フリーランスとして独立!フリーランスになる際に最低限登録しておくことをチェック

フリーランスとして独立を考えるエンジニアはまず何から始めればいいでしょうか。フリーランスを名乗るのに特に資格は必要なく、独立しようと思った意欲次第で、いつでも始められます。

ただ税金関係や社会保障、案件獲得のための情報収集やサイト登録など、独立のための準備はいろいろと必要です。準備するものの中には、それまで触れることのなかった制度やツールも多くあるはずです。

フリーランスとして問題なく働くため、最低限申請しておきたいことや登録しておきたいサイトをご紹介します。

フリーランスとして独立する際に登録が必要なもの

フリーランスとして独立する際に、最低限登録をしておきたいことは下記の通りです。

  • 開業届や青色申告などの書類提出
  • 国民年金、国民健康保険への加入
  • コミュニケーションツールの登録
  • 案件獲得のためのサイトへの登録

順にご紹介していきます。

開業届や青色申告などの書類提出・登録

フリーランスとして事業を開始するときには、開業届をはじめ、必要に応じて書類を提出することとなります。

開業届

開業届の正式な名称は、「個人事業の開業・廃業等届書」です。これは新たに事業を開始したときや事務所の新設・増設、事業を廃止した際に税務署へ届ける書類です。開業届を提出すると、大手都市銀行などで屋号付きの銀行口座を開設できるようになります。プライベート用と分けて仕事用の銀行口座を作っておくと、経理業務が楽になります。

開業届の書類は国税庁のサイトから入手でき、税務署への持参・郵送、あるいはe-Taxで提出可能です。 個人事業主として開業届を出す場合、ともに「青色申告承認申請書」も提出するのがおすすめです。

また地方税を統括している都道府県の税事務所にも、任意で事業開始に関する申告書を提出することになります。書類の名称や届出窓口などは都道府県で異なるので、詳しくはお住まいの都道府県にお問い合わせください。

 

関連記事フリーランスと個人事業主の違いとは?個人事業主として開業するための手続きとメリットも解説 https://flxy.jp/article/16569

 

青色申告承認申請書

フリーランスは年間(1月1日~12月31日)に生じた所得やその内容によって、所得税及び復興特別所得税の確定申告が必要となります。

確定申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。青色申告の大きなメリットは「青色申告特別控除」として、所得から最大65万円が控除されることです。また家族への給与を経費として計上できるなど、他にもメリットがあります。

青色申告を行いたい場合は、「青色申告承認申請書」を税務署へ提出することになります。青色申告を行うには取引を複式簿記で記帳する必要があるため、ある程度経理に関する専門知識を持っておきたいところです。

ただ、現在は専門知識がなくても簡単に帳簿を付けられる、「freee」や「弥生シリーズ」などのソフトウェアもあります。必要であればこれらのツール類も登録して準備しておきましょう。

その他

65万円の青色申告特別控除を受けるためには、複式簿記での帳簿付けなど青色申告の基本の要件に加えて、電子帳簿を保存すること、もしくはe-Taxで確定申告を行うことが要件となります。

特にe-Taxはインターネットを経由して確定申告ができるメリットもあるので、ぜひとも登録しておきたいところです。

国民年金、国民健康保険への加入

会社に所属しているときは、厚生年金や会社の健康保険組合等に加入していたことでしょう。独立すると、別途年金や国民健康保険への加入が必要となります。

年金

フリーランスは他に加入できる厚生年金保険等がなければ、国民年金に加入することになります。会社を退職してフリーランスになる場合は、厚生年金保険の資格喪失後、14日以内に手続きが必要です。手続きは自治体によって異なるため、詳しくはお住まいの役所で確認しましょう。

また国民年金のみの加入だと、厚生年金に加入している会社員よりも将来貰える年金額が少なくなります。その差額を補う目的で、「国民年金基金」や民間の個人年金保険が運営されています。老後に備えたいのであれば、こういった制度を検討するのも手です。


こちらの記事ではフリーランスや個人事業主ができる年金対策についてご紹介していますので、合わせてご覧ください。
フリーランスと個人事業主の違いは? 税金や年金対策、開業手続きなどを徹底解説!

健康保険

フリーランスの健康保険の選択肢としてはまず、国民健康保険が挙げられます。こちらも年金と同様に、会社の健康保険から脱退した後14日以内に手続きが必要です。

ただし以前勤めていた会社の健康保険に加入していて一定の条件を満たしていた場合は、最大2年間、会社の健康保険の任意継続が可能です。

デザイナーの場合は、文芸や美術に携わる人たちの組合である「文芸美術国民健康保険組合」に加入することもできます。

コミュニケーションツールの新規登録

テレワークでよく使われるコミュニケーションツールも登録して、ある程度操作に慣れておきたいところです。

ビジネスチャットツール

ビジネスチャットツールは、チャット機能に加え、メッセージのタスク化やファイルの保存など、ビジネスで利用するためのさまざまな機能を有しています。クライアントや仕事のチームメンバーが離れた場所にいても密にコミュニケーションを取れるため、メールに代わるツールとして台頭しています。

<代表的なツール>

*Slack: 世界中で使われているツール。さまざまな機能をカスタマイズできることが特徴です。 *Chatwork: 日本で生まれたツールで、メッセージのタスク化や通知など過不足ない機能をそろえています。

ビデオ会議ツール

ビデオ会議ツールは、音声や映像を通して会議や打ち合わせをするときに使うものです。

<人気ツール>

*Zoom: URLを共有するだけで会議に参加できる仕組みを持つツールで、無料プランの場合、複数人数の使用だと40分の時間制限があります。 *Microsoft Teams: クラウドストレージやチャット機能などもあり、Microsoft製品との親和性の高いツールです。 *Google Meet: Googleが提供するサービスのひとつで、Google アカウントがあれば無料で利用できます。

案件獲得のためのサイトへの登録

案件獲得のためのサイトも見定めて登録しておきましょう。

クラウドソーシング

クラウドソーシングのサイトに登録すると、案件を探して申し込むことができます。成果物納品、業務範囲の相談から始まる、経験の浅いフリーランス向け案件など、登録されている案件の内容はさまざまです。

<代表的なクラウドソーシングサイト> CrowdWorks(クラウドワークス):日本最大級を謳うサイト。案件は開発やデザインのほか多岐にわたります。 Lancers(ランサーズ):こちらも日本最大級を謳うサイトで、有名企業も利用しています。

求人サイト

Indeed やForkwellといった一般的な求人サイトでも、業務委託案件を探せます。またWantedlyでは、企業側から自社の情報を発信しています。このようなサイトで、企業研究と案件獲得を兼ねた情報収集をすると良いでしょう。

エージェントサービス

フリーランス専門のエージェントサービスに登録して、案件を紹介してもらう方法もあります。利用者登録は基本的に無料。エージェントから紹介された案件を受注した時点で、仲介手数料が発生する仕組みです。

案件はクラウドソーシングより専門的で比較的高額なものが多く、非公開案件やハイクラス案件もあります。フリーランスのエンジニアやデザイナーならぜひ登録しておきたいところです。

案件獲得のオススメ方法はエージェントサービス

エージェントサービスでは、自分のスキルシートを登録して現状のスキルに合った案件を探すことが可能です。またエージェントサービスによっては案件紹介のみならず、コーディネーターに営業面や経理関係などのサポートをしてもらえます。 案件が満了になる時にエージェントが継続的に次の案件を紹介してくれるので、フリーランスであれば登録しておきたいところです。

さまざまなエージェントサービスがあるのでどれに登録すればよいのか迷うかもしれませんが、複数のサービスに登録することももちろん可能です。

非公開案件の有無や案件の平均報酬、運営会社の規模や取り扱っている福利厚生サービスといったようなポイントを比較して、自分に合ったものを選んでいきましょう。

<代表的なエージェント>

FLEXY

自社プロダクト・自社サービスのあるIT・Web企業をクライアントとしているFLEXY。エンジニアだけでなく、デザイナーや技術顧問、ディレクション案件など、幅広い領域をカバーしています。

レバテックフリーランス

契約更新率90%という安定性を誇る、エンジニア向けのエージェントです。フリーランスエンジニアの事務作業を全面サポートすることを謳っています。

ITプロパートナーズ

「週 2 日から働ける」を売りとしており、最新技術やトレンド技術を取り入れている企業の案件も紹介してもらえます。

そのほかおすすめのエージェントについて、詳しくは以下の記事をご覧ください。
フリーランスのエンジニアにおすすめなエージェントを12社厳選! 選び方、サービス内容を解説

まとめ

他にもツール類や賠償に備えた保険など、フリーランスとして働くにつれて登録が必要なものは出てきます。必要な制度やツールの利用は継続しつつ、費用がかかりすぎる場合はその都度、働きやすさとのバランスを考えて柔軟に取捨選択を行いましょう。

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企画/編集:FLEXY編集部

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