Unityとは? 無料でできることや使い方、作られたゲームを紹介

Unity 無料 どこまで

開発者としてのスキルを高めるなら、Unityについて学ぶことは有力な選択肢になります。主にゲーム制作の開発環境として知られるUnityですが、その特徴やできることは何でしょうか。本記事では、Unityの基本的な知識をはじめ、それを使って制作されたゲーム例、無料のプランでできること、学習方法などを解説します。

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Unityとは

Unity(ユニティ)とは、Unity Technologies社によって開発された開発環境です。ゲーム制作に適していることで知られていますが、そのほかにも建築業界、自動車業界、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)といった多様な領域で活用されています。

Unityが特に注目されている理由のひとつは、マルチプラットフォームへの柔軟な対応性です。Unityはパソコンや家庭用ゲーム機、スマートフォンなど、さまざまなデバイスで動作するゲームを開発できます。このため、全世界のモバイルゲームの50%以上がUnityで制作されている状況です。
Unityで作られたゲームの代表作としては、「Pokémon GO」や「Fall Guys」などが挙げられます。これらのゲームは世界中で多くのファンを魅了している人気タイトルです。

また、Unityを活用して、こうしたゲーム開発やXR(VR/AR/MR)コンテンツ開発を専門に行うUnityエンジニアという職種がありますので、Unityエンジニアに興味がある方はあわせて確認してみてください。

Unityを使ってできること3選

ゲーム制作の印象が強いUnityですが、その用途はゲーム制作だけではありません。ここでは、Unityを使ってできることを3つに絞って解説します。

2D・3Dゲームを開発できる

Unityが最もよく用いられる用途は、2Dおよび3Dゲームの開発です。Unityのエンジンは、複雑な3Dグラフィックスとシンプルな2Dグラフィックス、両方に対応しています。これにより、RPG、シューティング、パズルなどジャンルを問わず多種多様なゲームを開発し、マルチプラットフォームでリリースできます。

AR・VRを開発できる

Unityは、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)といったXR技術にも対応可能です。Unityは、VRコンテンツを開発するために必要な処理や機能を拡張機能として提供しています。さらに、多くのVRデバイスメーカーがUnity上での開発をサポートするためのSDK(ソフトウェア開発キット)を提供していることも重要な点です。

これによって、Oculusをはじめとする各種VRデバイスの特性を最大限に活かしたコンテンツ制作ができます。ARに関しても、UnityはARKitやARCoreといった主要なARデバイスに対応可能です。

ツール系のスマホアプリを制作できる

Unityは、ゲーム開発以外のアプリケーション制作にも使用されています。具体的には、カレンダー、チャット、タスク管理など、いわゆるツール系のスマホアプリの開発が、幅広いデバイスやOSに対応できるUnityが得意とするところです。これらのアプリをUnityで開発することにより、複数のプラットフォームでの連携を前提とした機能を付与し、最大限に活かすことができます。

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Unityの特徴

Unityが多くの開発者から支持を受けているのはなぜでしょうか。以下では、Unityの大きな強みを2つに分けて解説します。

プログラミング言語なしでゲームが作れる

3Dゲーム開発といえば、かつては高いプログラミングスキルが必須でした。しかし、Unityではプログラミングなしでロジックを実装できるため、キャラクターの挙動やゲームステージの構築にあたって専門知識が必要ありません。

もちろん、プログラミング言語を使えば、さらに複雑なカスタマイズも可能です。Unityは主にC#をサポートしており、スクリプトを記述することでより詳細な設定を行えます。このように、初心者でも開発できる単純さと、高度なカスタマイズ性が共存しているのがUnityの大きな魅力です。

C#を活用してゲーム開発をしたい方は、C#エンジニアについても調べてみてください。

マルチなプラットフォームに対応している

Unityのもうひとつの大きな特長は、マルチプラットフォームへの対応です。Unityが対応している代表的なプラットフォーム例は以下の通りです。

【モバイル向け】
iOS、Android

【デスクトップ向け】
Mac、Windows、Linuxなど

【ゲーム機】
Xbox One、PlayStation 4/5、Nintendo Switchなど

【XR】
ARKit、ARCore、Microsoft HoloLens、Oculus、PlayStation VRなど

iOS開発では、あわせてSwiftの言語スキルも身につけておくとより活躍できるのでおすすめです。

Unityで作られたゲーム

Unityの活用によって、多くの優れたゲームが世に出されています。ここでは、その中でも代表的な作品として、「Pokémon GO」、「どうぶつの森 ポケットキャンプ」、「Super Mario Run」について紹介します。

Pokémon GO

Pokémon GOは、AR技術を用いた位置情報ゲームです。このゲームでは、現実世界の地図上にポケモンが仮想的に展開されており、ユーザー自身がその場所に移動することでポケモンを捕まえることができます。AR機能を使うことで、現実世界にポケモンが存在しているような体験ができるのが大きな特長です。ポケモンGoはAR技術の可能性を世に知らしめた代表的なゲームです。

どうぶつの森 ポケットキャンプ

どうぶつの森 ポケットキャンプは、任天堂の人気シリーズ「どうぶつの森」のスマホ版です。プレイヤーはキャンプ場の管理人となり、動物たちと生活しながら多様なアクティビティを楽しめます。Unityによって3Dグラフィックで作られたかわいらしい世界が印象的なゲームです。

Super Mario Run

Super Mario Runは、世界的に有名な「スーパーマリオ」シリーズのひとつで、スマホ向けの2Dアクションゲームです。基本操作はタッチによるジャンプのみというシンプルさに重点に置きつつ、ステージギミックとしてさまざまな要素を付与することで、ある程度複雑なゲーム性を実現しています。

業界別のUnity活用例

前章で紹介したようなゲーム開発以外にもUnityの技術は活用されています。ここではゲーム・エンタメ関連の業界以外の代表的な活用業界と活用例を紹介します。

建築業界

UnityのAR/VR技術を活用した「デジタルツイン」の実装が建築業界に大きなメリットをもたらしています。このデジタルツインの実装により、建築予定地に原寸大の設備や建物の構造を拡張現実で描写したり、VRで完成予想図を描画することで瞬時にイメージ共有できるようになり、現場作業の効率化に繋がっています。

またAR/VR技術は、作業員のトレーニングにも有効です。ベテラン作業員が経験で理解している複雑な作業工程を仮想現実を介して動きを真似したり、作業プロセスのガイドラインを表示しながら作業を進められたりすることから急速なスキル開発や作業そのものの簡便化に貢献しています。

医療業界

医療業界では、Unityを活用して骨格や肉体など人体を細かく3Dモデリング化し、医療教育や手術前のシュミレーションなどに活用されています。これまでは、実際に手術しないと見えてこなかったような事象も、事前シュミレーションで予見することができ、必要によっては事前に手術プランの変更も行えるようになっています。

また、AR/VR技術を用いたリハビリテーションの事例もあり、医師だけでなく、患者向けにもUnityの技術が活用されています。

自動車業界

自動車業界では、Unityの3D技術やVR技術が車の製造から販売後のサービスまで幅広く活用されています。具体的には、機械学習による走行シミュレーション、、XRによるデザイン・設計、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)の構築などです。

これらの技術によって、より効率的で高品質な開発に貢献しています。

Unityの始め方

Unityの始め方としては、第一にUnity Technology社が提供している公式マニュアルを読むのがおすすめです。公式マニュアルには、Unityの概要から各種の実装方法に至るまで、幅広い知識が記載されています。

公式マニュアルで基本的な知識を身につけたら、次は実際に手を動かして学ぶ段階です。Unity公式のチュートリアルは、テキストと動画を交えながらUnityを使ったゲーム制作方法をステップバイステップで解説しています。

Unityは無料でどこまで使えるのか

Unityには無料で利用できるプラン(Unity Personal)が存在し、この無料版でも十分にゲームやアプリケーション開発の基本的な開発環境を利用できます。3D/2Dゲーム開発はもちろん、AR・VR開発、マルチプラットフォーム対応など、Unityの魅力的な機能をほぼフルに使えます。ゲーム開発に必要な素材もUnityアセットストアから無料もしくは低価格でダウンロードできるので、ゲームやアプリを低予算で制作可能です。

Unity Personalで制作したゲームは商用利用できますが、その収益または事業資金が年間10万ドルを超えた場合、有料プラン(Unity Plus、Unity Pro)へのアップグレードが必要です。また、ゲームコンソールへの展開や物理演算、解析、サポートなどの一部機能は有料プランでしか利用できません。

また、Unity ProおよびUnity Enterpriseプランについては、2024年にリリース予定のLTSバージョンより、Unity Runtime Feeが導入されます。Unity Runtime Feeは使用プランの定額料金とは別に追加料金を徴収する課金体系で、年間収益が100万ドルを超える場合のみ、収益の2.5%または月間新規ユーザー数に基づいたランタイム料が徴収されます。
個人/小規模での開発なら影響ありませんが、有料プランで大規模開発される方はご注意ください。

Unityの習得におすすめの学習方法

Unityを習得する方法は、公式マニュアルを読む以外にもいくつかの選択肢が考えられます。以下の紹介を参考に、組み合わせて利用するなどして自分に適した学習方法を見つけましょう。

書籍で学習する

第一の方法は、書籍による学習です。Unityは主要な開発環境のひとつであり、その関連テキストも数多くあります。その中でも学習に役立つ書籍を見つけるコツは、最新バージョンに対応したものを探すことです。

Unityの機能は毎年アップデートされているので、それに対応するには書籍も最新のものを手に入れた方が安心できます。ただし、高いスキルを身につけるには座学だけでなく、実際の開発を通して試行錯誤を繰り返すことも欠かせません。

オンラインで学習する

Unityについての情報はオンラインにも豊富にあります。特に動画教材は視覚的な理解がしやすく、操作のひとつひとつを確認しながら学べるのがメリットです。YouTubeにも無料のUnity解説動画が多数ありますが、質にはばらつきがあるので信頼性のあるチャンネルを精査することをおすすめします。また、Unity公式サイトには「Unity Learn」という学習コンテンツがあり、こちらも役立ちます。

スクールを活用する

独学に不安がある場合、プログラミングスクールを活用するのもおすすめです。こうしたスクールを利用することで、プロの指導を受けて効率的かつ計画的にスキルを身につけられます。疑問をもったとき、専門家から即座にフィードバックを得られるのは、快適な学習を助けます。プログラミングスクールでは、同じ目標をもつ仲間と交流できるので、一人で学習するよりモチベーションを維持しやすいのもメリットです。

Unityエンジニアとしてフリーランスや副業で働きたい方に向けて

Unityエンジニアとしてフリーランスや副業で働きたい方は、まずはどのように案件を探せばいいのかや活躍するために必要なスキルを調べておくとよいでしょう。Unityエンジニアとして副業することを考えている方は、こちらの記事もご覧ください。

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まとめ

Unityは、世界中の開発者が使用しているゲーム制作を中心とした開発環境です。多種多様なプラットフォームに対応しており、無料のプランでも手軽に2D・3DゲームやAR・VRコンテンツ、ツール系のアプリケーション開発を始められます。著名なゲームの中にも、Unityで制作されたものは数多く存在します。将来の可能性を広げるために、ぜひUnityについて学習し、自分のスキルを高めてみてはいかがでしょうか。

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