フリーランスネットワークエンジニアの年収や案件獲得方法をわかりやすく解説
フリーランスのネットワークエンジニアとして働きたいとお考えの方向けに、ネットワークエンジニアの仕事内容やフリーランスで働く場合の年収や案件の獲得方法を紹介します。また混同しやすいインフラエンジニアやサーバーエンジニアとの業務内容の違いについても詳しくまとめています。
今後独立予定の方はもちろん、すでに活動中の方もさらに高単価な案件獲得に向けてぜひ参考にしてみてください。
目次
ネットワークエンジニアの仕事内容
ネットワークエンジニアの業務は、ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守に分類され、発注先の要望に沿った設計書を作成し、ネットワークシステムを構築することが主な仕事内容です。各機器を設置して設計書通りに動作が行えるか確認した後は運用やメンテナンスも行い、障害が発生した際には緊急のトラブル対応も担います。ここでは、ネットワークエンジニアはどのような役割を担うのか、仕事内容を詳しく解説します。
ネットワーク設計
ネットワークシステムの設計は上流工程の業務にあたり、要件定義・基本設計・詳細設計といった3つのフェーズで構成されています。要件定義ではクライアントの要望に基づき各機器がどのくらい必要で、どのように設定するかなどの設計をとりまとめ、そこからネットワークの構築に必要な予算・スケジュール・工数を考慮して詳細設計まで落とし込みます。クライアントの要望を適切に聞き取ることや、わかりやすく説明する場面も出てくるため、ある程度の経験と知識、コミュニケーション能力が求められるでしょう。
ネットワーク構築
前述した設計書をもとにネットワークシステムの環境構築を行います。クライアントのもとを訪問し、専用機器を設置することもあるでしょう。そのうえで、各機器の動作を確認し、正常に動くまで調整します。専用機器の機種やOSバージョンなどの最新情報を把握し、操作するスキルが求められる業務です。
ネットワークの運用
運用フェーズでは、ネットワークエンジニアはトラフィックを監視し、ネットワークがスムーズに稼働するよう、必要に応じて回線の増強やソフトウェアの変更を行います。この業務は比較的経験が浅くても担当できますが、高いスキルを持っていると運用管理者としてネットワークシステム更改の計画なども任されることがありますので、しっかりスキルを身につけておくと良いでしょう。
ネットワークの保守
ネットワークの保守は、運用中のネットワークシステムで障害が発生しないように、システムの脆弱性を監視し、最新のセキュリティ対策を実施するなどのメンテナンス業務です。障害発生時には緊急対応として該当箇所を切り分けて原因を特定し、障害部位の交換を行ったり、緊急対応したりと復旧・問題解決に当たります。対応はシフト制で、アラートが発せられた際に緊急で対応するのが一般的です。
ネットワークエンジニアとインフラエンジニアの違い
ネットワークエンジニアはインフラエンジニアに内包される職種のひとつです。ITインフラはサーバーやネットワーク、ストレージ、セキュリティ、データベースといった複数の要素で構成されており、インフラエンジニアはこうしたIT基盤の上流工程（要件定義・設計・構築）と下流工程（運用・保守）全域を担います。ITインフラの中でもネットワーク領域を専門とするのがネットワークエンジニア、サーバーを扱うのがサーバーエンジニアなど、担当によっていくつかの職種に分かれています。
ネットワークエンジニアとサーバーエンジニアの違い
サーバーエンジニアはネットワークエンジニアと同様にインフラエンジニアに内包される職種のひとつです。相違点はITインフラの管理領域で、サーバーエンジニアは、コンピュータの運用基盤の一部であるサーバーの要件定義・基本設計・詳細設計・構築・運用・保守などに従事します。それぞれの業務に必要な資質の特徴として、ネットワークエンジニアはクライアントなどとコミュニケーションをとって業務を進めるため、協調性が求められます。サーバーエンジニアは、サーバーの構築で細かい作業を行うため、緻密さが求められます。
より詳しいサーバーエンジニアの仕事内容や年収、必要なスキルについては以下の記事で紹介していますのであわせて参考にしてみてください。
フリーランスのネットワークエンジニアの働き方・活躍の場
フリーランスのネットワークエンジニアが活躍できる場は、大別すると現場と自宅の2ヵ所です。どちらが自分の働き方に合っているかをよく考えて、エンジニアとしてキャリアアップできる働き方を選択しましょう。
客先常駐
フリーランスのネットワークエンジニアは、正社員と同様に客先常駐を求められるケースが少なくありません。ネットワークエンジニアの多くが、実際にクライアントのもとに出向いてコミュニケーションを図りながら作業を進めます。設計担当者はクライアントの要望を聞いて設計書を作成し、構築担当者はクライアントのもとでネットワークシステムの環境を構築します。運用担当者については、監視など一部の業務はリモートでも対応可能ですが、保守担当者は、トラブル発生時に現場に赴いて対応しなければならないケースもありますのでご注意ください。
在宅・リモートワーク
クライアントによっては遠隔ツールを使用して設計・構築・運用といった一部の業務を在宅で行える環境を整えています。遠隔操作ができる環境が整っている企業がタスクを細分化して、フリーランス向けに案件を紹介しているケースもあります。特に、ITエンジニア向けの求人の多くは都心に集中しがちなので、地方から案件を獲得したい方は在宅・リモートワークの案件を獲得したいところです。クライアントとのやり取りは企業に任せ、それ以外の在宅で行える作業を担当します。
ネットワークエンジニアはやめとけと言われる理由
デジタル技術の進歩・発展に伴ってネットワークエンジニアの需要も増大しています。しかしその一方で「ネットワークエンジニアはやめとけ」という声も聞かれます。その主な理由としては以下の２点が挙げられます。
- 突発的なトラブルに対応する必要がある
- 勤務時間が不規則で煩雑な業務が多い
ネットワークシステムに障害が発生した場合、業務システムやアプリケーションへの接続が遮断され、データの破損やファイルの消失、販売機会の損失、機密情報の流出といったさまざまなリスクが懸念されます。ネットワーク障害の発生は事業活動に多大な支障をきたすため、組織規模によっては交代制で24時間365日の管理体制を整備している企業もあり、業務そのものよりも夜勤がきついという声も少なくありません。
また、近年はクラウドファーストの潮流が加速しており、物理的なネットワークシステムを専門とするネットワークエンジニアの需要は縮小していくと予測されます。そのため、クラウドサービスの普及とともにネットワークエンジニアの将来性を懸念する声が少なくありません。今後、ネットワークエンジニアとしての活躍を目指すのであれば、ネットワーク環境の知識と技術に加えてクラウドやインフラストラクチャに関する総合的なスキルの獲得が求められます。
ネットワークエンジニアがフリーランスとして働いた場合の年収・案件単価
ネットワークエンジニアがフリーランスとして独立すると、自分のスキル次第で年収・案件単価を上げられます。以下で紹介する相場を目安に、年収アップを図りましょう。
年収
ネットワークエンジニアがフリーランスとして独立した場合に得られる年収は約750万円です。これは、未経験者からスペシャリストまでの年収の平均を出したものであるため、経験の浅い人の場合は、フリーランスになってすぐに高収入を得られるわけではないことに注意が必要です。しかし、ITエンジニアがフリーランスとして独立した際に年収の増加額は多い傾向にあり、株式会社groovesが実施した現役のITエンジニア259名を対象とした調査では、直近1年間の年収平均上昇額はフリーランスとして独立した場合が最も高い150万円でした。次点で副業が110万円、転職による年収の平均上昇額は100万円でした。
出典：ネットワークエンジニアの平均年収・収入｜転職したら給料はどれくらい？
出典：ITエンジニア259名を調査：年収と幸福度の意外な関係性
さらに詳しくネットワークエンジニアの年収や年収を上げる方法について紹介している記事もありますので、あわせてご確認ください。
案件の単価
フリーランスに特化した求人サイトであるAKKODiSフリーランスの調べでは、フリーランスとして活動するネットワークエンジニアの案件単価の相場は月額72万7,900円です。経験や知識量によって案件単価は変動しますが、経験別でみると案件単価の相場は以下の通りです。経験別の案件単価相場は、複数のフリーランスエンジニア向け案件サイトが提示している案件単価をもとに目安額を算出しています。
| 経験年数 | 年収相場 |
| 未経験 | 240万円～360万円 |
| 1年程度 | 360万円～600万円 |
| 3年程度 | 480万円～720万円 |
| 5年以上 | 720万円～1,080万円 |
経験年数別になっていますが、実際は技術領域に応じて報酬単価が異なるケースがほとんどです。ネットワークシステムの運用・保守など未経験から始められる領域は、案件単価も比較的安い傾向にあります。上流工程であるネットワーク構築、ネットワーク設計は求められる経験・知識量が増えるので、案件単価も高くなります。
フリーランスのネットワークエンジニアが案件を獲得する方法
フリーランスのネットワークエンジニアが案件を獲得するために有効な手段を紹介します。経験の有無によって挑戦する難易度が異なるため、自身のキャリアを踏まえ取り組んでみてください。
1. 営業活動を行う
フリーランスとして安定的に案件を獲得するなら、営業活動をして自分自身を売り込む方法があります。プレゼンテーション能力が高いネットワークエンジニア、PM経験者・ITコンサル経験者などは持ち前のコミュニケーションスキルを活かして案件獲得を目指してみてください。自分で案件を獲得するとマージンが発生せず、単価も交渉できる分、年収アップに期待が持てます。
2. 紹介や人脈で仕事を得る
会社員時代に築いてきた人脈を活かして、紹介で案件を獲得する方法もあります。信頼関係を構築している分、営業活動よりも案件獲得につながる可能性が高くなります。既存のクライアントから別の顧客を紹介してもらえるケースもあるため、日頃から人脈づくりを心掛けたいところです。
3. クラウドソーシングを活用する
クライアントに公表できる実績がないネットワークエンジニアは、クラウドソーシングの活用が向いています。未経験者向けの案件も多く、経験を積むことが可能です。ただし、挑戦するハードルが低い分、報酬単価は低い傾向にあります。
4. フリーランスエージェントに登録する
ある程度のスキルや実績があるネットワークエンジニアは、高単価案件を獲得できるハイクラス人材向けのフリーランスエージェントの活用がおすすめです。各サービスによって特長は異なり、案件数が多いサービスから福利厚生やサポートが充実しているサービス、高単価案件ばかりを扱うサービスなどさまざまです。自分に合ったエージェントを見つけてみてください。
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ネットワークエンジニアの案件例
実際にFLEXYで掲載しているネットワークエンジニアの案件例をご紹介します。記事に掲載した案件は募集が終了している可能性がありますので、現在募集中の案件をお探しであれば 案件ページをご覧ください。
大学キャンパスのネットワーク管理支援
■案件概要
- 職種：インフラエンジニア
- 稼働日数：週5日
- 報酬：〜70万円／月
- 勤務地：岩本町
- リモート：可
■募集背景
ネットワークエンジニアが6名いて、手を動かすメンバーはいますが、現場からの要望に対して、適切な判断やクライアントへの提案に対する経験が不足しており、お力をお借りしたいです。
■業務内容
2万人以上の学生が通う大学キャンパスのネットワーク管理をお任せします。設計から構築・運用・業務改善～次世代技術の導入検討、提案を大学の職員と連携し提供する業務です。
複数名のメンバーでネットワークを管理しています。技術リーダーおよび運用リーダー候補としてチームをまとめていただきます。
■必須要件
- 3年以上のネットワークエンジニアのご経験
- 顧客折衝のご経験
- チームマネジメントのご経験
■歓迎要件
- 以下資格の取得
- ネットワークスペシャリスト
- シスコ技術者認定CCNA/CCNP/CCIE
まとめ
ネットワークエンジニアは将来性のある職種のひとつです。作業が細分化されており、ポジションによっては未経験からでも挑戦できます。下流工程から上流工程へと任せられる仕事が増えるほど、年収アップの可能性が高まります。フリーランスや副業で、高単価案件を獲得するのも夢ではありません。そして高単価のネットワークエンジニアの案件を探すなら、FLEXYがおすすめです。年収アップを目標としている方は、ぜひエージェントに相談してみてください。
