個人事業主が知っておくべき納品書の書き方|必要項目や納品書を作成する際の注意点、請求書との違いも解説

個人事業主が知っておくべき納品書の書き方|必要項目や納品書を作成する際の注意点、請求書との違いも解説

個人事業主やフリーランスにとって納品書は、正しく商品やサービスをクライアントに納入した事実を証明する重要な書類です。この記事では、納品書の基本的な役割から個人事業主が作成するメリットや具体的な記載内容、請求書と納品書の違いについても詳しく解説します。

納品書とは

納品書は、商品やサービスの納品が行われたことを証明する文書です。通常、販売者やサービス提供者がクライアントに対して商品やサービスを提供した際に作成されます。納品書には、提供された商品やサービスの品目詳細や数量、金額などが記載されており、双方の取引内容を明確にします。

本記事で紹介する納品書以外にも個人事業主の取引に関わる重要な書類はありますので、個人事業主とフリーランスの違いから取引に関わる書類・法律まで幅広く解説しているこちらの記事でご確認ください。

納品書の役割

納品書には、以下のような役割があります。

  • 取引の証明:
    納品書は、商品やサービスの納品が実際に行われたことを証明する重要な文書です。納品書を提供することで、取引の履歴や内容を確認することができます。

  • 報酬依頼:
    納品書には、提供した商品やサービスの金額が記載されています。クライアントはこの金額を基に支払いを行うため、納品書は支払いの依頼書としての役割も果たします。

  • 経費管理:
    納品書は、販売やサービス提供に関する収支を管理する上で重要な役割を果たします。収入の記録や請求処理、税務申告などの目的で納品書を活用することが一般的です。

個人事業主が納品書を発行するメリット

納品書は重要な書類ですが、実は発行義務はありません。しかし、ビジネスを行う上で納品書を発行しておくことで得られるメリットがいくつかあります。ここでは3つご紹介します。

クライアントに安心感を与えられる

納品書はクライアントに安心感を与える役割を持っています。口頭によるやり取りや記録に残らない契約は認識のズレや案件管理ミスにつながります。そうならないように商品やサービスの納品と一緒に納品書を発行することで、注文通りに納品が行われたかをクライアントは確認することができ、信頼感も増します。取引先からの信頼を高めるためにも、納品書は発行するべきだと考えられます。

納入品目の証明

納品書があることでクライアント側も提供側も客観的に納品物を把握することができます。お互い確認し合うことで発注ミスなどのトラブルを回避することもできて手戻りも発生しづらくなるのでスムーズな取引につながります。

納品物の型番や品名を正確に伝えられる

納品書には、納入品目の名称や納品個数について細かく記載します。いつもは愛称や別称で呼ばれているような品目についても納品書には正式な型番や品目名を記載するため、納品書を見ることでそうした正式な情報で管理することができます。

納品書の発行タイミング

納品書は、自社の商品やサービスをクライアントに納品するのと一緒もしくは納品直後のタイミングに発行するのが一般的です。それに対し、納品がまだ済んでいないにも関わらず納品書を送ってしまったり、逆に納品がずっと前に済んでいるにも関わらず納品書を発行していないとなると、クライアントとしては納品物の確認が正しく行えない可能性が生じてしまいます。

そうしたコミュニケーションはクライアントの不信感を煽り、最悪の場合稼働案件の解約にもつながってしまうので、納品書の発行タイミングにはくれぐれも注意しましょう。

個人事業主が納品書に書くべき項目

ここでは、個人事業主が納品書に書くべき項目の一般的な例をご紹介します。

納品書の記載例

  1. 納品書番号:納品書の管理をしやすくするために記載する番号
  2. 作成日:納品書を作成した日付
  3. 宛先:納品書を送付する相手先の会社名を記載
  4. 発行元:納品書を発行する側の会社名や住所、電話番号等の情報を記載
  5. 請求金額:納品に際しての支払い金額で、一般的に税込みの合計金額を記載
  6. 納品日:商品やサービスを納入した日付
  7. 納品場所:商品やサービスを納入した場所
  8. 納品内容:納品した商品やサービスの内訳を記載
  9. 特記事項:必要に応じて、取引に関連するその他の情報を追加

請求書と納品書の違い

請求書と納品書は、発行タイミングや記載内容が重複する部分が多いですが、あくまでも異なる文書であり、以下の点で違いがあります。

発行の目的が異なる

納品書は、商品やサービスなどを正しく納品したということの証明となる書類のことです。一方で請求書はあくまでも納品した商品やサービスに対して対価を請求する書類です。

振込先情報の有無

上記に付随して、納品書は納品証明のため振込先情報が不要ですが、請求書には報酬金を振り込んでもらうための振込先情報を記載します。一般的に、月内に複数の納品タイミングがある場合は納品ごとに納品書が発行されますが、請求書は月末などの締め日に合わせて1枚の請求書で一括請求します。

個人事業主が発行する請求書について、詳しくは個人事業主が知っておくべき請求書の書き方の記事をご覧ください。

まとめ

個人事業主にとって、納品書の作成はクライアントの信頼関係構築につながる重要な書類の一つです。この記事では、納品書の基本的な役割から作成メリット、具体的な作成方法、納品書と請求書の違いについても解説いたしました。ぜひ、これらの情報を参考にして、効果的な納品書作成に取り組んでください。

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