フリーランスのメリット・デメリット!フリーランスエンジニアになる前に知っておきたいこと
会社員や派遣社員として働くエンジニアの皆さんの中には、今の働き方に疑問を感じ、独立や副業を考えている人もいるのではないでしょうか。
フリーランスエンジニアには時間の自由が利くなどメリットがある反面、何ごとも自分次第であり、当然デメリットもあります。
これから求められるエンジニア像も含めて、フリーランスエンジニアについてご紹介します。
目次
フリーランスエンジニアの働き方
フリーランスエンジニアとは
フリーランスとは会社や組織に所属しない個人事業主のことで、クライアントと契約し、プロジェクトごとに参画する働き方をします。中でもエンジニアの業務には、プログラマー、システムエンジニア、Webエンジニア、プロジェクトマネージャー、技術指導者など、幅広い方向性があります。
働く場所
フリーランスの特徴といえば、時間と場所の融通が利くことです。働く場所についても、クライアントの会社に常駐する、あるいはリモートワークとして自宅やコワーキングスペースといったようにひとつに留まりません。
契約方法
フリーランスエンジニアは多くの場合、クライアントと業務委託契約を締結することになります。業務委託とは雇用契約ではなく、仕事を委託される形の契約です。エンジニアが関係する業務委託契約には、内容によって大きく請負契約と準委任契約があります。
請負契約は成果物に責任を伴うもので、出来上がったものに対して報酬が発生するとともに、フリーランスエンジニア側は一定期間の瑕疵責任を負うことになります。請負契約を締結するのに適している業務は、エンジニアでいえば開発業務が最たる例です。
準委任契約は、「契約者の能力」を提供する働き方であり、業務を遂行することに対して報酬が支払われます。請負契約と違って、成果物への責任は発生しません。
業務委託契約に関しての記事は、以下の記事をご確認ください。
*フリーランスが知っておくと便利な契約に関しての知識!請負・委任・準委任の違いを解説! https://flxy.jp/article/11050
年収
フリーランスエンジニアが実際にどれくらいの報酬をもらえるものなのかは、誰もが気になるところではないでしょうか。
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発行する「フリーランス白書2020」に、年収についての調査があります。それによると、フリーランス協会に加入している「年収800万円以上の人」のうち、エンジニア・技術開発者の割合は最多の29.8%。「年収400万~800万円の人」のうちエンジニア・技術開発者の割合は、クリエイティブ・Web・フォト系に次いで16.8%。「年収400万円未満の人」のうちエンジニア・技術開発者の割合は6.2%となっています。他職種と比較すると、エンジニア・技術開発者の年収は高い水準にあると言えます。
引用元:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2020」 https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2020/06/2020_0612_hakusho.pdf
フリーランスエンジニアのメリット
次はフリーランスエンジニアとして働くメリットを見ていきましょう。
自分に合った仕事を選べる
フリーランスエンジニア向けの案件は現在のところ売り手市場です。案件は豊富にあり、必要な能力や報酬などの条件を見ながら自分に合った仕事が得られます。
時間や場所を問わず働ける自由度の高さ
基本的に時間や場所を問わず働けるのがフリーランスエンジニアの魅力です。特にエンジニアの場合は、クライアント企業自体がフレックスタイム制やリモートワークを推進しているケースが多くあります。
もちろん業務内容によってはクライアント企業への常駐が必要なケースもありますが、比較的自由度が高いと言えるでしょう。
収入アップも自分の交渉次第
スケジュール通りに高品質な成果物を挙げながら業務を遂行できれば、クライアント企業からの評価も上がり、収入アップが見込めます。そのための交渉も自分次第です。
フリーランスエンジニアのデメリット
残念ながらフリーランスエンジニアにもデメリットが存在します。
社会保障制度やリスクの管理は自分で行う必要がある
副業ではなく個人事業主として独立する場合、国民年金、国民健康保険といった制度について自分で調べ、加入することになります。確定申告も自分で行うか、税理士に任せるといった管理が必要です。
業務委託の場合は雇用関係ではないため雇用保険を払う必要はありませんが、仕事を失ったときの失業給付金はありません。有給休暇もなく、体調不良になってもなんとか業務を遂行できるよう自己責任で調整することになります。
このように制度面や保障面でデメリットがあるフリーランスエンジニア向けに、トラブル発生時の損害賠償や病気・怪我で働けなくなった際の所得補償をしてくれる保険もあるので、上手く利用しましょう。
リモートワークの場合、コミュニケーションが取りづらい
ちょっとした仕事の相談をしたい、アドバイスを受けたいと思っても、リモートワークだと気軽にできない場合があります。エンジニアは基本的にチームで開発を行うものなので、チャットツールなどを駆使して自分から積極的にコミュニケーションを取りに行くのがマストです。
安定的な受注はスキル次第
フリーランスエンジニアは良くも悪くも、自分の努力次第で成功できる世界です。安定して案件を獲得できるか、報酬アップが見込めるかは、エンジニアとしての技術力だけではなくコミュニケーション能力なども含めたスキルにかかっています。働くことそのものへのモチベーションも、自分で維持し続ける必要があります。
これから求められるエンジニア像
IT業界全体として今後求められるエンジニア像は、IPAが発行している「IT人材白書2020」で言及されています。それによると近年は、IT人材は”量”や“質”の不足、特に高度な技術を持ったエンジニアが不足していることが懸念されています。
とりわけ昨今増加し続けているサイバー攻撃に耐えられるよう、情報セキュリティ専門技術者の育成が急務となっていますが、不足しているのが現状です。またDX(デジタルトランスフォーメーション)がトレンドワードであり、これからもDXに精通している人材が求められていくことでしょう。
企業各社ではIT業務の内製化も進められつつあります。
参考:「IT人材白書2020」 https://www.ipa.go.jp/files/000085256.pdf
フリーランスの案件獲得は紹介やエージェントがおすすめ
フリーランスエンジニアとして案件を獲得するために、最初は紹介やエージェントなどを利用して、可能な限り信頼度の高いクライアントを探すのがおすすめです。
紹介で案件を取る
知人の紹介や過去の取引先で案件を取る方法がひとつです。フリーランス側のこともクライアント側のことも熟知している人が間に入ることでミスマッチが起こりにくく、安心して働くことができます。
求人サイト・エージェントで案件を取る
求人サイト・エージェントには案件が多数あり、非公開案件も扱っています。スキルシート(プロフィールシート)を作成して登録することで自分に合った案件を探せるだけでなく、自分のスキルの棚卸しとこれからのキャリアパスを描くことも可能です。
エージェントによっては、エンジニア育成のためにスクールと提携したり役立つ記事の配信、イベントを行ったりしているので、これらを利用すれば継続的なスキルアップにも役立ちます。
*FLEXYの運営するCTOmeetup情報(参加費無料): https://flexy.connpass.com/
*FLEXYのコーディネーターへの相談 https://flxy.jp/guide/coordinator
まとめ
フリーランスエンジニアの働き方は多彩で、これからも変化していく可能性があります。スキルアップとともに、今後求められるエンジニア像はどんなものか、常に念頭に置いておくことが肝要です。
フリーランス・副業向けのエージェントへの登録をはじめとして、情報収集に努めましょう。