BIエンジニアとは?業務内容や求められるスキル、年収、将来性
デジタルテクノロジーの進展と普及に伴って企業が事業活動で扱うデータの総量が増大している中、ビッグデータ分析の重要性が高まっています。BIエンジニアはビッグデータ分析において重要な役割を担う職種です。この記事ではBIエンジニアの基本的な業務内容や必要とされるスキルを紹介するとともに、一般的な年収や将来性についても解説します。
目次
BIエンジニアとは
BIエンジニアは、BIツールの活用とデータの可視化を専門とするITエンジニアです。BIは「Business Intelligence」の略称で、企業が事業活動を通して収集・蓄積したデータを分析・可視化し、意思決定や経営判断に役立てる一連の取り組みを指します。
基幹系システムやデータベースに蓄積された膨大なデータ群を有効活用するために、BIツールを用います。一般的なBIツールはMicrosoft Excelとよく似た機能を持ちますが、Excelよりも多機能かつ大容量のデータを扱える点が大きな特長です。BIエンジニアは、BIツールを用いてさまざまなデータセットを可視化し、経営層やマネージャーの意思決定を支援する役割が求められます。
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BIエンジニアとデータサイエンティストの違い
BIエンジニアとデータサイエンティストは、どちらもデータ分析における一連のプロセスを担う職種ですが、それぞれの役割は異なります。データサイエンティストはデータ分析の専門家であり、情報工学や統計学、機械学習などの技術を用いてデータセットから新たな知見を探ります。一方のBIエンジニアは、ビジネスや経営の意思決定をサポートするためにデータの収集・分析、可視化を行う職種です。データの活用によってビジネスの成長に寄与するため、経営層と近い位置付けにされていることが少なくありません。
データサイエンティストの詳しい業務内容やフリーランスの案件についてまとめた記事もありますので、あわせて確認してみてください。
BIエンジニアの業務内容
ここからは、BIエンジニアが担当する主な業務を具体的に解説します。
ダッシュボードの設計・実装・運用保守
BIエンジニアの代表的な業務に、BIツールを用いてダッシュボードを作成する業務があります。ダッシュボードとは、BIツールで可視化したグラフやチャートを表示する画面を指します。月間売上高の推移や顧客別の売上分布図、直近の受注実績などをダッシュボードにまとめて表示することで、複数の要素を関連付けながら客観的な視点から分析が可能です。このようなダッシュボードの設計・実装・運用保守を通じて、データ分析の効率化を支援することがBIエンジニアの役割のひとつです。
分析データの作成・加工
BIエンジニアの最も重要な業務といえるのが、データの可視化やレポートの作成です。ビッグデータ分析の基本的なフローは、まず企業が持つ生データを集約し、ツールを用いて分析できる形に抽出・加工します。構造化されたデータはBIツールを用いて分析・可視化し、得られた結果をレポートに出力します。これら一連のプロセスが、BIエンジニアの業務領域です。
経営戦略の支援
BIエンジニアの本質的な役割は、導き出された知見を経営戦略の立案・策定に役立てることです。ここまで解説してきたダッシュボード運用や可視化、レポーティングはあくまでそれらを実現するための手段に過ぎません。企業の経営目標を把握し、課題や現状を理解した上で適切なBIを導き出す必要があります。
また、BIエンジニアはBIシステムの導入に関するコンサルティングを担当するケースもあります。この場合、企業がデータに基づいた合理的な意思決定ができるよう、BIツールの導入計画や設計の提案などを通じてのサポートが必要です。
BIエンジニアの年収
BIエンジニアは保有スキルによって市場価値が大きく異なるため、年収も300〜800万円と幅広い傾向にあります。求人情報サービスの「求人ボックス」によると、BIエンジニアの平均年収は正社員で600万円程度が目安です。同じく求人情報サービスの「Indeed」でフリーランスのBIエンジニア求人における単価を調査したところ、おおむね月間70万~100万円が相場でした。スキルや人脈によっては800万~1,000万円の年収も不可能ではありません。
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BIエンジニアに求められるスキル
BIエンジニアに必要なスキルは多岐にわたります。以下のスキルを幅広く身に付けることで、より市場価値の高い人材として重宝される可能性が高まります。
データベースに関するスキル
冒頭で述べたように、BIツールは基本的にビッグデータ分析における可視化の工程で利用されるソリューションです。BIエンジニアは膨大な総量のデータを扱うため、データベースに関するスキルが求められます。特にデータベース言語のSQLを扱えると、データの整形や集計、統合などに対応できるため、BIエンジニアとしての業務領域が大きく広がります。
データ分析スキル
情報工学や統計学、機械学習を用いたデータ分析は、基本的にデータサイエンティストの業務領域です。フリーランスのBIエンジニアとして案件を受託するケースでも、多くの場合は委託先の分析チームが分析を担当します。しかし、可視化されたデータをクライアントが理解しやすい形式にレポーティングするためには、データ分析に関する最低限の知識が求められます。
セキュリティに関する知識
BIエンジニアは極めて機密度の高いデータセットを取り扱うケースが少なくありません。データ分析と情報漏洩は表裏一体の関係性であり、データ活用には常にセキュリティインシデントのリスクが内在しています。そのため、機密レベルに応じてデータの公開範囲を定めたり、利用者の属性によってアクセス権限を設定したりといった、情報セキュリティに関する高度な理解が必要です。
コミュニケーションスキル
先述したように、データ分析そのものはデータサイエンティストやクライアント側が担うことが一般的です。しかし、BIツールで出力したレポートの説明をBIエンジニア自身が求められるケースも少なくありません。経営層と事業活動の意思決定に関わる重要な議論を交わす場合も多くあるため、一定以上のコミュニケーションスキルが求められます。
BIエンジニアの将来性
AI技術の高度化に伴って将来的にBIエンジニアの需要は低下するという声も少なくありません。しかしAIの得意分野は高精度な予測や分析といった領域であるのに対し、BIは企業に蓄積されたデータを、必要に応じて収集・分析・加工し企業経営に役立てる手法のため、そもそもの役割が異なります。また、近年加速度的に進むデータ社会の中で企業のビックデータの戦略的活用は必要不可欠となっています。
こうした背景からBIエンジニアの需要は今後さらに高まっていくと予想されます。
市場価値の高いBIエンジニアとして活躍したいとお考えであれば、BIツールの運用スキルだけでなくデータ分析や経営など幅広い知見を備えておくと良いでしょう。
まとめ
BIエンジニアとは、BIツールを活用したシステムの設計やデータの可視化を専門とするITエンジニアです。特定のデータをチャートやグラフに変換して可視化し、ビッグデータ分析の効率化や事業活動における意思決定を支援します。
BIエンジニアの正社員の年収はおおむね600万円程度が目安であり、フリーランスの場合はスキル次第で800~1,000万円の年収を目指せます。現代の市場ではビッグデータ分析の重要性が年々増大しているため、それに伴ってBIエンジニアの需要も拡大する見込みです。
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