女性フリーランスの現状とは?|おすすめの職種やメリットも紹介

女性 フリーランス

近年フリーランスという働き方が人気になっています。
特に女性はライフイベントが多くあるので、自由に働けるフリーランスを考える方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ、「実際フリーランスとはどのように働くのか」「収入をきちんと得られるのか」など不安な点もあると思います。 この記事では近年の女性フリーランスの現状やおすすめの職種、活躍するためのポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

フリーランスとして働く女性の現状

フリーランスとは個人で仕事を請け負う働き方のことです。 最近は柔軟な働き方ができるフリーランスが人気になってきています。 女性にも多く選ばれているフリーランスですが、この記事では女性フリーランスを取り巻く環境などをご紹介します。

フリーランスの男女比率

フリーランスの男女比率はフリーランス白書2023によると女性54.1%、男性43.1%となっています。
フリーランスは男性の方が多いイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、ライフイベントによりキャリアが変わりやすい女性からのフリーランスが人気が高まっています。
出典:フリーランス白書2023

女性フリーランスの平均年収

女性フリーランスの年収は

  • 「200万円未満」で30.8%
  • 「200万〜400万円未満」が28.9%
  • 「400万〜600万円未満」が14.1%
  • 「600万〜800万円未満」が8.9%
  • 「800万〜1,000万円未満」が6.2%
  • 「1,000万〜1,200万円未満」が3.3%
となっています。
出典:フリーランス白書2020

女性フリーランスの仕事の平均年収は、200万円〜400万円となっていますが、全体の30%は600万円以上の年収になっています。
男性に比べると200万円未満の年収で働くフリーランスが多いのが現状です。 理由として配偶者の扶養控除の範囲内に収入を抑えていることが考えられます。

女性フリーランスの平均労働時間

平均100時間前後となっていますが、本業としてやっている人、家事育児の隙間時間の人など女性はばらつきが大きくなっています。
どのくらいの時間をかけるかは自分で決めることができるので、いくら稼ぎたいのかをしっかりと考え、時間を確保しましょう。

女性にフリーランスをおすすめする5つの理由

フリーランスが男性より多い背景には「女性ならではのメリット」があるからかもしれません。
ここでは、女性にフリーランスがおすすめの理由をご紹介します。

家庭との両立をすることができる

結婚して子供が生まれた場合、家事や育児と両立することができるのもフリーランスのメリットです。
クライアント都合で予定外の時間に働かなければならないこともありますが、会社員とは異なり、通勤時間などがないため、時間の確保がしやすくなります。また、子供が急に体調を崩した場合にはすぐに病院に連れて行くこともできます。
夫婦どちらかが自由だと育児や親の介護において安心です。

キャリアが途切れない

女性は結婚や出産、子育てなどライフイベントにより退職や休職を、また、パートナーの転勤によって退職を考えることがあります。
しかし、フリーランスであれば、出産のギリギリまで働くことができたり、出産後も自分のタイミングで復職できます。
パートナーが転勤の際にも、リモート可能な案件を選ぶと継続して仕事をすることができ、仕事量も調整することができるので、会社員に比べてキャリアが途切れることはありません。
フリーランスは女性ならではの不安や悩みを解消できる働き方といえます。

人間関係がコントロールしやすい

どのような職場、職種であっても、人間関係の悩みはつきものです。
職場でのハラスメント行為は問題となり改善の道を模索する企業が増えています。 特に育児中の女性の場合、さまざまな事情により欠勤や早退をしなければならない時にも職場の理解を得づらいケースもあります。 フリーランスとして働くと人間関係のストレスがゼロになることはありませんが、自分で仕事を選ぶので会社員よりは人間関係のストレスが少なくなります。

体調を考慮しながら仕事ができる

女性は生理による体調不良などで仕事ができない時があります。
会社によっては生理休暇を設けているところもありますが、取得率が高くないのが現状です。 会社員だとどうしても休みづらかったり、「迷惑をかけてしまう」と思ってしまうことがありますよね。
フリーランスであれば定時などがないので、自分の体調に合わせて柔軟に働くことができます。

フリーランスでの税金面でのメリット

男女は関係ありませんが、フリーランスとして働くと実際にかかった経費を事業収入から差し引けるという税金面でのメリットもあります。
具体的には、仕事で使用するパソコンや、自宅で仕事をする場合には家賃や通信費などを計上できます。 会社員とは異なり、計上できる費用に上限がないため、会社員と収入額が一緒でも所得を抑えられる可能性があります。

フリーランスの税金に関して詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

女性に人気なフリーランスの仕事11つ

フリーランスは特別な資格がないとなれないと思っている方もいるのではないでしょうか。
社会に出て早々に家庭に入ってしまった女性や資格・スキルがないという女性でも始められる、おすすめの職種を11個ご紹介します。

webライター

ライターはフリーランスの代表的な職種の一つです。
主な仕事内容はクライアントの依頼を受けてクライアントの指示のもとで文章を執筆することです。
スキルなし・未経験でも挑戦できる案件もあります。 特に育児や介護などの女性向けのメディアは常に新しいライターを探していて、読者と同じ女性だからこそ初心者でも採用されやすい傾向にあります。

webデザイナー

webデザイナーの仕事内容はWEBデザインやバナー制作・ロゴ制作などのWEBサイト全般 のデザインをおこなうことです。
インターネットに接続することのできるパソコンさえあれば作業することができます。 グラフィックソフトの操作、プログラミング、トレンドの感度の高さなどが必要なスキルです。

動画編集者

動画編集者の業務内容は撮影から編集までを担当し、クライアントの望む映像を制作することです。
編集とは具体的にテロップの挿入や音声加工をします。 動画編集者になるにはグラフィックソフトやCG・音声関連スキルなどの習得が必要になります。 また、ディレクションから動画撮影、編集までを一貫して担当できる人材はより重宝されます。
特にクリエイティブ系に当たる動画編集は女性が58.1%と女性比率の高い職種になっています。

エンジニア

エンジニアの業務内容はさまざまです。
システムやソフトウェアを設計するエンジニアや、webサービスを設計するエンジニア、インフラエンジニアなどがあります。
専門性が求められるため働きたい業界について勉強しておきましょう。 また、どの業界で働くにしてもプログラミングに関するスキル、クライアントの業界に関する知識、コミュニケーションスキルが必要になります。

イラストレーター

イラストレーターは会社員として働くよりもフリーランスとして働く人の多い職種になっています。
イラストレーターの業務内容はポスターや商品パッケージ、WEBサイトや雑誌の挿絵などを制作することです。そのため、「illustrator」や「photoshop」「XD」の編集スキルは必須になっています。 また、クライアントの依頼内容に沿った仕事をしなければならないので、相手の要望を正しく把握し、円滑に進めるためのコミュニケーションスキルも必要です。

アフィリエイター・ブロガー

アフィリエイターとは自身が管理・運営するウェブサイトから広告収入を得る職業です。
記事を書いてユーザーを集め、記事を読んで貰って商品・サービスを成約させる必要があるので SEOに関する知識やアクセス解析・マーケティングの知識が必要とされています。継続年数が長いほど収入が増えて行くため、続けていくと月100万円以上稼ぐ人もいます。

事務職

特別なスキルがなくても始めることができます。事務職といっても、経理事務、人事事務、総務事務、医療事務、法務事務などの種類があります。基本的に会社員として働く人と必要とされるスキルはあまり変わらないため、Officeの操作を含むパソコンスキル、柔軟性、ビジネスマナーなどが必須スキルになります。

サービス職

人に接する仕事で、スポーツやヨガのインストラクター、スポーツトレーナー、塾講師、ネイリストなどがサービス職のフリーランスとして有名です。弁護士やフリーランスも広い意味でサービス職といえます。人と接するので、コミュニケーションスキルは不可欠です。
また、個人で店舗や事務所を開く場合には経営の知識なども必要になります。

電話応対

会社勤めや接客業の経験がある女性は電話応対の仕事もおすすめです。
仕事内容はCSとして顧客からの問い合わせの対応や、商品やサービスの売り込みを行います。
最近はインサイドセールスとして資料請求手続きや顧客フォローがメインの営業アシスタントを行うインサイドセールスの募集も多くなってきています。

バックオフィス

最近は経理や事務、人事を外部委託する企業も増えています。
一般的な社会人経験があれば、特に資格やスキルがなくても案件を獲得できることもありますが、officeソフトの実務経験があるとより案件を獲得しやすくなります。

家事代行

家事代行は主婦の経験を活かすことができます。
資格を問われないものもありますが、調理やベビーシッターの資格があるとより案件を獲得しやすくなります。
依頼者の価値観によって評価が異なってしまうこともありますが、高い評価を受けた場合、継続利用や指名料が加算されることもあります。
特別な資格が必要なわけではないので、初心者でも挑戦しやすくなります。

フリーランスが向いている女性の特徴

何事にも向いている人、向いていない人がいます。
フリーランスになることで転職を見つけることのできる人もいます。 ここではフリーランスに向いている人の特徴をご紹介します。

自己管理能力がある人

フリーランスになると複数企業から仕事を受けることが多くなるため、納期の管理が大変です。
また、フリーランスは会社員と異なり、時間の制約がないので生活リズムが崩れやすい傾向にあります。そのため、生活リズムを崩さずに自分でスケジュールを立てる能力が必要になります。

コミュニケーション能力が高い人

フリーランスは自分で仕事を獲得しなければなりません。
そのための人脈作りやクライアントとのミーティングなど人と話す機会が多くなります。
コミュニケーションスキルが高く、初対面の人と話すことが得意な人はフリーランスに向いています。コミュニケーション能力を上げるには人と話すことが近道です。
フリーランスのコミュニティや勉強会で積極的に話しましょう。

成長意欲がある人

もちろんフリーランスは即戦力で仕事をする機会も多くあります。
そのため、すでに持っているスキルを磨くことは大切です。
しかし、任される仕事内容によっては自分が持っていないスキルを磨くことが求められることもあります。
そのため、成長意欲を持ち、新しいスキルを勉強して、習得していく必要があります。

フリーランスとして働く女性が抱えがちな悩み

仕事をする上では様々な悩みがつきものですが、ここでは女性フリーランスならではの悩みをご紹介します。

仕事・勉強時間を確保できない

男女関わらずですが、副業として隙間時間で働こうとすると業務のスキルを上げるための勉強に十分な時間を確保することができない可能性があります。
他にも、クライアントからの急な依頼が入ったり、納品したものに修正依頼が入った場合、すぐに対応することができない場合もあります。
このように時間のやりくりがフリーランスの課題になりやすいです。 時間を確保するためにも余裕をもった業務設計をしましょう。

相談相手がいない

会社員に比べるとフリーランスの数は少ないため、同じ仕事をしている人が近くにおらず相談できないということが多くあります。
仕事内容に関してはクライアントに相談することができますが、小さなことはなかなか相談することができずに孤独になりがちです。

キャリアパスを描けない

フリーランスで働くと先輩がおらず、生活保障もないため会社員のように必ず昇給するわけでもないので将来のキャリアパスがイメージしにくくなります。自分自身で「何歳までにどのようになっているか」の目標を立てて向かうようにすることが大切です。

保育園探しが難しい

フリーランスは会社員より保育園に入りづらくなる可能性があります。
フリーランスは仕事場が自宅になることが多いため、入園選考から漏れてしまうからです。 また、保育園に入るために必要な書類の一つに「勤務証明書」があります。
もし、保育園への入園希望の際に、フリーランスの場合は自分で申請書を作成する必要があるので、収入を証明するための確定申告書の写しなども用意しましょう。

女性がフリーランスとして活躍するためのポイント

せっかくフリーランスとして働くのであれば活躍したいですよね。
フリーランスになる前に活躍するためにやるべきことを確認しておきましょう。

ポートフォリオ・SNSアカウントの作成

フリーランスとして活躍するためにポートフォリオを作成し、まめに更新しましょう。
ポートフォリオとは、「力量や実績を評価してもらうために作成する資料」のことです。
ポートフォリオを作成することで営業活動が苦手な人や営業活動に時間を割けない人でも選考までスムーズに進めることができるようになります。
また、SNSアカウントを運用することで、自身の知名度をあげることができたり、自分の得意領域やスキルを発信をすることにより案件を獲得しやすくなります。

必要なサポートを受ける

フリーランスは自由がある反面、案件の獲得方法や税金、仕事の進め方などを一人でやらなければならないので不安が多くなりがちです。
そのため、案件探しやキャリアに関して相談できるエージェントに登録することにより、仕事の紹介を受けながら効率良く働くことができます。

努力して継続する

報酬の金額や、契約の曖昧さによってクライアントとのトラブルが発生するなど、トラブルは発生してしまうものです。最初の失敗は付きものなので、すぐに諦めてしまってはいけません。
続けるコツはやりたい仕事内容を明確にして、目標に対して行っている内容が逸れていないかのロードマップを作成し、頻繁に見直していくことです。

フリーランスの女性が仕事を獲得する方法

フリーランスエージェントからの紹介

フリーランスエージェントは、自分の経験やスキルを元に最適な案件を探してくれます。
条件に合う仕事を探し、案件獲得後のサポートまで一貫して行ってくれるので、安心して働くことができます。

90%以上がフルリモート案件のフリーランスエージェント「FLEXY(フレキシー)」のサービスもご覧ください。

人脈からの紹介

フリーランス白書2023によると仕事の獲得経路は人脈が33.6%、これまでの取引が33.5%となっており、人脈を元に仕事を広げている人が多くなっています。 プロジェクト内の人と仲良くなったり、セミナーなどに出席することで人脈が作られていき、安定的な仕事の受注ができるようになります。

営業活動

フリーランスは営業によって案件を獲得することもあります。
営業活動では、自身の職務経歴書やポートフォリオをあらかじめ用意し、こまめに更新しながら提出するようにしましょう。

クラウドソーシングの利用

クラウドソーシングとは企業がインターネット上で不特定多数に業務を発注する業務形態のことです。
日本でも徐々にクラウドソーシングの利用者数は増えています。
デザイナーやライター、写真、動画などのクリエイティブ系やシステム開発、運用、WEB制作などのIT系、事務、コンサルタントなど多くの職種を探すことができます。

求人情報サイトの利用

求人情報サイトでもフリーランス向けの案件を見つけることができます。
最近はテレワークが進んでいるため受けやすい案件が増えています。
案件の多くは業務委託として紹介されていて、フリーランス向けの案件もある場合があります。

女性がフリーランスになるために必要な準備

フリーランスになるにはいくつかやらなければならないことがあります。
フリーランスになってから後悔しないように確認しておきましょう。

家族の理解を得る

女性がフリーランスとして仕事を始める際には家族の理解を得ることが必要です。
家族によって様々な考え方がありますが、本人の意思より家族の事情が優先されがちです。
なぜフリーランスとして働きたいのか、キャリアプランはあるかなどに関して家族で話し合いましょう。

開業届を出す

個人事業主になるためには事業を始めてから1ヶ月以内に税務署への開業届の提出が必須になります。
開業届の他にも確定申告時に青色申告するのであれば、「青色申告承認申請書」が必要になります。新規開業の場合は事業開始日から2ヶ月以内に提出する必要があるので注意しましょう。

育児や介護でできる行政サービスを確認

子供の保育園や介護を受ける高齢者のサービスの中には、フリーランスとして働いている実績を証明しないと引き続きサービスを受けられないこともあります。 自治体によっても差があるので会社を辞める前に自治体の窓口に確認しましょう。

まとめ

現状フリーランスとして働く人のうち女性が半数を占めています。
この背景は出産や子育てなどによってキャリアを途切れさせないという魅力があるからでしょう。 女性がフリーランスとして働くことは簡単ではないですがエージェントなどを活用していくことで安心して働くことができます。
自分に合う職種や働き方を見つけて、フリーランスとしてのキャリアを築いていきましょう。

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