料より安く済むケースが多いため、必ず調べておきたいところです。

国民年金保険料

国民年金は月々納めよう

国民健康保険と同様に、フリーランスとして独立した場合は国民年金に加入して保険料を納める必要があります。保険料は、一定の保険料額に前年度の物価や賃金変動率を考慮した保険料改定率を掛けて算出されます。保険料の支払いは月々発生しますが、1年分を前納すると一定額割引されます。

保険料の免除・猶予制度も活用しよう

保険料を滞納してしまうと、将来的に受け取れる年金額に影響する可能性があります。このため、払い忘れには注意しなければなりません。

万が一、年間収入の減少などで納税が経済的に困難な場合は、保険料免除制度や納付猶予制度を活用しましょう。

消費税

年収1000万以上のフリーランスは要注意

消費税はフリーランス全員が納税する義務はありません。年間の課税売上高が1000万円以上になった場合、その2年後(翌々年)から消費税の納税義務が発生します。ただし、個人事業主として開業したフリーランスの場合は、基本的に開業後2年間は消費税の納税義務が免除されます。

フリーランスが案件の対価として受け取る報酬は、消費税を含んだ額です。受け取った消費税額から仕入れで支払った消費税額を差し引いた金額が納税額となります。


画像引用:国税庁 消費税のしくみ

個人事業税

SEやプログラマーは課税対象にならない可能性が高い

個人事業税は年間所得金額が290万円を超えた場合にのみ課税される税です。税は事業所の所在地として申請した都道府県に納めることになり、道路工事などの公共事業や公共サービスの財源として使われることになります。

ただし、個人事業税の対象となる法定業種はあらかじめ法律で決められています。準委託契約を結ぶシステムエンジニアやプログラマーの場合、法定業種に当てはまらないため非課税となる可能性が高いです。ただし、デザイナーは法定業種ですので、Webデザイナーなどを兼業している場合は課税対象となります。

所得税の確定申告書を税務署に提出すれば個人事業税の申告書も提出したとみなされます。つまり、基本的には、事業税の申告書を別に提出する必要はありません。

固定資産税

持ち家で仕事するフリーランスに関わる税

固定資産税は、土地や建物などの固定資産に対してかかる税金です。持ち家の自宅を仕事場としているフリーランスの場合は納税義務があります。

税額は基本的に、固定資産の評価額に標準税率である1.4%をかけた金額が課税されることになります。なお、評価額は原則3年ごとに見直されます。

「税金が高くて払えない……」こんな場合は?

延納や猶予制度を活用しよう

万が一、支払わなければならない税金の総額が予想外に高くなり、納税が難しくなってしまった場合、早急に対応の手立てを講じる必要があります。それぞれ税金には納付期限があり、例えば所得税を滞納すると、日数よっては年14.6%もの延滞税が新たに課されてしまうことがあります。

各種税金には、納税が困難な人を対象とした延納や猶予制度も存在します。詳しく知りたい場合は、税務署の無料相談会や小規模事業者向けの商工会議所などに相談してみましょう。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が原因で困窮している人は、持続化給付金の支給対象になるケースがあります(2020年11月30日現在)。経済産業省の「新型コロナウイルスに関する中小企業金融相談窓口」に相談しましょう。

まとめ

これまで会社員として活躍してきた人の多くは、税金の種類や計算方法などにはほとんど詳しくないでしょう。

しかし、フリーランスとして活動していく上では必須の知識です。税金によっては控除なども存在します。

これらを適切に活用して、なるべく納税額を低く抑えられるよう工夫してみましょう。

フリーランスエージェントを活用することにより手続きの相談をすることができますので、豊富な知識を元にアドバイスをもらうのもお勧めです。

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