Javaフレームワークのおすすめ14選一覧|2024年トレンドから定番まで比較
Javaを用いた開発を効率化するためのツールとして、Javaフレームワークは欠かせない存在です。本記事は、2024年おすすめのJavaフレームワーク14選を紹介します。フレームワークの最新市場動向や選び方、導入のメリットとデメリットも詳しく解説します。
目次
Javaフレームワークとは?
Javaフレームワークは、プログラミング言語Javaを用いたシステムやアプリケーションの開発をサポートするためのソフトウェアの骨組みです。フレームワークを利用することでプログラムの記述が大幅に減るため、ソフトウェア開発工数の短縮やコスト削減ができます。一般的なフレームワークがソフトウェアの汎用的な機能や基本的な構造を提供するのと同様、JavaフレームワークもJavaに特化した形でこれらの機能を提供します。
フレームワークを利用することでプログラムの記述が大幅に減るため、ソフトウェア開発工数の短縮やコスト削減ができます。特に、Webアプリケーションや大規模なシステムの開発で、大きな効果を発揮します。
JavaはOSに依存せずどのような環境でも動作する汎用性が高い言語であるため、大規模開発で多く採用されています。また、オブジェクト指向の言語であるため、集団の開発作業にも向いています。そのため、他の言語のフレームワークと比較してもJavaのフレームワークは数が充実しており、目的や特徴、案件もさまざまです。Javaフレームワークに関する最新情報を得て、最適なフレームワーク選びとソフトウェア開発の効率化を実現しましょう。
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Javaフレームワーク最新の市場動向
Javaでの開発において、特に積極的に採用されているフレームワークがSpring FrameworkとPlay Frameworkです。これらはエンジニアからも高い評価を受けており、重宝されています。
これから新しいJavaフレームワークについて学ぶなら、まずSpring Frameworkに関するスキルを身につけることが、市場からより求められるエンジニアになる近道です。具体的なJavaエンジニアの仕事内容や案件に興味がある方は、あわせて以下の記事もご覧ください。
【一覧】2024年おすすめのJavaフレームワーク14選|トレンドから定番まで
広く支持されている定番のものから近年注目が集まるトレンドまで、おすすめのJavaフレームワークを14点紹介します。それぞれの特長を知り、理解を深めておきましょう。
1 | Spring Framework |
2 | Apache Struts |
3 | Play Framework |
4 | Apache Wicket |
5 | Jakarta EE (旧 Java EE) |
6 | Spark Framework |
7 | JSF (JavaServer Faces) |
8 | SAStruts (Super Agile Struts) |
9 | Hibernate |
10 | GWT (Google Web Toolkit) |
11 | GRAILS |
12 | DropWizard |
13 | Ninja web framework |
14 | ZK |
1. Spring Framework
Spring Frameworkは、2004年3月にリリースされて以来、世界中で広く支持されているJava用のフレームワークです。柔軟性が高いため、万能型のフレームワークとも評されています。
Spring Frameworkの大きな特長が、DI(Dependency Injection:依存性注入)です。この機能により、コードから依存性を排除し、外部から取り入れることができるため、コンポーネントの独立性を高めることができます。
さらに、高い拡張性と保守性を備えているため、大規模な開発プロジェクトでも多く採用されています。ただし、日本語の情報が比較的少ないため、初学者にとっては学習コストの高さがハードルになってしまいます。
2. Apache Struts
Apache Strutsは、Apache Software Foundationから2001年にリリースされた堅牢なフレームワークです。オープンソースのフレームワークで、長年にわたりJava Webアプリケーション開発の定番であり続けています。
Apache Strutsの大きな特徴は、Model-View-Controller(MVC)のアーキテクチャを採用していることです。MVCとは、アプリケーションを三つのコンポーネントに分けた上で相互接続するという概念で、これにより各コンポーネントを個別に管理できます。また、データをチェックするバリデーションの機能や、大規模なタグライブラリなど、アプリケーション開発に十分な機能や仕組みが揃っています。
3. Play Framework
2007年にリリースされたPlay Frameworkは、RubyのフレームワークであるRuby on Railsに強い影響を受けた軽量なフレームワークとして有名です。Ruby on Railsの基本理念である、”DRY”(Don’t Repeat Yourself)と”CoC”(Convention over Configuration)の概念が受け継がれており、開発者は冗長なコードを書く必要がなく、効率的に開発を進められます。
4. Apache Wicket
2004年にリリースされたApache Wicketは、JavaでWebアプリケーションを開発するためのフレームワークで、ほぼ全てをJavaでコーディングできるという特徴が広く知られています。Javaの基礎知識があれば容易にシステムを構築できるので、フレームワーク初心者にも適しています。
5. Jakarta EE (旧 Java EE)
Jakarta EEは、元々はJava EE(Java Platform, Enterprise Edition)として1999年に登場した、大規模なエンタープライズアプリケーションの開発に特化したフレームワークです。現在はEclipse Foundationが管理しています。
動的なHTTPサーバ機能やトランザクション管理をはじめ、データベースへの接続、メッセージング機能、通信プロトコルの管理など、多くの機能がAPIで定義されています。機能が豊富な上、独自のルールや設定が多いため学習に時間を要するものの、習得して損はないフレームワークです。
6. Spark Framework
Spark Frameworkは、2011年に開発された、JavaとKotlinで使用できる軽量なWebアプリケーションフレームワークです。
シンプルな構造のため、小規模から中規模のプロジェクトに適しているフレームワークです。名前は似ていますが、Apache Sparkとは別のフレームワークなので注意してください
7. JSF (JavaServer Faces)
2004年にリリースされたJSF(JavaServer Faces)は、Javaでのユーザーインターフェース(UI)の構築に特化したフレームワークです。
JSFはApache Strutsと同様に、Model-View-Controller(MVC)アーキテクチャを採用しています。これにより、ビジネスロジック(Model)とユーザーインターフェース(View)、そしてそれらを制御するロジック(Controller)が明確に分離され、コードの管理が容易に行えます。
JSFはJakarta EE(旧 Java EE)の一部として提供されているため、大規模な企業アプリケーションでよく使用されています。
8. SAStruts (Super Agile Struts)
SAStruts(Super Agile Struts)は、日本のSeasarプロジェクトが開発したWebアプリケーションフレームワークです。一時期はJavaのフレームワークでデファクトスタンダードとされていたApache Strutsを基盤としています。
設定ファイルの自動生成とホットデプロイ機能により、開発者はApache Strutsの複雑な設定から解放され、効率的な開発が可能です。
SAStrutsは多機能なフレームワークでありますが、2016年9月に生涯サポートが終了(EOL)し、それ以降はアップデートや技術サポートが提供されていません。
9. Hibernate
2001年にリリースされたHibernateは、Java用のオブジェクト関係マッピング(ORM)フレームワークの定番です。
多くのデータベースエンジンに対応しており、データベースとオブジェクトのマッピングを効率的に行えるという特長があります。設定ファイルはXMLで記述できるなど、その柔軟性も高く評価されています。
10. GWT (Google Web Toolkit)
GWT(Google Web Toolkit)は、Googleが開発し2006年にリリースしたオープンソースのJavaフレームワークです。Ajaxアプリケーションを簡単に作成できるのが特長です。
フロントエンドの開発もJavaで完結させられるため、JavaScriptやHTMLでの手直しが不要になります。
11. GRAILS
2005年にリリースされたGRAILS(Grails)は、JVM向けの高度なWebアプリケーションフレームワークです。GroovyというJava系言語を使用しています。
Spring Bootとの親和性が高く、Spring Bootの機能をそのまま利用することも可能です。データベース操作やビジネスロジックが簡単な他、プラグインの豊富さも特長で、X(旧Twitter)との連携といった多くの機能を追加できます。
12. DropWizard
DropWizardは2011年にリリースされた、JavaでRESTful Webサービスを開発するためのフレームワークです。Jettyというサーブレットコンテナが内蔵されているので、開発段階でアプリケーションサーバを用意する必要がありません。
DropWizardは、知名度が低いフレームワークで、日本国内での実績は少ないものの、今後の成長が期待されています。
13. Ninja web framework
Ninja web frameworkは、2012年にリリースされたフルスタックのマイクロフレームワークです。Sparkと同様に軽量なフレームワークであるため、中小規模の開発が得意です。
Ninja web frameworkだけでエンドツーエンドの開発が可能でき、初心者でも使いやすい設計になっています。
14. ZK
ZKフレームワークは、2006年にリリースされたJavaベースのフレームワークです。Ajax技術を採り入れており、リアルタイムでのデータ処理や更新が非常にスムーズなのが特長です。
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Javaフレームワークの選び方
Javaフレームワークを選ぶ際には慎重な検討が必要です。プロジェクトの成功には、適切なツールの選定が不可欠であり、そのためには各フレームワークの特性を理解し、それに基づいて最適な選択をすることが求められます。
実績・将来性
有名または流行しているとされるJavaフレームワークを選択する方法も効果的です。例えば、Spring FrameworkやJSF(JavaServer Faces)は、多くの企業で採用されており、高い実績を誇ります。
主流のフレームワークには、豊富なドキュメントやコミュニティサポートがあり、トラブルへの対処がしやすいというメリットがあります。
実績の少ないフレームワークを選ぶと、そのフレームワークに特化した知識が必要になり、使用機会が少ない割に学習コストが高いため、注意が必要です。
機能
Javaフレームワークを選ぶ際に必ず行うステップは、開発に必要な機能を備えているか確認することです。例えば、Spring Frameworkは多機能で汎用性が高い、Play Frameworkは軽量で特定の機能に特化しているというように、フレームワークごとに機能が異なります。プロジェクトの規模やゴールに応じて、最適なフレームワークを選びましょう。
目的
フレームワークにはそれぞれ得意な分野があります。例えば、Spring Frameworkは企業レベルの大規模開発に適していますが、Spark Frameworkは軽量で短期間のプロジェクトに向いています。開発目的を明確にし、それに最適なフレームワークを選ぶことも重要です。
基本的には、有名で人気のあるフレームワークを選ぶのが無難です。人気があるということは、その分だけ情報も豊富で、困ったときにはオンラインで解決策を簡単に見つけられます。多くの人が使っているフレームワークは、バグやセキュリティ問題が早期に発見されやすいという利点もあります。
Javaフレームワークを使用するメリット
Javaフレームワークを活用することで、質の向上や効率化、セキュリティなどさまざまな面でメリットがあります。
1. コードの統一性を保てる
Javaフレームワークを使用することで、コードに統一感が生まれます。フレームワークは一定の規則や構造を提供するため、エンジニアがそれに従ってコードを書くことで、プロジェクト全体のコーディング品質が均一になります。
エンジニアごとにコーディングスタイルが異なると、後からそのコードを読んだり、修正したりする際に非常に手間がかかります。しかし、フレームワークを使用することで、そのようなスタイルの差異が最小限に抑えられ、コードの可読性が高まります。
コーディングスタイルの統一には、新しいプロジェクトメンバーが加わる際にかかる学習コストを下げる効果もあります。一定のルールや構造に従ったコードであれば、新しいメンバーであっても、迅速に読み解くことができます。
また、チームでコーディングスタイルの一貫性を維持することは、次に解説する、「バグを減らせる」というメリットにもつながります。
2. バグを減らせる
ゼロベースのコーディングと比較して、Javaフレームワークを使用すると、バグの発生率を大幅に下げることができます。多くのフレームワークはすでにテストされたコードやライブラリを提供しているため、開発者は最適解を選べる可能性が高まります。
3. 作業効率を上げられる
Javaフレームワークは開発に必要なテンプレートやライブラリ、APIなどを提供するため、多くの面で作業効率が向上します。開発者は基本的なコードを一から書く必要がなく、より高度な機能やビジネスロジックに集中できます。
ユーザー認証やデータベース接続など、多くのWebアプリケーションで使用される機能は、多くのJavaフレームワークですでに用意されているため、開発スケジュールの短縮が可能です。
4. セキュアプログラミングが可能になる
Javaフレームワークを使用することでセキュリティの強化も期待できます。多くのJavaフレームワークには、SQLインジェクションやCSRF(Cross-Site Request Forgery/リクエスト強要)などの脅威から保護する機能が組み込まれています。
これにより、開発者は安全なコードを効率的に書くことができ、セキュリティ専門家でなくても基本的なセキュリティ対策を実装できます。
Javaフレームワークのデメリット
続いては、Javaフレームワークを開発に使用するデメリットを見ていきましょう。
1. 学習コストがかかる
Javaフレームワークを使用する際には、その便利さと引き換えに一定期間の学習が必要です。特に、フレームワークを初めて使用する場合、開発作業に取り掛かる前にフレームワーク自体を理解する必要があります。
また、フレームワークには独自の規約や設定が多く存在するため、それらに慣れるまでには一定の時間が必要です。これが結果として、プロジェクトの初動を遅らせる可能性もあります。
2. プログラミング言語を理解しにくくなる
前述の通り、フレームワークは多くのテンプレートやライブラリを提供しており、開発プロセスを効率化し、コードの品質を向上させる手段として有効です。しかし、その便利さが仇となり、プログラミング言語自体の理解がおろそかになる可能性があります。プログラミングの基本的な概念やロジックについて深く考える機会が減少し、プログラミング言語の記述や処理内容の理解が表面的になりがちです。
さらにJavaエンジニアとして高年収を稼ぎたい場合には、言語理解だけでなくITインフラやアプリ開発・保守運用の知識なども深める必要があります。他にも高年収を稼ぐポイントがありますので、あわせて調べてみると良いでしょう。
3. 設計の自由度が制限される
Javaフレームワークを使用するデメリットのひとつは、設計の自由度が制限されることです。フレームワークは開発効率を高めるために一連の規則やテンプレートを提供しますが、これが開発の制約となってしまう場合があります。
例えば、特定のフレームワークが提供する機能やコンポーネントに依存することで、独自の設計や拡張が難しくなる可能性があります。
まとめ
大規模なシステムから小規模なアプリケーションまで、Javaフレームワークの使用は、開発工数の短縮やコスト削減、セキュリティ強化に大きく貢献します。しかし、その便利さと引き換えに学習コストの発生や設計の制約があるため、プロジェクトのニーズにあったフレームワークを慎重に選ぶ必要があります。
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