クラウドエンジニアとは? 仕事内容や必要な資格、将来性を紹介

クラウドエンジニアとは? 仕事内容や必要な資格、将来性を紹介

現在では、多くの企業がクラウドサービスを導入するようになりました。そのため、クラウドエンジニアのニーズは高く将来性も十分です。この記事では、クラウドエンジニアの業務内容や年収、将来性や必要な資格・スキルについて解説します。資格やスキル習得の難易度、仕事の魅力も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

クラウドエンジニアとは?主な仕事内容

クラウドエンジニアは、インフラエンジニアに分類される職種です。クラウドエンジニアはクラウドサービスに特化したエンジニアであり、クラウドに関わる仕事を担います。担う仕事の幅は広く、インフラ設計やサーバーの設定、クラウド環境の構築、保守・運用などを行います。

サーバーエンジニアやネットワークエンジニアと異なり、クラウドエンジニアが管理するのは仮想的なリソース(クラウドサービス)であり、物理的なサーバーやストレージではありません。クラウドエンジニアが管理する主なクラウドサービスには、AWS、GCP、Azureがあります。

AWSの案件の特徴や必須スキルについてまとめた記事もあわせてご覧ください。

クラウドエンジニアの年収

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円です。求人ボックスによればクラウドエンジニアの平均年収は約596万円であり、平均よりも高い傾向にあります。勤務地や勤務先の規模、年代や性別によっても年収は大きく変わります。さらに資格・スキルなども年収に影響を及ぼす要素です。
エンジニアとして経験を積み、スキルを磨くことで年収アップを図ることができます。

クラウドエンジニア 年収

出典:求人ボックス「クラウドエンジニアの仕事の年収・時給・給料」

クラウドエンジニアの将来性

クラウドサービスは、利便性の高さから広く利用されるようになりました。総務省の「令和4年通信利用動向調査報告書」によれば、令和4年時点でクラウドサービスを一部でも利用している企業は7割以上です。利用企業の割合は年々増えており、今後も高まり続けることが予想されます。

しかし、労働人口は減少し続けているため、IT人材の不足が深刻化しています。経済産業省「人材需給に関する調査 調査報告書」によると、2030年には最大で約79万人ものIT人材が不足することが予想されています。クラウドエンジニアのニーズは今後も高まり続けると考えられるため、将来性が高い職種と言えるでしょう。

出典:総務省「令和4年通信利用動向調査報告書」,
経済産業省「IT人材需給に関する調査 調査報告書」

クラウドエンジニアになるには

未経験でも知識やスキル、資格を得ることでクラウドエンジニアを目指せます。動画サイトや書籍などを活用して、必要な知識を身につけましょう。まとまった時間がない場合や費用を抑えたい場合は、独学がおすすめです。

クラウドサービスを提供する大手企業のオンライントレーニングも効果的です。コンテンツが充実しており、レベルに応じてトレーニング内容を選べたり、無料で利用できたりするサービスもあります。プログラミングスクールではスクールからの情報提供やサポートも受けられ、効率的かつ網羅的に学習できます。情報を収集して、自分に合った勉強方法を探しましょう。

また、フリーランスや副業でさまざまな業務委託案件をこなすことでよりハイスキルなクラウドエンジニアとして活躍できます。クラウドエンジニア向けの業務委託案件は「FLEXY(フレキシ―)」がおすすめです。さまざまな業種・業態の案件を随時掲載していますので、まずはサービス内容をご覧ください。

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クラウドエンジニアになることはゴールではないため、なった後のキャリアを考えておくことが大切です。そのため、クラウドエンジニアのキャリアパスを調べてみましょう。

クラウドエンジニアに必要な資格

資格を得ることは、クラウドエンジニアとしての実力の証明になります。クラウドエンジニアになるうえで重要な資格の例として挙げられるのは、以下の3つです。

  • AWS認定ソリューションアーキテクト:
    Amazonが提供する「AWS」に関わる知識・スキル認定
  • Google Cloud認定資格:
    Googleが提供する「Google Cloud Platform」に関わる知識・スキル認定
  • Microsoft Azure認定資格:
    Microsoftが提供する「Microsoft Azure」に関わる知識・スキル認定

各資格はレベルや種目が分けられており、受験する種目は自由に選択可能です。証明書が発行される資格もあり、資格取得によりサービスへの理解も深まります。

クラウドエンジニアに必要なスキル

クラウドエンジニアには、資格に加えてさまざまなスキルが必要です。重要な能力や知識について、以下に紹介します。

サーバー・クラウド・ネットワーク・各種ツールに関する知識

クラウドエンジニアにはサーバーやクラウド、ネットワーク、セキュリティ、ミドルウェアなどの知識が必要です。サーバーの設計・設定やネットワーク整備の知識がなければなりません。

クラウドへの深い理解が必須ですが、クラウドに加えてオンプレミスの知識や、複雑な処理を担うミドルウェアの知識・スキルも身につけましょう。さらに、プログラミングスキルや各種ツールへの理解も必要です。知識やスキルを十全にすることで仕事をスムーズに進められますし、仕事の質も高められます。

企画力・提案力

クラウドエンジニアには、企画力や提案力も必要です。場合によっては、クライアントに対して、課題を解決するために必要なシステムや、システムによって実現できることを説明しなければなりません。

ITインフラに詳しくないクライアントにも理解できるように、分かりやすく図示する、専門用語を使わない、などの配慮も必要です。システムの重要性や正当性が伝わるように根拠を示しつつ、説得力があるプレゼンテーションを行いましょう。

クライアントが納得することで継続的に仕事を依頼してもらいやすくなり、進行もスムーズになります。

コミュニケーション能力

スキルに加えて、コミュニケーション能力が不可欠です。クラウドエンジニアは仕事を進める中、さまざまな場面でコミュニケーションを取らなければなりません。クライアントと打ち合わせを行い、クライアントの要望を正確に聞き取ったうえでクラウドを構築する必要があります。クライアントと密に連絡を取ることで、状況の変化や相手の感情を把握できます。ひいては深い信頼関係を構築できるかもしれません。

さらに、プロジェクトを進める際には、複数のエンジニアとの協力や連携が必要です。コミュニケーションは仕事をスムーズに進めるだけでなく、パフォーマンスや仕事の質にも影響を及ぼします。積極的にコミュニケーションを取れば相手の考えを理解できるうえに、情報共有にも役立ちます。情報の行き違いによるミスを減らし、作業の効率化が可能です。

クラウドエンジニアはやめとけといわれる理由

クラウドエンジニアは、「やめとけ」「きつい」といわれることもあります。事前に理由や背景を理解すれば、対策を立てることが可能です。

障害の緊急対応がある

ITインフラには、システムエラーやサーバーダウンなどのトラブルリスクが常に存在します。クラウドエンジニアはさまざまな障害の緊急対応にあたり、問題を解決しなければなりません。クライアントのサーバーが長時間ダウンする、システムエラーが解消されない、といった場合は業務に支障が生じ、企業への信用も失墜する恐れがあります。複数の地域で障害が発生すれば、被害は大規模になります。そのため、クラウドエンジニアが担う責任は大きなものです。

トラブルや障害は突発的に生じるため、夜間や休日を問わず対応が迫られる点も理解しておきましょう。

スキルや資格取得の難易度が高い

上述の通り、クラウドエンジニアには多くの資格やスキルが求められます。クラウド環境や仮想マシン、サーバーやネットワークなど、多くの分野における知識も不可欠です。資格の取得にあたり、実務経験が必要になる場合もあります。スキルや資格の取得難易度は高いため、学習段階でつまずく人もいます。さらに、資格取得はゴールではなく、取得後もスキルを磨き続けなければなりません。

継続した勉強が必要である

クラウドサービスは日々進歩しているため、対応するには勉強し続けなければなりません。セミナーや書籍、同業者との交流など、さまざまな方法で最新の情報を得ましょう。資格やスキルを取得したうえで、常に知識やスキルのアップデートを図る必要があります。

そのため、継続的な勉強が苦手な方にとっては、負担に感じるかもしれません。

クラウドエンジニアの魅力とクラウドエンジニアに向いている人

上述したきつさや注意点があるものの、クラウドエンジニアという職種には多くのメリットや魅力があります。

クラウドエンジニアは将来性があり、ニーズが高い職種です。平均年収も高い傾向にあるうえ、リモートワークもしやすいため柔軟な働き方が可能です。クラウドエンジニアの仕事では最新の情報や技術を常に手に入れる必要がある反面、自身の知識をアップデートし続けることにつながり、キャリアアップにプラスに働きます。クライアントからの要求に応えるためには高い思考力や論理性、課題解決能力が求められますが、実績を重ねることで思考力や課題解決能力が向上します。

地道な作業が苦にならず、適応力や課題解決能力を備えた人は、クラウドエンジニアに向いているかもしれません。

クラウドエンジニアの求人例

多くの企業が、プロジェクトの重要な部分を担うハイスキルな人材を求めています。ここでは、「FLEXY(フレキシー)」に掲載のあるクラウドエンジニアの求人をいくつかご紹介します。
以下に示すフルリモートでのクラウドインフラ構築支援といった求人を含め、さまざまな案件が紹介されています。

FLEXYサービスを見る

DX化やITサービス、開発環境の根幹を担うクラウドインフラの構築支援

■案件概要

  • 職種:インフラエンジニア
  • 稼働日数:週3〜5日
  • 報酬:〜70万円/月
  • 勤務地:勝どき
  • リモート:可

■募集背景

受注拡大に伴う、人員不足のため。

■業務内容

クラウドエンジニアとして下記の業務内容を担当していただきます。

  • システム設計(リージョン選択/クラウドリソース設計/ストレージ戦略 / データ分析)
  • Python / Go などを用いたプログラミング
  • 高品質で安定した効率的なクラウドアーキテクチャの構築
  • Infrastructure as Code の知識を用いた構築・構成管理
  • 開発サイクルを高速化しリリースフローを安定させる CI/CD 環境の構築

■必須要件

  • クラウドサービス(AWS, GCP, Azure等)の構築・運用経験
  • コンテナ管理、CI/CD、自動化ツール、監視ツール等のいずれかを構築または利用した業務経験

■歓迎要件

  • クラウドサービスの選定、アーキテクチャ設計の業務経験
  • クラウドに関する何らかの資格を有している
  • いずれかの言語(Python, Ruby, React など)において、コーディング規約に従ってコーディングができる
  • スクリプトやAPIなどを用いて業務効率化を行なった経験
  • OSS公開やコントリビュート、技術ブログ、登壇など対外的な技術アウトプット経験

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まとめ

インフラエンジニアに分類されるクラウドエンジニアは、クラウド環境の構築から運用、保守まで行います。AWS認定ソリューションアーキテクトやGoogle Cloud認定資格などの資格に加えて、サーバーに関する知識や企画力などが必要です。将来性があり、リモートワークに適している一方で、障害の緊急対応をしなければならない点や、資格取得の難易度の高さに注意しましょう。クラウドエンジニアとして活躍するためには、実務を通じて知識や経験を蓄積し、スキルアップを図ることが大切です。

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