データアナリストはやめとけって本当?向いている人の特徴も紹介
データアナリストは、情報を分析して利益向上や問題解決の提案を行う職種です。平均年収が高めな職業でありながら、「やめとけ」という人がいるのはなぜでしょうか。自分はデータアナリストに向いているか、年齢的になれる可能性はあるか、といった疑問についても答えます。
目次
データアナリストの仕事内容
データアナリストは、その名の通りデータを分析する職業です。分析した結果をどう活用するかによって、「コンサル型」と「エンジニア型」の2種類に大別されます。 コンサル型は、クライアントに関連するデータ分析を行い、その結果から浮かび上がる課題について解決策を提案します。一方、エンジニア型はデータ分析後、システムの改善や構築に携わる仕事です。
両者に共通するのは、専門性をもってデータ分析を行う点、異なるのは分析して得た結果の活用方法です。また、エンジニア系はデータ分析だけでなくプログラミングの専門性が要求されるという違いもあります。
代表的な勤務先は、コンサル型はコンサルティング会社やマーケティングを専門とする会社、エンジニア型はIT系の企業やアプリ制作会社などであることが多いです。
ただし、コンサル型とエンジニア型の違いは明瞭ではなく、両方を兼ねている人もいます。
データアナリストはやめとけといわれる理由
データアナリストになりたいと考えている人に対して、「やめとけ」という意見も世の中にはあるようです。この項目では、なぜ「やめとけ」という人がいるのかを、四つの角度から分析していきます。
求められるスキルや経験が幅広い
データアナリストの大変さのひとつに、幅広い知識やスキルを求められる点があります。データを分析するだけでも、数学や統計、ITなどの知識に加え、データを読み取る力や立てた仮説を証明する力も必要です。分析結果を生かすためには、マーケティングやプログラミングなどの専門知識やスキルも求められます。
最先端の知識やスキルはどんどん書き換えられていきますから、常に情報収集や学習を続ける勤勉さも欠かせません。企業がデータアナリストに対して求めるのは、自社の利益向上や問題解決に役立つ情報を提示することです。論理的な思考力に加え、分析する企業や業界、経営への深い理解も必要でしょう。
高いコミュニケーション能力が求められる
データアナリストは、クライアントが抱える問題点や要求を聞き取ったうえで、分析に必要な情報を集める作業をしなければなりません。聞き取りや情報収集の対象は複数である場合も多く、いろいろな人から正しい情報を引き出す能力も要求されます。
また、データを分析して導き出した答えを、クライアントに適切な仕方で伝えることも必要です。クライアントに分析結果をわかりやすい形で提示し、専門用語を一般用語に置き換えて説明しなければなりません。提案を受け入れてもらうには、プレゼンテーション力も求められます。
つまりデータアナリストは、インプットとアウトプットの両面で高いコミュニケーション能力を要する職業です。
データ収集や分析など地道な作業が多い
データアナリストの業務の「クライアントの経営層などに向けて問題解決や利益向上の提案をする職業」という部分を見ると華やかな印象があるかもしれません。しかし、問題解決に至るまでの工程では、膨大な情報を集めたり、情報を読み取ったりする地道な作業が長時間続きます。
収集した情報に間違いがないかを確認したり、自身が立てた仮説を検証したりすることも必要です。ときには、長時間作業したにもかかわらず思ったような成果が現れず、また別の仮説を立て直さなければいけません。ひとりで黙々と行う細かい作業が多いこともあり、ゴールに向かってコツコツと努力し続ける忍耐力が求められます。
将来性が不明瞭である
データアナリストという職業自体、比較的新しい仕事なので「将来性が不明瞭」と考える人は少なくありません。「遠くない将来に大量のデータを扱う仕事がAIなどのツールに奪われてしまう可能性がある」と指摘する人もいます。
しかしその一方で、「AIを使うことでデータアナリストの業務の面倒な部分が効率化されるので、今よりもデータアナリストの作業性は上がる」という人もいます。「AIが出した答えが実情に合っているのか、クライアントの問題解決に役立つのかを精査するためにデータアナリストの重要性は上がる」と考える人もいますから、暗い未来ばかりが予想されているわけではありません。
データアナリストの代表的なメリット
この項目では、データアナリストという職業の代表的なメリットを紹介します。
年収が高い傾向にある
求人ボックス給料ナビの2023年12月1日づけの情報によると、データアナリストの平均年収は699万円です。
出典:求人ボックス給料ナビ「データアナリストの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」
国税庁の発表によると、給与所得者の平均年収(2022年)は458万円なので、データアナリストは日本の給与所得者のおよそ1.5倍の年収を得られる職業であることがわかります。
また、上記の求人ボックス給料ナビによると、データアナリストの年収幅は411万円から1,163万円と幅が広めです。正社員では599〜693万円の水準が最も多く、日本の平均年収に比べて相当高い年収を得ている人が多いことがわかります。さらに、外資系の企業に勤めることや、成果を上げてマネージャークラスになることで年収は向上していくでしょう。
多くの業界で活躍できる
データアナリストが活躍できる業界は、IT系やソフトウェア系、マーケティング系や金融系など非常に幅広いことが知られています。これはデータアナリストの業務が、データの分析と問題解決や利益向上のアイデアを提供という、多くの業界が必要とすることであるためです。そのため、データアナリストとしてのスキルを身につけた人なら、さまざまな企業で活躍できるメリットがあります。
また、特定の業界に絞った知識やスキルを身につけることで、活躍できる業界を増やすのではなく、専門性が高いデータアナリストとして同業者との差別化を図ることも可能です。
フリーランスの案件が多い
データアナリストは、データ収集能力や分析能力、提案能力など、個人のスキルを高めていく仕事です。そのため、フリーランスとして活躍しやすい職種として知られています。
また、上記の「年収が高い傾向にある」の項目で説明したように、市場価値が高い仕事でもあります。日本では多くの企業でデータアナリストが不足しており、フリーランス向けの条件の良い案件が豊富です。
そのため、フリーランスとして働く際の懸念事項のひとつである「収入の不安定さ」に悩まされにくく、高収入を得やすいというメリットがあります。割が良い仕事が多い点を生かして、フルリモートや週3~4日勤務などワークライフバランスを重視した働き方をしたり、週1~2日副業としてフリーランスで働き収入を増やしたりすることも可能です。
ただし、未経験でいきなりフリーランスのデータアナリストとして活躍するのは難しいので、まずは企業に所属して経験と実力を蓄えてから独立することをおすすめします。また、独立を目指すのであれば、フリーランスのデータアナリストのメリットや必要なスキルなどをあらかじめ調べておくとよいでしょう。
データアナリストに向いている人の特徴
データアナリストという職業は、かなり向き・不向きがありますから、誰もができる仕事とは言えません。データアナリストに向いている人の資質としては、まず、数値やデータを扱うことが得意で論理的な思考力があり、仮説や推論を突き詰めたうえで客観的な結論に結び付けられることが挙げられます。次に、導き出した答えや対策を実行するメリットをクライアントにわかりやすく説明できるプレゼンテーション力も必要です。
また、常に新しい知識や理論、AIを含む新技術に目を向ける好奇心や、新たなスキルを身につけるための向上心も欠かせません。
データアナリストはやめとけと言われる人の特徴
データアナリストに向いていない人は、数字やデータを扱うことが苦手な人、論理的思考ができない人などが上げられます。とはいえ、これらの条件に該当する人はそもそもデータアナリストを目指すことは少ないので、あまり問題にはなりません。
比較的問題になりやすいのは、数字やデータを扱うのは苦手ではないが、直感で判断し行動するタイプの人、細かい作業や地道な努力が不得意な人、コミュニケーション下手な人などです。
直感から仮説や解決策がひらめくことはもちろんあるかもしれませんが、あくまでデータに基づいて検証する必要があります。それには緻密で正確な作業が求められる上、長時間作業したにもかかわらず自分が期待したような検証結果が得られないこともあるでしょう。直感重視で結論を急ぎ、地道に努力するのはつまらないと感じる人には、データアナリストは向いていません。
またコミュニケーション能力に関しても、クライアントからの聞き取りが不十分で意図や課題を理解しきれないと求められている解決策を提示することは不可能です。また、提案の内容自体は良くても実行するメリットをクライアントが理解しやすい仕方で伝えられなければ、受け入れてもらうことは難しくなります。
未経験40代でもデータアナリストへの挑戦は可能?
「未経験40代でもデータアナリストになれるか」と考える方もいると思います。まず端的には、「誰でもなれるわけではないが、経験や素養によって可能な人もいる」と言えます。
まず素養については、上記の「データアナリストに向いている人の特徴」と「データアナリストはやめとけと言われる人の特徴」を踏まえて、自分に適性があるか考えてみてください。その上で、データ分析やITコンサルタントの経験があるなら、挑戦は可能です。また、エンジニアとしての専門性があるなら、エンジニア型のデータアナリストを目指せるかもしれません。
さらに、40代より若い世代であれば、データ分析やコンサルティングに関連する業務を経てデータアナリストを目指す方法もあります。
データアナリストになる方法
データアナリストになるには、まず数学や統計学的知識やデータ分析能力を身につける必要があります。該当する経験や技能がある人なら、未経験でも応募可能なデータアナリストの求人を探してみるのがおすすめです。
また、転職エージェントや人材サービスなどを利用することも、就職や転職を効率よく成功させる助けになります。それらのサービスを利用する場合は、業界に特化していることや、自分が希望する働き方(リモート可、稼働日数、契約形態など)の案件が多いことなどに着目して選ぶことが重要です。
FLEXYでのデータアナリスト案件例
以下の項目では、ハイスキルなプロ人材サービスである「FLEXY」に掲載されたデータアナリストの案件例を紹介します。
FLEXYでは、ここで紹介する以外にもフルリモートや月80万円以上の高単価など多数の案件を取り扱っています。FLEXYに登録していただくと希望に沿った案件を紹介できます。まずは、FLEXYサービスの内容をご覧ください。
【〜100万円/月】有名SNS媒体企業における海外新規ソーシャルエンタメ事業のデータアナリスト支援
■案件概要
- 職種:サーバサイドエンジニア
- 稼働日数:週3〜5日
- 報酬:〜100万円/月
- 勤務地:渋谷
- リモート:可
■業務内容
事業のPDCAにおける、Check-分析の効率性/スピードと質を向上させ、かつ次のアクションに繋がるためのデータ整備のご対応をお願いいたします。
- Lookerを用いたダッシュボードの作成、レポートの抽出
※ご経験に応じて下記のような分析業務までご依頼する可能性があります。 - サービス内(App>Web)におけるユーザーの活動分析
- 機能分析や、サービス内のファネル分析、ユーザー別の活動分析等の幅広な分析を実施
- データを依頼してのその直接提示というより、持つ仮説を強化あるいは反証するデータを幅広に検証したり、そこから必要な取得データや分析を提案し回答や示唆を提供
■必須要件
- Lookerでのダッシュボード作成経験
【〜80万円/月】金融機関と連携したビジネスマッチングを生み出すSaaSプロダクトの運営を行う企業でデータソリューション支援
■案件概要
- 職種:ITコンサルタント
- 稼働日数:週2〜4日
- 報酬:〜80万円/月
- 勤務地:麹町
- リモート:可
■業務内容
- 事業課題→分析課題への落とし込み、解決のための提案、優先順位の設定
- 事業KPI作成、データの可視化、モニタリング、レポーティング
- プロダクト開発チームと協⼒しながらプロダクト開発・改善に伴う意思決定をサポートするためのデータ収集、データ分析
■必須要件
- データ活⽤を推進し、事業の数値を改善した経験
- マネジメント経験1年以上
- データ分析の経験が3年以上
- SQL、Pythonなどを使ったデータ分析経験
この他にも、データアナリストが活躍できる案件は多数あります。フリーランスの方が参画できる案件の幅は広いですが、いきなりデータアナリストのフリーランスとして活動するのが不安な方は、データアナリストの副業から始めることを考えてみるのもよいでしょう。
まとめ
データアナリストは「やめとけ」と言われることもあるものの、高い収入が見込める上、フリーランスの案件も豊富など、多数のメリットをもつ職種です。そのため、必要な素養やスキルを有する人には、おすすめできる仕事といえます。これからデータアナリストを目指すなら、ぜひハイスキルなプロ人材サービスである「FLEXY」をご利用ください。「FLEXY」なら、リモート案件が90%以上で、希望に合わせて週2日など無理のないペースで働くことも可能です。