フリーランスのAWS案件の特徴や必須スキルとは?向いている人の特徴も紹介

フリーランスのAWS案件の特徴や必須スキルとは?向いている人の特徴も紹介

本記事ではフリーランスのAWSエンジニアとして活動したい方向けに、AWS案件の傾向や事例、報酬相場、必要スキルなどを解説しています。AWSエンジニアとして活動するための参考にしてみてください。

目次

AWSとは?

AWS(Amazon Web Service)とは、Amazonが提供するパブリッククラウドサービスです。AWSでは仮想サーバやデータベース、オンラインストレージなどのさまざまなサービスを提供しており、クラウドエンジニアがその中から必要なサービスを選んで利用できるのが特長です。

アメリカの調査会社Synergy Research Groupの調査によると、AWSはクラウドサービス市場の約3割を占めてトップをキープしています。AWSはクラウドサービスのパイオニアであり、2位のMicrosoft Azure、3位のGCP(Google Cloud Platform)と差をつけて、トップであり続けています。

Amazonが提供するクラウドサービス

Amazonは、主にBtoB向けのクラウドコンピューティングサービスとしてAWSを提供し、現在、多くの企業が導入しています。インターネット環境とPCを1台用意し、クラウドコンピューティングサービスを利用すれば、クラウド上でサーバを構築する、データベースにアクセスする、大容量のストレージを使うといったことが可能です。

もしオンプレミスでゼロからシステム構築するとなると、導入コストが大きくかかります。仕様変更の際にも、手間や費用がかさんでしまうでしょう。その点、AWSであれば、自社にとってその時々で必要なサービスを導入できるのが大きなメリットです。

AWSの代表的なサービス

ではここで、AWSでよく使われているサービスにはどのようなものがあるのかについて紹介します。

Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud)

Linux、WindowsなどのOSをAWS上で選択するだけで、インストールなどの手間なく、仮想サーバを構築できるサービスです。従来、サーバの立ち上げをゼロから行う場合は時間がかかるのがネックでした。一方でEC2を利用すれば、スピーディーかつ柔軟に構築できます。また、サーバを構築する際の初期費用はゼロで、費用は、定額制と運用した分だけ課金される従量課金制から選択できます。用途に合わせて複数のサーバを構築できるので、無駄のない運用が可能です。

Amazon EC2

出典:Amazon EC2

Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)

AWSでは、行と列の2軸で表されるリレーショナル・データベースも構築できます。Excelをより高度にしたようなイメージで、データ整理を効率化したり整合性をとったりする際に活用できるのがポイントです。また、RDSを実際に使うためには、MySQLやOracle Databaseなどの「RDBMS(Relational DataBase Management System)」と呼ばれる、リレーショナル・データベースを管理するためのシステムが必要になります。

Amazon RDS

出典:Amazon RDS

Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)

その名のとおり、AWSで利用できるクラウド型オブジェクトストレージサービスです。AndroidやiOSのプラットフォームにも対応しており、格納するオブジェクト数とデータ容量は無制限です。AIやビッグデータ分析などのアプリケーションを実行する際に、最適なデータレイク構築が可能です。

すべてのオブジェクトデータに対して99.999999999%(イレブンナイン)の高い耐久性を保持しているので、予期せぬ障害でデータを損失するというリスクはほぼありません。データのアクセス頻度に合わせて格納場所を自動検出してくれ、用意されている3種類のストレージクラス間の移動を実行できます。そのため、重要度の低いデータを低冗長化ストレージへ集積することで、コストの最適化を行えます。このように、セキュリティでバックアップ機能も万全である上、コストパフォーマンスも申し分ありません。

Amazon S3

出典:Amazon S3

Amazon EMR(Elastic MapReduce)

AWSでは、多種多様で膨大なデータを可視化し、分析するために高速で分散処理できるフレームワークも用意されています。EMRを使うことで、たとえばスケーラブルな機械学習をするのに、余計なコストをかける必要がありません。また、EMRクラスターでクエリとコードを遠隔実行できる「Amazon EMR Notebook」を使うことで、ユーザーは分析に集中できるのも人気のポイントです。高速処理した結果については、S3などAWSの他サービスと連携できるため、業務効率化にも寄与できます。

Amazon EMR

出典:Amazon EMR

AWSの特徴

AWSには次のような特徴があります。

従量課金制

AWSのサービス料金は、使用したデータ量や利用人数にあわせて利用金額が変動する「従量課金制」が採用されています。利用状況に応じて、時間ごとに金額が請求されるため、導入時にコストの試算がしやすくなるでしょう。

また、もしサービスを使わないときは停止させることで無駄なコストをかけずに済むのもメリットです。一方で、予想以上に利用人数が多くなれば、当初計画よりもコストがかさむデメリットもはらんでいます。

さまざまなサービスがある

AWSには、2022年10月現在、合計200を超える豊富なサービスが用意されています。たとえば、分析やIoT、ブロックチェーン、データベースなど20を超えるカテゴリがあり、基本的には、自社にとって必要とされるサービスを選び、組み合わせて使うイメージです。

トライアルから始めて、12ヶ月間無料や常にフリーといったサービスもあるため、どのようなサービスがあるのか、また必要なサービスは何かをあらかじめ把握しておくことが大切です。

運用負荷が軽減される

AWSではIaaSだけではなくPaaSも提供されており、サーバの更新や最新のセキュリティ対策など、Amazon側に管理を任せられる部分があります。そのため、システムの運用負荷を軽減させられます。ただし、運用に関わることすべてを任せられるというわけではなく、データやアクセス管理など、ユーザーの責任範囲となる部分もあるのでご注意ください。

出典:責任共有モデル

障害対策ができる

AWSでは、データセンターを設置しているエリアのことをリージョンと呼びます。AWSは世界中にリージョンが存在しており、ユーザーの所在地から離れた場所にデータが保管されるため、AWSを使うこと自体が障害対策に有効です。

またAWSには、サービスごとに、サービス稼働率や返金などについて定めたSLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意)が設けられています。万一、災害やセキュリティ事故があった場合には、SLAに基づいた対応が行われるため安心です。

出典:AWS の クラウドが選ばれる 10 の理由

AWS案件でよくみられる4つの事例

ここまで、AWS案件の主な流れについて解説しました。ただ、実際にどのような事例があるのかを知っておくと、よりイメージがわきやすくなります。そこで、よくある4つの事例を基に、フリーランスにおすすめのAWS案件について紹介します。

1. SaaSとAWSの活用でシステム構築

デジタル技術の進歩によって、クラウド型ソフトウェアサービスであるSaaS(Software as a Service)は広く浸透してきました。そこで近年は、AWSとSaaSを組み合わせた、新しいシステムの開発案件が増えています。よくあるのは、分析用データウェアハウス(DWH)のSaaSとして注目を集めている「Snowflake」を、AWS(ELBやS3)上で動作させるような例でしょう。

Snowflakeを使えば、従来よりも簡単かつ低コストでインフラ導入や運用を実現できたり、データの管理が簡素化され、他メンバーへ共有できたりするメリットがあります。こうしたクラウドならではのメリットを活かせるシステム構築案件は、クラウドサービスの浸透とともに、需要が高まっています。

2. 複数のクラウドサービスを用いた開発のプロジェクトリーダー

クラウドへのマイグレーションが進む昨今では、特定の企業に属しないフリーランスエンジニアにおいても、Webアプリケーション開発のプロジェクトリーダー募集案件がよくみられるようになりました。

たとえば、プロジェクトの企画段階から携わり、受注前のセールス活動から、受注後には設計、管理を担い、プロジェクトを先頭で引っ張っていくことが期待されている案件もあります。エンジニアには、AWS案件やサーバサイド開発の経験や、ネットワーク、GCPなど幅広い知識を求められることが多いものの、受注できれば非常にやりがいのある案件と考えられます。

3. 既存システムのリプレイス

従来のシステムは自社独自で構築するオンプレミス環境が主流でした。しかし、クラウドサービスが浸透するにつれ、システム全体を見直してAWSに移行させる、いわゆるリプレイス案件も増えています。

具体的には、既存システムを別の言語でリニューアルし、基盤をクラウド(AWS)化するといったイメージです。こうした案件に携わるためには、システムを置き換える以上、AWS案件の経験だけでは足りず、サーバーサイドエンジニアとしてRuby、PHP、Javaなどのプログラミング言語を使ったサーバサイド開発経験も問われることが多くあります。また、アーキテクチャや環境構築にあたり、上流行程の経験も必要になることがあります。

4. ゲーム会社向けのインフラ運用・保守

AWSは、インフラ構築後の保守や運用サポートも充実しているため、大手ゲーム会社においても導入されています。高機能なシステムをスムーズに稼働させ続けるとともに、万一トラブルや障害が起きた際には、スピーディーかつ的確に問題解決に向けて動けるかどうかがポイントとなるでしょう。

具体的なAWS関連案件のご紹介

【AWS】データテクノロジー領域に関するサービスを展開する企業でデータ分析基盤開発支援

データ基盤構築をフルスクラッチでする手間を省くSaaSプロダクトを運営する会社です。様々な企業様の社内DX推進に携われるので、課題解決の実感が高い業務です。既に弊社から複数名ご稼働いただいている企業様でご稼働も非常にしやすい環境です。

■案件概要

  • 職種:サーバサイドエンジニア
  • 稼働日数:週3日
  • 報酬:〜48万円/月
  • 勤務地:目黒
  • リモート:可

■業務内容

データ分析基盤(BigQuery, Looker Studio等)の構築およびデータ活用推進のプロジェクト

■必須要件

  • 広告データ連携案件: TypeScript, AWS(ECSコンテナなど)のご経験
  • DMP開発案件: Ruby on Rails, AWS(ECSコンテナなど)のご経験

■歓迎要件

  • SQLによる分析/可視化案件のご経験

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【AWS】余暇市場の課題解決に向き合っている企業でSREエンジニア支援

余暇市場の課題解決に向き合っている企業です。次の10年を見据えてアーキテクチャの見直しを図っている最中です。会員数数千万人、取引先者数数万社を目指す1→10、10→100のフェーズでご自身の力を試したい方には大変おすすめな環境です。またスクラムを組んで開発を進めており、新しい技術の導入を恐れずにモダンな環境の中で開発が進められる点でもおすすめです。

■案件概要

  • 職種:インフラエンジニア
  • 稼働日数:週4〜5日
  • 報酬:〜80万円/月
  • 勤務地:大崎
  • リモート:可

■業務内容

  • スケーラブルなサーバ環境の設計・構築
  • AWSを利用したシステム構築
  • CI/CD環境設計・構築
  • サービス環境の監視・運用
  • 既存環境のパフォーマンスチューニング
  • セキュリティ設計・運用

■必須要件

  • AWSによるシステム基盤構築・運用の業務経験
  • Kubernatesによるコンテナ構築・運用経験

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【GCP/AWS】電動キックボードに関するサービスを提供する企業でインフラ構築支援(フルリモート・ビジネスタイム外可)

ご存じの方も多いかと思われますが、日本での電動キックボードの火付け役の企業さんです! IoTデバイス、ハードウェアを通じて現実世界と繋がるプロダクト開発の経験ができます。

■案件概要

  • 職種:インフラエンジニア
  • 稼働日数:週2〜5日、ビジネスタイム以外の空き時間
  • 報酬:〜80万円/月
  • 勤務地:秋葉原
  • リモート:可

■業務内容

  • プロダクトのiOS/Androidアプリのバックエンド(Firebase)の設計・構築
  • 社内向けWebアプリ・ツールのバックエンド(GCP)の設計・構築
  • 車載IoTデバイス関連ソフトウェアのバックエンド(GCP, AWS)の設計・構築
  • データ分析部門との連携を通じたデータ基盤の設計・構築
  • 各種サービスのパフォーマンスチューニング、障害検知のためのモニタリング

■必須要件

  • 自社プロダクトのインフラ設計・構築業務経験(目安3年以上)
  • GCP, AWSを採用したクラウドインフラの設計・構築能力
  • Docker, Kubernetes等のコンテナ技術への理解

■歓迎要件

  • 基礎的なプロジェクトマネジメント能力
  • 技術選定およびアーキテクチャ選定を主体的に行えるエンジニアリング的素養と思考力
  • NoSQLデータベース、特にCloud Firestoreを利用したサービスの設計・開発経験
  • Firebaseをフルでバックエンドに採用したプロダクト運用経験
  • IoTデバイス・ハードウェアレイヤーに対するgeneralな理解
  • 大規模なトラフィックを抱えるサービスのアーキテクチャ設計または運用経験
  • Tech Leadとしての技術マネジメント経験

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【AWS/Azure】様々な分野で活用できるAIを提供する企業でアーキテクチャアドバイザリー支援(フルリモート可)

「すべての人々に愛(AI)を。より豊かで便利な世界を提供し、人生が変わる瞬間をもたらす」というMissionを掲げ、動画認識AIや顔認証ソリューションなど、さまざまな分野で活用できるAIを提供する企業です。ビジネス向けだけでなくコンシューマ向けにも開発の幅を広げています。

■案件概要

  • 職種:インフラエンジニア
  • 稼働日数:週1日
  • 報酬:〜20万円/月
  • 勤務地:岩本町
  • リモート:可

■業務内容

AIの処理をクラウドで行う際のクラウド側のAWSのアーキテクチャ設計などアドバイスを中心に支援をお願いしたいです。

■必須要件

  • プロダクト実装の経験がある方
  • AWS、Azureなど理解をしていて環境構築の実務経験がある方
  • 大規模データの処理を考慮したインフラ/DB設計構築経験

■歓迎要件

  • AIの知見・経験
  • AIプロダクトのインフラ構築

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【AWS】マテリアルを通じて価値を提供する企業でインフラ設計・構築・運用アドバイザリー支援(フルリモート・ビジネスタイム外可)

マテリアルを通じて価値を提供する企業です。インフラの若手メンバーの育成・指導などのご経験のある方にマッチする案件です。副業でも参画できる稼働条件になっております。

■案件概要

  • 職種:インフラエンジニア
  • 稼働日数:週1〜5日
  • 報酬:〜100万円/月
  • 勤務地:汐留
  • リモート:可

■業務内容

メンバーに対して、Webアプリを開発する上で重要となるインフラ(AWS)設計・構築・運用(DB/サーバ含む)についてアドバイス、指導を行っていただきたいです。サーバーレスで汎用性のある運用しやすいインフラ環境を目指しております。現状、メンバー構成は4-5人程度でオンラインで稼働を行っております。2週間ごとにアジャイルぽくスプリントを切って行っています。

  • 既存のインフラ環境・構成に対するレビュー
  • 目指すインフラ環境に向けた育成・指導(サーバーレス、インフラ構築運用の効率化)
    ※基本週1-2時間程度のミーティング、Slackでのアドバイス(返信対応)

■必須要件

  • インフラ・DB(AWS)の設計・構築・運用のご経験

■歓迎要件

  • AWSのサーバーレスサービスに知見経験が深い、実務経験がある
  • DevOps/SREとしてのご経験

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本記事で紹介した案件以外にもAWSエンジニアのフリーランスが在宅でできる案件を多数取り扱っています。ぜひ、自分の希望に沿った案件を見つけてみてください。

AWS案件の主な内容

ここからは、実際にAWSを扱う案件において、エンジニアがどのような作業を進めていくのかについて解説します。

AWSを使った開発環境の設計

基本的にAWSエンジニアの業務といえば、インフラ構築を考えられるでしょう。ただ、従来のオンプレミス環境での設計作業ではなく、クラウド環境で開発することを念頭に置いておく必要があります。AWSの知識やスキルを持ち、後に機能や性能を向上させたくなった場合でも、より柔軟に拡張したり、トラブルなく使えたりするよう意識した上で、開発を進めることが大切です。

AWS環境のインフラ構築

前述したように、AWSを扱うエンジニアは、AWS環境下での最適なインフラ構築をする必要があります。その際、まずクライアントへヒアリングする中で、これまで紹介したような、サーバやデータベースなど多種多様なサービスの中から必要なものをピックアップし、組み合わせます。これにもAWSに関する的確な知見が欠かせません。

AWS環境の運用

AWS環境下でのインフラ構築ができれば、実際に運用フェーズへ移ります。クライアントから求められる運用範囲はまちまちですが、一般的にはシステムのアップデート対応、サーバ増設対応、セキュリティ対策強化などが挙げられるでしょう。構築後も、問題なくスムーズに運用できているかを適宜チェックし、万が一トラブルが起きてしまった場合は、原因究明や解決策の提案、実施が求められるケースもあります。

AWS案件の報酬相場や年収

AWS案件についての報酬相場や年収についてご説明します。フリーランスエンジニアの場合は月々の平均単価は70万円~80万円程度で、年収にすると800万円~900万円程度です。もちろんスキルや経験によって差がありますので、実際は300万円~2000万円以上と幅があります。

こちらの記事ではAWSエンジニアの年収について詳しく解説していますので是非ご覧ください。
AWSエンジニアの年収相場は? 年収が高い理由、仕事内容、年収を上げるポイントも解説

AWSエンジニアが身に付けておきたい3つのスキル

では、AWSエンジニアとして活躍するためには、どのようなスキルが必要となるのでしょうか。ここでは代表的な3つのスキルについて解説します。

1.AWSに関する専門的な知識

AWSの案件を受注しようとすれば、当然、AWSに関する専門知識が求められることはいうまでもありません。特にAWSは昨今、オンプレミスからのリプレイス需要も多く人気が高まっているサービスであるため、さまざまな情報を収集できる環境が整っています。最低限、これらを身に付け、理解しておくことが必要不可欠です。ただ、エンジニア自体が未経験の場合は、プログラマーやインフラエンジニアで経験を積んだ後に転職する方法が現実的でしょう。

2.開発・インフラ構築全般に関わるスキル

前述したように、AWSエンジニアはインフラ環境の開発や構築が主な仕事です。つまり、AWSの知識だけではなく、インフラ構築全般の幅広い知識やスキルがなければ、事実上、開発は困難になってしまう可能性があります。また、開発と一言でいっても、クライアントの要望に添って問題なく運用できるだけでなく、適宜設計を見直し、より最適なシステムを開発できる高いスキルを目指すことが大切です。

3.サーバインフラやネットワークに関わるスキル

AWSエンジニアとして活躍するためには、AWSの専門的な知識や、開発スキルのみならず、システム開発の全体像を把握し、サーバOSを構築、運用するスキルや、ハードウェアやネットワーク、セキュリティに関するスキルもあるとよいでしょう。オンプレミス環境からの移行案件を受け持つ場合にも備え、スムーズに移行を促せる技術的なスキルもあらかじめ身に付けておくと、仕事の幅がより広がるため、おすすめです。

AWSエンジニアに向いている人の特徴

AWSエンジニアは人気が高まっていますが、どのような人が向いているのでしょうか。ここでは向いている人の特長について、4つ紹介します。

コミュニケーション力がある人

AWSに限ったことではありませんが、システム開発におけるプロジェクトは、個人単位で動くことが少なく、基本的にチーム全体で協力して推進します。そのため、同僚や上司をはじめ、社内外の関係者などとの円滑で密接なコミュニケーションが不可欠です。

つまり、相手の立場を考えながら、よりよいプロジェクトの成果を上げられるように、他者と協調して仕事を進められる人が向いていると考えられます。

注意深く、細部まで気を配れる人

企業経営にとって、今やデータやシステム運用は必須であり、それらが使えなかったり停止してしまったりすると、思いもよらない大きなトラブルに発展する可能性があります。

その原因が設計ミスだったとすると、復旧まで相当の時間がかかることも想定され、波及する損失は計り知れません。最悪の場合、消費者や投資家からの信頼を失ってしまうことも考えられ、企業の経営基盤に多大な影響を与えるでしょう。

そのため、細かい部分まで手を抜かず、丁寧に仕事ができる人は、AWSのシステム開発に向いていると考えられます。

最新の情報を追える人

今や、デジタルテクノロジーは目に見えて日々めまぐるしく発達しています。また、インターネットを通じて、それらの情報を誰でもたやすく取得できる時代ともいえます。AWSのシステム開発においても、常にアンテナを高くすることで能動的に最新情報を収集し、チェックすることが重要です。つまり、こうした取り組みが苦にならず自然に継続し続けられる人は、AWSエンジニアの素質があると考えられます。

視野が広い人

普段からさまざまな知識を得て、周囲の状況を広く把握している人のことを「視野が広い人」と表現することがあります。

物事の一点だけではなく全体像をみられると、考え方の柔軟性が増します。人にはそれぞれ意見や考え方が異なることを理解できていれば、他者とのコミュニケーションもスムーズになります。

また、アイデアや発想がふくらみやすいことから、システム開発においても重視されるスキルと考えられるでしょう。

案件獲得にはAWSの資格取得が有利

AWSはサービスの範囲が広いため、どの技術を保持しているのか客観的に証明するためにも、資格の取得が有効です。近年AWSを導入する企業が増えてきており、ステップアップのために取得を目指すエンジニアも増えています。

AWSの資格は「AWS認定(AWS Certification)」といい、全12種類の資格があります。資格は経験年数や受講したトレーニングによって以下の4つに分かれています。

出典:AWS 認定

基礎コース

AWSの基礎的な知識とスキルの理解、習得を証明する資格です。この資格取得の勉強をすることでAWSクラウドの基本的な概念や用語、サービスの知識が身に付きます。非IT系の職からAWSクラウドのキャリアへ移行したい方や、AWSクラウドを通じてマーケティングや営業職でステークスホルダーとの良好なコミュニケーションを取りたい方、AWSクラウドに関わるにあたり基礎的な知識を習得したい方などに向いています。最低 6ヶ月の AWS 使用経験が推奨されます。

アソシエイト

アソシエイトはソリューションアーキテクト、SysOps アドミニストレーター(運用)、デベロッパーがあります。それぞれ1年以上のAWS使用経験者が対象です。コーディングの深い知識は必要ではありませんが、ネットワークやクラウド、基本的なプログラミングの概念を理解していると有利です。

プロフェッショナル

ネットワーク、データ分析、データベース、機械学習、セキュリティにおいて、AWSでの経験を有した人が対象となる資格です。5年以上のAWS使用経験が推奨され、もっとも難易度が高くなっています。Advanced Networking、Database、Machine Learning、Security SAP on AWSの5種類があります。

専門知識

ネットワーク、データ分析、データベース、機械学習、セキュリティにおいて、AWSでの経験を有した人が対象となる資格です。

まとめ

Amazonが提供するパブリッククラウドサービスであるAWSでは、仮想サーバやデータベース、オンラインストレージなど200以上のサービスを提供しているのが特長です。AWSエンジニアを目指すなら、こうしたサービス群を明確に理解しておく必要があり、常に知識をアップデートすることも重要です。

現在、AWSエンジニアとして、AWSを扱う案件は多く、需要も高まっています。クラウド環境は今後もますます一般的になることが容易に予測できるため、特に市場シェアで優位なAWSエンジニアはおすすめでしょう。インフラエンジニアやシステムエンジニアで一定の知識や経験を積んだ後は、トレンドであるAWSを学んでみてはいかがでしょうか?

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