システムエンジニアは残業が多すぎる?平均時間やつらい場合の対処法を紹介
システムエンジニアとして働いているものの、残業が多すぎて家族や趣味に時間が使えないとお悩みの方もいるでしょう。他の仕事に就いている知人の残業時間を聞いて、羨ましく思った方もいるはずです。
本記事ではシステムエンジニアの残業が本当に多いのか、平均時間と回数についてまとめます。さらに、残業時間が多くてつらいと感じている方を対象に、残業時間への対処方法を解説します。システムエンジニアとして働き、残業の多さにお悩みの方は最後までご覧ください。
なおこのサイトを運営するFLEXY(フレキシー)は、週4~5で稼働可能・常駐できる案件などを多数扱っています。専任コーディネーターが案件獲得や面倒な契約周りのサポートいたしますので、ぜひご利用ください。
目次
システムエンジニアの平均的な残業時間・回数はどれくらい?
実際にシステムエンジニアが、どれくらいの頻度で残業をしているか気になる人も多いでしょう。
テクノロジーソリューション事業を営むパーソルクロステクノロジー株式会社が2023年3月23日に「エンジニアは残業ばかり?550人へのアンケートから分かる残業事情」を自社サイトでアンケート結果を公表しています。
アンケートの概要は以下のとおりです。
調査対象 | 「Fastask(ファストアスク)」のモニタのうち、会社員のエンジニア職である全国の20歳以上の男女 |
---|---|
調査対象職種 | IT系39.5%、ものづくり系49.1%、その他11.4% |
調査期間 | 2023年1月24日~25日 |
回答数 | 550人 |
調査方法 | インターネット調査 |
調査対象 「Fastask(ファストアスク)」のモニタのうち、会社員のエンジニア職である全国の20歳以上の男女 調査対象職種 IT系39.5%、ものづくり系49.1%、その他11.4% 調査期間 2023年1月24日~25日 回答数 550人 調査方法 インターネット調査
アンケート結果によると、平均残業時間は10〜30時間と答えた割合が最も多く、残業の回数は9回以上と答えた割合が最も多い結果となりました。
システムエンジニア(SE)の残業が多くなっている原因・理由
システムエンジニア(SE)の残業が多くなっている原因・理由として、多くの声があがっていたのが「二次請け、三次請けの受発注形態」です。
なぜIT業界特有の多重請負構造が残業を多くしているのか、以下の4つの視点で詳しく見ていきましょう。
- 納期までのスケジュールがタイトで定時では終わらないタスク量が振られるから
- 社内のIT人材が不足しており他に任せられる人がいないから
- プロジェクト進行中に突発的なトラブル・仕様変更が頻発するから
- エンジニア業界の残業が当たり前とされる風潮が残っているから
納期までのスケジュールがタイトで定時では終わらないタスク量が振られるから
システムエンジニアの残業が多くなる理由の一つは、タイトなスケジュールと終わらないタスク量です。
新しいシステムを開発したり、導入したりする際には要件定義から詳細設計、テストまで長期的な計画が立てられます。プロジェクト開始当初は余裕のあるスケジュールであったとしても、工数の見積もりの甘さなどが原因で徐々に余裕が失われていきます。
納期が近づくにつれてスケジュールはタイトになり、定時では終わらないタスク量が振られるようになるのです。しかも下請けになればなるほど、スケジュールは厳しくなる傾向にあります。納期直前になると激務となることも多いです。
社内のIT人材が不足しており他に任せられる人がいないから
Zenkenが2024年9月に中小企業の経営者を対象にしたアンケート結果を公表しました。アンケート結果によると、社内に「IT人材がいない」と答えた割合は約7割でした。また、経済産業省の発表によると、2030年までに約79万人のIT人材が不足すると予測されています。
社内のIT人材が不足する一方で、企業はIT化やDXを進めなければなりません。ただでさえシステムエンジニアの業務量が増えているのに、人材が不足していれば一人当たりの業務量は増加する一方です。当然、残業をしなければ業務を完遂できないでしょう。
突発的な問題が生じても、他に任せられる人がいないため、長時間労働で対応するしかないのです。正社員で対応できない案件は、下請けに対応を強いる場合もあります。
プロジェクト進行中に突発的なトラブル・仕様変更が頻発するから
システムエンジニアの現場では、プロジェクト進行中に突発的なトラブルや、仕様変更が発生するのは当たり前のようになっています。
たとえばシステム障害やネットワーク障害、原因不明のトラブルが発生すれば、一日でも早く復旧させなければなりません。トラブルの発生は昼とは限らないため、24時間体制で対応しなければならず、休日対応もありえます。
また、クライアントから仕様変更を要求されると対応せざるをえません。ときには設計から見直す必要があり、大幅に工数が増える原因となります。仕様変更があったとしても納期はそのままで進むことが多いため、残業で対応しなければなりません。
エンジニア業界の残業が当たり前とされる風潮が残っているから
システムエンジニアの残業が多くなる最大の原因は、残業が当たり前とされる風潮が残っているからです。現在の上司が平社員だったころは、徹夜してでも納期に間に合わせるのが当たり前で、会社に寝泊まりした経験のある人もいるでしょう。
「昨日は終電に間に合わなかったから、タクシーチケットを使って帰宅した」と自慢気に話すような人もいました。いざとなれば残業でなんとかできると考える人もおり、スケジュールにトラブルや仕様変更の可能性が考慮されません。
ただし、近年では働き方改革やワークライフバランスが浸透していることもあり、残業が当たり前とされる風潮は以前ほどではなくなってきています。
システムエンジニアの残業を減らすために個人発信でできる取り組み
個人の取り組み次第でシステムエンジニアの残業は減らせます。本章では残業を減らすための3つの取り組みについてまとめます。
- ITツールの導入・AIの活用によって業務効率化を図る
- 業務の再分担・ポジションの再配置を実施して能力に応じたタスク量に分割する
- 社内勉強会・研修を開催してスキルレベルを底上げする
ITツールの導入・AIの活用によって業務効率化を図る
システムエンジニアの残業を減らすために、ITツールやAIを活用して業務効率化を図っている場合もあります。
例えば、プロジェクト管理ツールを活用すれば、自身のスケジュールやタスクを視覚的に管理でき計画的に業務を進められるでしょう。突発的なタスクが発生しても、他のタスクの影響を考え見直しやすいです。
AIを活用すれば、要件定義書や設計書の作成時間を短縮できます。プロンプトで必要な情報を提示すれば、手作業で作成するよりも早く書類が仕上がります。また、設計書の情報をもとに自動でコーディングさせることも可能です。単純作業から解放されるため、システムエンジニアの残業削減に役立ちます。
業務の再分担・ポジションの再配置を実施して能力に応じたタスク量に分割する
業務の再分担やポジションの再配置によって、残業時間を減らすことは可能です。
システムエンジニアの業務は、高いスキルを持っている人に集中しがちで、全体として業務量がアンバランスになっている場合もあります。タスク量を能力に応じて分割し、再分担すれば特定の人に集中していた業務が平準化され、残業時間の削減につながるでしょう。
また、業務全体を見渡して手薄になっているポジションがあれば、再配置を行うことで残業時間は削減できます。たとえば詳細設計に遅れが見られる場合、プログラマーから人員を設計に配置転換するのもいいでしょう。下請けに依頼して、別の人に変えてもらう方法もあります。
社内勉強会・研修を開催してスキルレベルを底上げする
システムエンジニアのスキルレベルが底上げされれば、業務効率が向上し残業を削減できます。スキルレベルの底上げには、社内勉強会や研修が効果的です。
スキルレベルの高いシステムエンジニアが講師となって後輩を指導すれば、コストを抑えて知識や技術が伝わっていきます。社員同士のコミュニケーションの場としても機能するため、チームワークの向上にも役立つでしょう。
外部の研修を活用すれば、社内では知られていない最新の技術や知識を習得できます。他社の成功事例に触れられるため、すぐに社内で活用できる情報を手に入れることも可能です。プロジェクトの合間など、スケジュールに余裕がある時には積極的に研修を活用するといいでしょう。
残業が多すぎてシステムエンジニアを続けるのがつらいなら逃げるのも選択肢の一つ
個人で改善を試みても残業が減らない方もいるでしょう。残業を理由にシステムエンジニアを続けられないと思う人がいても仕方ありません。無理して残業を繰り返して、体やメンタルを壊してしまっては本末転倒です。
あまりにも残業が多くてつらいのであれば、今の職場から逃げることを考えましょう。ただし、衝動的に辞めるのはおすすめしません。
あくまでも会社とは円満にやり取りし、退職した後の進路もはっきりした状態で辞表を提出しましょう。
システムエンジニア(SE)で残業が多くてつらい時の対処法
ここからは、システムエンジニアで残業が多くてつらい時の対処法を3つ紹介します。
- 残業がより少ない別のエンジニア職(社内SE)として転身する
- ホワイトな職場への転職を目標にエージェント・サイトに登録する
- フリーランスエンジニアのエージェントに相談して独立を目指す
残業がより少ない別のエンジニア職(社内SE)として転身する
もし残業が多くてつらければ、残業が少ない別のエンジニア職に転身するのがおすすめです。求人情報・転職サイトdodaが2024年1月15日に公開した調査結果によると、平均残業時間の少ない職業として社内SEが17位(平均残業時間16.0時間)にランクインしていました。
社内SEの残業時間が短い理由は、業務の相手が自社の人間だからです。社外のクライアントを相手にする際と比べて、納期への圧力が少なく余裕のあるスケジュールが組まれやすい傾向にあります。
また、普段からやり取りをしている社内の人間が相手なので、ニーズがくみ取りやすく仕様変更の発生も抑えられます。
このように社内SEに転身できれば、残業を減らしてシステムエンジニアとして活躍できるでしょう。
ホワイトな職場への転職を目標にエージェント・サイトに登録する
エージェント・サイトに登録して転職活動を始めるのもいいでしょう。ただ、転職先の企業がブラックな職場であれば意味がありません。以下のチェックリストを参考に、ホワイトな職場への転職を目指しましょう。
- 売上と従業員の数は増加傾向にあるか
- 評価制度は明確か
- 残業代は分単位で100%支給されているか
- 離職率は同業他社と比べて低いか
- 福利厚生や休暇制度が充実しているか
他にもリモートワークが採用されているか、育児休暇取得率が高いかといった点もチェックするといいでしょう。
人材不足が課題となっているIT業界なので、良い人材には良い条件を提示する企業も増えています。今の職場が残業が多くてつらいのであれば、外の世界に触れる機会を設けてみましょう。
フリーランスエンジニアのエージェントに相談して独立を目指す
もしシステムエンジニアとして腕に覚えがあるのであれば、フリーランスとなって独立を目指すのもいいでしょう。フリーランスとして働くのであれば、労働時間を自分でコントロールできるため、無理をして長時間働く必要がなくなります。さらに働く場所も自分で選べるため、より自由な環境で業務に集中できます。
ただしフリーランスエンジニアとして収入を得るためには、案件獲得や経理業務など、会社員時代にはやらずに済んだ仕事も対応しなければなりません。今の環境がつらいだけで、フリーランスを選ぶのは避けた方がいいでしょう。
まずはフリーランスエンジニアのエージェントに相談して、計画的に独立を目指すのをおすすめします。
残業が少ないシステムエンジニア(SE)案件をお探しならFLEXY(フレキシー)
残業が少ないシステムエンジニア案件をお探しならFLEXY(フレキシー)をご利用ください。
FLEXYはフリーランスや副業の方向けに、案件を紹介しているプロ人材サービスです。大企業から勢いのあるスタートアップベンチャーまでさまざまな仕事を紹介しており、特に週4〜5日稼働・常駐の案件を豊富に扱っています。
今の職場が残業が多くつらいのであれば、退職後に週3~4日程度の案件からスタートするのもいいでしょう。つらい気持ちが解消されれば、日数を徐々に増やしてみるのも手です。
無料登録すると専任コーディネーターにキャリア相談もできるため、自分では思ってもいなかった働き方が見つかるかもしれません。残業が少ない環境で働きたい方は、ぜひFLEXYを活用してみてください。
残業が少ないシステムエンジニア案件に採用されるためのコツ
ここからは残業が少ないシステムエンジニア案件に採用されるための3つのコツを詳しく説明します。
- 手持ちのスキル・実績を棚卸ししてポートフォリオ・職務経歴書の質を上げる
- 実力の証として示せるIT系の資格を取得しておく
- 日頃から専門分野の最新情報のキャッチアップに努めて学ぶことをやめない
手持ちのスキル・実績を棚卸ししてポートフォリオ・職務経歴書の質を上げる
残業が少ないホワイトな職場は人気である場合が多いです。他の志望者と差別化し、企業にアピールするためには、質の高いポートフォリオや職務経歴書が不可欠です。質の高い内容にするためには、手持ちのスキルや実績を丁寧に棚卸ししましょう。
スキルや実績を棚卸しする際には、ひとりで向き合うだけでなく、同僚やエージェントなど外部の意見も参考にしましょう。自分では価値がないと思っていたスキルや実績が、他社では価値があるという話もよく耳にします。自己判断だけに頼らず、客観的な基準に沿って整理することが大切です。
実力の証として示せるIT系の資格を取得しておく
IT系の資格を取得していれば、クライアントに実力の証として示せます。企業によっては手当を設けている場合もあり、資格の種類によっては採用のアドバンテージとなるでしょう。
代表的な資格としては、基本情報技術者があります。コンピュータシステムや情報処理技術に関する基本的な知識や技術を持つことを証明する資格です。システムエンジニアの経験が浅い人は、まず基本情報技術者資格の取得をおすすめします。
他にもAWSやOracleなどのベンダー認定資格も有効です。自身のキャリアを踏まえ、計画的に学習するといいでしょう。
日頃から専門分野の最新情報のキャッチアップに努めて学ぶことをやめない
IT業界の進歩は目まぐるしく、常に最新情報をキャッチアップしておかないと置いていかれます。特に専門としている分野は、自身の知識が陳腐化しないよう学び続けることが重要です。最新情報を持っているシステムエンジニアであれば、クライアントも喜んで採用してくれるでしょう。
最新情報をキャッチアップするためには、技術ブログを購読したりXなどのSNSで情報発信しているユーザーをフォローするのがおすすめです。コミュニティに参加して、交流を深めながら情報収集するのもいいでしょう。積極的に情報収集する姿勢は、高く評価される素養でもあります。
残業がほとんどないシステムエンジニアの案件に参画して生き生きと働こう
働き方改革やワークライフバランスの浸透により、システムエンジニアの残業は減少傾向にあります。ただ、現状として残業がつらくて辞めたい方もいるでしょう。
今の職場がつらいのであれば、環境を変えるのがおすすめです。残業がほとんどないシステムエンジニアの案件に参画して望む働き方を実現しましょう。
残業が少ないシステムエンジニア案件を獲得するなら、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。ひとりで悩みを抱えるのを辞めて、無料で登録できるFLEXY(フレキシー)を利用してみてください。
FLEXY専属のキャリアコーディネーターがあなたに寄り添い、明るいキャリアプランを描くサポートを提供いたします。残業でお悩みの方はフリーランスエンジニアの働き方も検討してみましょう。