SEを辞めたい?辞めてよかった人や、辞めないほうがいい人の特徴を解説
システムエンジニア(以下、SE)は、システムの設計や開発、運用保守を通してモノづくりの楽しさを味わえる職種ですが、少なからず大変な面もあります。労働環境や待遇などへの不満からSEを辞めたいと考えている方は、辞めたいと感じる人によくある理由や、辞めてよかった人・辞めないほうがいい人の特徴を判断材料にしてみましょう。
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目次
SE(システムエンジニア)を辞めたいと感じる人によくある理由
他の人たちがどのような理由でSEを辞めたいと感じているのかは、今後取るべき自分の行動の参考になるはずです。辞めたいと感じる人によくある理由を踏まえて、自分がどのような状況に置かれているのか、辞めることが本当に最適な選択肢なのかをよく考えてみましょう。
残業・休日出勤が多い
SEの仕事は、綿密に計画された開発工程に沿って進めていきます。プロジェクトの納期に追われることは珍しくなく、残業や休日出勤が常態化してしまっているのが「辞めたい」と感じる理由のひとつです。残業・休日出勤の多さには、以下のような要因があります。
- 仕様変更やトラブルで開発が思い通りに進まないケースがある
- 社内のリソースが足りていない
- 競合他社との差別化を図るため納期を短く設定している
残業・休日出勤が増えればプライベートの時間が削られ、ワークライフバランスの維持も難しくなりがちです。仕事そのものだけでなく、プライベートにも悪影響を及ぼすことが不満を溜める要因となっています。
リーダー職がつらい
リーダー職はプロジェクト全体を統括する立場から、チームメンバーの進捗管理やクライアントとの調整を行う役職です。技術的な問題や人間関係のトラブルが発生した際には、リーダー職が中心となって解決に向けた判断をする必要があるため、プレッシャーの大きさを理由に辞めたいと感じることがあります。
マネジメント能力やコミュニケーション能力を磨ける点はリーダー職の魅力ですが、「リーダー職に就いても一般職とほとんど給料が変わらない」というケースは少なくありません。大きな責任が伴うにもかかわらず、それほど給料が上がらないケースが多いのもつらさを感じる要因です。
職場の人間関係が悪い
SEの仕事そのものではなく、職場の人間関係への不満から「辞めたい」と感じる場合もあります。SEの職場では、多くの人と協力してプロジェクトを進めていく中で、コミュニケーション不足や価値観の違いから人間関係が悪化することが珍しくありません。
技術的な議論で意見が対立したり、上司・同僚との関係がぎくしゃくしたりすると、ストレスが溜まりやすくなります。コミュニケーションが思うようにいかない状況が続けば、精神面だけでなく、業務の効率にも悪影響を及ぼしかねません。
勉強の継続に苦痛を感じる
新しい電化製品やオンラインサービスが続々と登場していることからも読み取れる通り、IT業界は技術革新が激しい業界です。技術・知識を常にアップデートし続ける必要があるため、継続的な学習が苦痛となり、「勉強し続けることに疲れた」と感じる人が少なからず見られます。
IT業界は、今後のさらなる発展が期待される市場です。そのため、IT業界ならではの特徴である「変化の激しさ」が落ち着くことは考えづらく、SEにも継続的な学習が求められると予想されます。
業務に対して給料が低い
SEは高度な専門知識とスキルを必要とする職種ですが、必ずしも労働量や責任に見合う給料が得られるとは限りません。「業務に対して給料が低い」「責任の大きさのわりには給料が低い」といった不満により、SEを辞めたいと感じる人がいます。
転職サイトdoda(デューダ)が、2022年9月~2023年8月の期間で同サービスに登録した約63万人を対象として実施した調査によると、主なIT職種の平均年収は以下のような実態にあります。
主なIT職種の平均年収
- プロジェクトマネージャー:691万円
- ITコンサルタント:602万円
- データサイエンティスト:532万円
- スマホアプリ/ネイティブアプリ系エンジニア:461万円
- サーバエンジニア:454万円
- ネットワークエンジニア:446万円
- SE/プログラマ:422万円
- データベースエンジニア:412万円
出典:doda(デューダ)|年収の高い職業は?平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】
IT職種全体の平均年収「452万円」に対し、SE/プログラマの平均年収は「422万円」です。この数字はあくまでSEとプログラマの平均なので一概には言えないものの、他のIT職種に比べるとSEの平均年収はやや低い傾向にあります。また、残業代込みの給与設定や評価制度の曖昧さに、不満を抱えるSEも見られます。
SE(システムエンジニア)を辞めてよかったと感じる人の特徴
以下に紹介する特徴に当てはまる人は、SEを辞めても後悔しづらく、むしろ新しい職場で希望する働き方を実現しやすい傾向にあります。自分の状況と照らし合わせ、思い当たる点がないか確認してみてください。
職場の労働環境が劣悪な人
SEとして働く中で、職場の労働環境は辞職を考える大きな要因になります。特に、長時間労働や休日出勤が常態化しているケースなど、労働環境が劣悪な職場に長期間いると、心身の健康に悪影響を及ぼしかねません。以下の例に心当たりがある方は、心身の健康を保つために転職を検討しましょう。
具体例
- 長時間労働や休日出勤が常態化している
- 介護休暇や育児休暇などの福利厚生を利用しづらい
- 従業員同士のコミュニケーションが不足している
劣悪な環境から離れ、新たな職場で健康的に働くことで、多くのSEは「辞めてよかった」と感じられます。
ITゼネコンの下位で働いている人
多重下請け構造の下位の企業で働いているSEは、自身のスキルを生かせる環境へ転職することで「辞めてよかった」と実感できます。IT業界の多重下請け構造とは、発注者から委託された業務を2次請けや3次請けの企業に、次々と再委託していく構造のことです。
単純な業務が割り当てられがちな下位の企業では、報酬面で不利な立場に置かれやすい傾向にあります。キャリアアップの機会も限られてしまうケースが多いため、スキルを磨いて長期的に活躍したい場合は転職が有力な選択肢になります。
SEを大切にしない企業に勤める人
自分自身や同僚が大切にされていると感じられない企業文化は、SEとして働く上で大きな問題です。以下の例に心当たりがあり、上司や社内・社外相談窓口に助けを求めても改善されない場合は、転職を検討しましょう。
SEを大切にしない企業の例
- 社員の長時間労働や過重労働を把握していながら改善されない
- パワハラやセクハラなどの問題が放置されている
- 利益が従業員に還元されない
自分自身や同僚を大切にする企業文化の職場へ転職することで、「辞めてよかった」と感じられます。
SE(システムエンジニア)を辞めて後悔する人の特徴
現在の職場に不満を感じていても、理由によってはSEを辞めて後悔する可能性があります。以下の特徴に当てはまる人は、行き当たりばったりで辞めるのは避け、今後のキャリアを慎重に検討しましょう。
SEを始めて間もない人
まだ経験が浅く、業務の全体像を理解する前の段階で辞めてしまうと、SEのやりがいや魅力に気づかないまま終わってしまう可能性があります。早期退職となればキャリアの選択肢が狭まるリスクもあるため、特にSEを始めて間もない場合は、辞めるのが本当に正しい選択なのかを慎重に考えましょう。
SEの業務で身につく知識・スキルは他の職種でも役立ちます。経験を積むことでプロジェクトマネージャーやITコンサルタントなどへのキャリアアップの道も開けるため、切迫した状況でない限りはもう少し続けてみるのがおすすめです。
SEの業務自体は好きな人
労働環境や待遇に不満がある場合でも、環境を変えることで問題が解決する可能性があります。SEの業務自体に魅力を感じているなら、職種はそのままに、他の職場に移って問題を解決できないか考えてみましょう。
SEは専門的な知識だけでなく、論理的思考力や問題解決能力など、幅広い能力を求められる仕事です。現状に不満があるからとの動機で他の職種に転職しても、SEのようなやりがいや満足感は得られないかもしれません。
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辞める理由が他責な人
他責思考が強いのも、SEを辞めて後悔する人によく見られる特徴です。自分に改善すべき点があるにもかかわらず、全てを周りの人や環境のせいにしている人物は、新しい職場でも同じような不満を持つ可能性があります。以下の例に心当たりがある方は、まずは今の環境で不満を解消できないか考えてみましょう。
他責思考の例
- 自分の主張を他人が適切に理解してくれない
- やりたい業務を任せてもらえない
- なかなか給料が上がらない
例えば「やりたい業務を任せてもらえない」と感じている場合、仕事に対する自分の姿勢や能力が原因であることも考えられます。他責思考を改善し、自分自身でも問題の解決に努めれば、現在の職場でも満足度を向上させることが可能です。
SE(システムエンジニア)を辞めたいと感じたときの判断のポイント
SEを辞めたいと感じたときは勢いで辞めるのではなく、慎重に判断することが大切です。行き当たりばったりの転職では、同じ問題に直面したり、今後のキャリアに悪影響を及ぼしたりするリスクがあるため、以下の点には十分注意しましょう。
目的・目標なしで辞める選択をしない
SEとして働く中で、辞めたいと感じる人は珍しくありません。環境を変えて新鮮な気持ちで働くのもひとつの方法ではありますが、目的・目標なしで安易に辞める選択をするのは避けるべきです。
明確な目的・目標がないまま退職してしまうと、新しい職場や仕事にうまく順応できない可能性が高くなります。また、希望条件や実現したいことが曖昧なせいで転職先がなかなか見つからず、経済的・精神的な負担が大きくなるリスクも考えられます。SEを辞めたいと感じた際は、自分自身のキャリアプランを見直し、具体的な目的・目標を設定することが大切です。
現実から逃げるために辞める選択をしない
現職への不満が大きい場合、「一刻も早く今の状況から抜け出したい」と感じるケースがありますが、現実から逃げるためだけの選択には慎重になるべきです。感情だけで辞める決断をすると、新しい職場でも同じような問題に直面するリスクがあります。
まずは現在の問題点を整理し、「転職によって本当に問題を解決できるのか」「現職で改善の余地はないのか」を冷静に考えることが肝心です。現職で思うようにいかない原因が自分自身にあることも考えられるため、辞める選択肢だけに固執しないようにしましょう。
SE(システムエンジニア)を辞めるか迷ったときの対処法
新しい職場で同じ問題に直面してしまうリスクを回避するには、辞める前の時点で自分の考えをきちんとまとめておく必要があります。SEを辞めるか迷っている方は、辞める理由とキャリアビジョンを明確にしておきましょう。
辞める理由を明確にする
SEを辞める際は、その理由を明確にすることが重要です。「より自分のスキルにマッチする環境で働きたい」「労働環境が整備された職場に移りたい」などと考えをまとめておくと、目的・目標のない転職を避けられ、希望に合う職場を見つけやすくなります。
加えて、転職活動中の面接で退職理由を説明する際に、回答に説得力を持たせられるメリットもあります。同じ問題に直面するリスクを減らすだけでなく、転職活動をスムーズに進めるためにも、あらかじめ辞める理由を明確にしておくことが大切です。
今後のキャリアビジョンを明確にする
辞める理由とあわせて明確にしておきたいのがキャリアビジョンです。「新しい職場で実現したいこと」「将来的に就きたいポジション」などに関する明確なキャリアビジョンは、自分の強みや興味に沿った職種・企業を選ぶ指針になります。
キャリアビジョンが曖昧なままでは、自分に合う職種・企業が自分でもよくわからず、転職活動が長引く可能性があります。自分の強みや興味のある分野に基づいてキャリアビジョンを描き、実現に向けた具体的なアクションプランを立てていくことが重要です。
まとめ
SEを辞めるか迷ったときは、「辞める理由」と「キャリアビジョン」を明確にすることが大切です。一刻も早く現在の職場を離れたい気持ちから勢いで辞めてしまうと、新しい職場でも同じような問題に直面する可能性があります。自分の強みや興味に合う職種・企業を見つけるためにも、まずは「なぜSEを辞めたいのか」「今後どのような職種・ポジションで活躍したいのか」をよく考えてみましょう。
「今のSEとしての働き方・キャリア・待遇が適切か気になる」「今後フリーランスエンジニアとしての進路も検討している」という方は即戦力を求めるフリーランスエンジニア案件が豊富なFLEXY(フレキシー)を一度ご確認ください。
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