突発の開発案件のスピードを促進するべく、自走できる人材を求めてーーレッドフォックス

営業職や作業員など、外での業務を行うフィールドワーカーを対象に働き方を根本から変えるSWA(Smart Work Accelerator)「cyzen(サイゼン)」。

その誕生秘話や開発環境、FLEXYからフルリモート稼働中のサーバーエンジニアについて、レッドフォックス株式会社cyzen開発部 グループリーダー 下村 禎さん、部長 立石 祐将さんのお2人にお話を伺いました。

エンジニア組織と募集背景【FLEXYからご紹介した方】 サーバーサイドエンジニア 【エンジニア組織のフェーズ】 組織の見直しにあたり新たなパートナーを迎え入れつつ、適宜業務委託を行うことで突発案件にも対応していきたいフェーズです。 【募集背景】 突発案件への対応人員として、サーバーサイドの開発経験がありPHPが使えて、ある程度自分で動ける人材を求めていました。 【働き方】 フルリモート

徹底した現場主義・働くをもっと楽しくを指針に、「唯一無二」のプロダクトへ

本日は、よろしくお願いいたします。それでは、まず最初に簡単にエンジニア組織の概要を教えてください。

立石祐将さん(以下、立石):1989年に設立した組織で、今の開発部メンバーは10名です。

一時期開発をアウトソース化していこうという流れがありましたが方針転換しまして、今は業務委託の方はあまりいません。

突発的な案件が発生した場合に外部の方に来て頂き、対応をお願いしています。外回り営業の方を主なターゲットとしたプロダクト「cyzen(サイゼン)」を提供しています。

開発部の強みや特徴はどのようなものですか?

立石:メンバー1人1人のスキルが高いところです。連携もかなり強く、強いメンバーと働きたい方とはマッチしやすいと思います。

目標達成を阻害する課題を各位が自律して潰してくれて、その間それぞれの連携も取れていて、まさしく阿吽の呼吸といった感じです。技術力も人間力(?)も高い、非常に”大人”なチームだと思います。

写真右側:cyzen事業部 cyzen開発部 部長 立石 祐将さん 写真左側:cyzen開発部 グループリーダー 下村 禎さん

「cyzen」の内容や開発に使った技術を教えてください。

下村 禎さん(以下、下村):cyzenはどういうサービスか、一言で説明するのは難しいんですが、私たちはSWA(Smart Work Accelerator)と呼んでいます。

フィールドワーカーをメインターゲットに、働き方そのものから再構築し圧倒的な成果を上げることが出来るサービスです。端的に表現するならスマホ利用を前提としたSFAでしょうか。アプリ内のボタンを押して歩くと、地図上の軌跡を記録してくれるんです。

ボタンの種類も好きな仕様にカスタマイズできます。例えば、メンテナンス作業を行う方はスタート地点で「作業を開始します」ボタンを押すと、「どの道を通り、どこでどれだけ滞在したか」という記録が取れるんです。グーグルマップを組み合わせたネイティブアプリですね。

立石:今のcyzenはグーグルマップを組み合わせたSFAネイティブアプリという側面が強いですね。主なユーザが外回り営業の方々であることもあって多くのお客様からもCRMやSFAとして認識されています。 ただ、今はそういう評価ですが私たちとしては本来作りたいものは全く別物だと考えています。

cyzenでは既存のtoBサービスではあまり見られない2つの指針を強く持っています。「徹底した現場主義」と「働くをもっと楽しく」です。

多くのtoBサービスは手を動かす現場ではなく、管理職のためのものであると私たちは考えています。管理職の方が全体を俯瞰・把握することが目的で、そのために現場は必要かどうかもわからないデータ入力や使いづらいUIのサービス利用を強いられているのが現状である、ということです。

ですが結局、企業としての成果をあげるのは現場活動の量と質の向上であると私たちは考えています。ですのでcyzenは管理職の方々のためではなく、現場の方々が労せず活動の量と質を高められるようにするために存在する、という方針を貫いています。これが「徹底した現場主義」です。

また多くのtoBサービスが、ユーザーのUXを無視した構成になっており、現場を悩ませているというのも私たちが課題に感じていることの一つです。そもそも何を操作すればいいのかわからなかったり、入力負荷がやたらと高かったり…。

結果として多くの現場で、業務が作業的で面倒・つまらなくなってしまっていると考えています。

私たちは会社のvisionにも「働くを、もっと楽しく」と掲げており、世界中の働く人々が楽しく働ける世界を実現させたいと考えています。

そのためにはやはり現場にとっての負荷を可能な限り削減し、高品質な、なめらかに仕事が出来るUXを提供するサービスとしてcyzenを進化させていくことが重要だと考えています。

またシステムの利用負荷を下げる、という文脈だけでは「楽しく」働くところまでは行けないと考えていて、toCサービスのように心理的なアプローチから働く幸福度を高める仕組みをいれていく必要があると思っています。

ユーザの皆さまになめらかなUXを提供し、「楽しく」働ける状況を作るという方針を貫く。これが「働くを、もっと楽しく」です。

総括して、私たちは「現場が」「楽しく働いて」「成果を出せる」サービスとしてcyzenを位置付け、開発を進めています。

まだまだ発展途上で足りないものも多くありますが、この方針は今後もぶらさずに進めていくつもりです。

CRMやSFAと勘違いされる、と話しましたが、私たちはCRMやSFAを作りたいわけではありません。「現場が」「楽しく働いて」「成果を出せる」サービスを作りたくて、そのために必要かつ重要な機能だからこれらの機能を作っているという状況です。

今は外回り営業を始めとしてフィールドワーカーの方々がメインのターゲットでして、彼らが現場で都度都度PCを開かなくても、スマホ一つで全ての業務を滞りなく終えられる体験を提供したいと考えています。

これは代表の別所の受け売りですが、多くのシステムは内勤者向けに作られていると思うんです。それは、そもそもシステムというものを作るのはエンジニアが中心でフィールドワーカーでは無いからだと。

結果としてフィールドワーカーのIT化は他領域に比べて非常に遅れていて、だからこそやりがいがあるなと考えています。前例が無いからこそ新しい価値を自分たちで作り上げていっているという気持ちになり、とてもワクワクします。

下村:ですので結構色々な機能があるんですよね。よく着目されるグーグルマップを利用したSFAネイティブアプリという文脈ですと、構成はAWSで、GPSを使った位置情報をマップにプロットしています。

仕組みとしては、お客様リストのデータを入力すると、地図上にそのデータが出てマークもつけられるようになっています。例えば外回り営業の方が新しい地域を担当する際、「この地区の顧客はどれだけいてどこに行けばいいのか」ということが直感的にわかります。

基本的に外回り営業の方に多くお使い頂いていて、作業員の方も簡単に使え、仕事に専念できるのがメリットです。また、クライアント様専用のWebサイトを作り、記録した情報を管理側にお見せするようにしました。

遠隔で記録情報を見られることで「この地区に人員を増やさないといけない」といった判断ができるサービスがちょうどなかったので、「cyzen」を開発しました。

「cyzen」立ち上げの経緯はどういったものですか?

下村:社長のアイデアです。社長はアプリをいくつか並行で作っていたのですが、実はその中で一番見込みのないアイデアだったんです(笑)。

7年前から作っているプロダクトで、最初は「さぼり撲滅」というキーワードで進めており、あまり評判は良くありませんでした。そこから少しずつ形を変えたところ世の中の需要とマッチし、今に至ります。

弊社はもともと客先常駐のエンジニアが集まる会社だったので、当時100名くらいの社員がお客様の会社に出勤して仕事をしていました。

勤務地は品川や新宿、始業時間は8時半や10時など各自ばらばらだったため、「ちゃんと出勤している」ということを社外にアピールするために、GPS付きのタイムカードを自社開発したんです。こうして「cyzen」の原形となる仕組みをずっと社内利用していたので、「cyzen」の仕組みはスムーズに立ち上げられました。

cyzen事業部 cyzen開発部 部長 立石 祐将さん 2019年7月入社。部長としてプロダクト全体とcyzen開発部のマネジメントを行う。

たくさんの稼働者候補を面談で選定。マッチ度とやりがいを感じてもらえるかも重視

FLEXYを知り、利用したきっかけを教えてください。

立石:以前、弊社でアウトソース化を進めたいと考えていた時に1度対応をして頂いたので、以前からFLEXYさんの事は知っていました。

下村:これまでのパートナーさんとのお付き合いをやめて組織の見直しを図ることになり、ほぼゼロスタートの状態になったんです。ちょうどその時に突発的な案件を受注したので、ある程度技術がありリクエストに応えられる方に対応していただきたいと思い、依頼しました。

実際に稼働者を選ぶ際は、どのような感じでしたか?

下村:野谷さんからたくさん候補を頂き、選べる状況だったのが非常によかったです。スキルは皆さまマッチしていたので、そのなかで「自分で動ける方」を探していました。突発案件かつ、パートナーさんを新たに迎え入れるところだったので。

また、弊社の場合、最初にきっちり仕様を決めて作り上げるスタイルではなく、一回作り上げてお客様の反応を見ながら変えていく形を取っています。

作りながら仕様を変えていくこともあり、そういった対応ができる方を探していました。要件がふわっとしていて言語化するのも難しい中、候補者の経験や対応案件を拝見したところ対応できそうな方々がいらっしゃったので、そういう方たちに面談を行いました。

cyzen開発部 グループリーダー 下村 禎さん

面談時はどういうことを重視していますか?

下村:履歴書の内容が正しいか、本人の言葉で聞いて確認しています。スキルがリクエストと異なっている時は、あえてテクニカルな質問をして考えさせて頂くこともありますが、今回皆さん問題ありませんでした。あとはプロダクトとのマッチ度や、やりがいを感じてもらえるかというところを見ています。

FLEXYからご紹介した方 サーバーサイドエンジニア
案件概略 プロダクトにおけるサーバー開発
スキル要件 サーバーサイドの開発経験、PHP、PHPフレームワーク
期間 3ヶ月
稼働頻度 週3日
働き方 フルリモート(chatworkでやりとり)

入社時など、稼働者の方にはどのような支援をされていますか?

下村:最初に3ヶ月の講習を行いました。募集時に「依頼案件を全部作り上げてほしい」というリクエストをしているので、その後は役割分担は特にせず、案件の説明をしてあとはお任せしています。

段取りも含め大部分を進めて頂けていますが、できない部分はこちらで吸収するという形です。

「困ったときはFLEXYへ」。FLEXYコンサルタントの魅力

稼働者の方の印象はいかがですか?

下村:キャッチアップが早いですね。開発スピードが早いし、気が利く方です。というのも、お任せした突発案件の前任者からの引継ぎが、実は不十分な状態でして。申し訳ないと思いながらも状況をお伝えしたら、すぐ作り始めていただけたので本当に助かりました。

想定稼働日数よりも早く仕上げていただいています。たまに誤解したまま進めてしまうこともありますが、総じてスキルの高い方で、全く問題ないですね。ご自身で考えて「これっておかしくないですか?」「これって大丈夫でしょうか?」とまめに聞いて頂けるので、大変助かっています。

FLEXYを利用されてみていかがでしたか?

下村:野谷さんの対応がとても早いですね。本当に早いです。しかもこちらの要望にばっちり当てはまる方を紹介して頂けていると思います、今回もそうですし。また、何社かお声がけさせていただいたのですが、FLEXYさんの特徴は、リモート可で比較的時間の融通がきき、なおかつとてもスキルの高い方がいらっしゃることだと思いました。

なので、「頭数で勝負しよう」という時より、ピンポイントな案件の依頼や適任者がいるか悩んだ時、FLEXYさんだとお願いしやすいと思います。例えばインフラの環境移行とか、ちょっとピンポイントな仕事を任せられる方がいそう、という印象です。「困ったときはFLEXYへ」、という感じですね(笑)。

レッドフォックス社を担当しているFLEXY野谷
野谷 氏
株式会社サーキュレーション FLEXYコンサルタント 野谷 勤
大手人材紹介会社出身、自称、日本で1番CTOに会っているコンサルタント。新卒からIT人材サービスに携わり、現在はFLEXYにて数多くの企業とご登録いただくIT分野の専門家を繋いでいます。 CTO、技術顧問、エンジニアのご紹介は、FLEXYまでご相談ください。

フルリモートの方とのコミュニケーションで気を付けている点はありますか?

下村:まずは顔合わせですね。最低でも週1回はTVMTGで会議します。 コミュニケーションする時、テキストだけではどういう言い方が好みか、冗談が通じるかなどが分からないので。今来ていただいている方ともChatworkでのやり取りに加え、TVMTGと日報でコミュニケーションしています。 チャットで話がうまくかみ合っわない時は、すぐTVMTGするようにしています。以前は食事に行ったりもしていました。対面で会話をするかしないかでは、コミュニケーションがだいぶ違ってくるので。

チームの思索力を強化しつつ、現場と組織をより良くできるサービスへ

今後の展望を教えてください。

立石:プロダクトの展望としては、変わらずフィールドワーカーをメインターゲットとして「楽しく働けて」「成果が出る」サービスとして進化していきます。足りない機能がまだいくつもあるので、それを入れていきたいですね。また、今はフィールドワーカーをメインターゲットにしていますが、ゆくゆくは組織全体を改善できるサービスにしていく必要があると考えています。
そうすると内勤の方、特にフィールドワーカーではないものの、フィールドワーカーと密に接する方も一緒に使えるようなサービスに進化させていく必要があるのかなと。内勤の方向けのツールは既にたくさんあるので、その中で強くしていくというよりは、内勤の方が苦労せず使えて、かつ最終的にフィールドワーカーも恩恵を得る、というプロダクトを目指していきたいです。
下村:社用のスマートフォンを外回り営業の方が持っていても、いまいち使い道がなかったりするんですよね。そこが逆にチャンスだと思い、外回りでスマホにあまり詳しくない方でも簡単に使えるプロダクトを作ったんです。そこが刺さったようです。外回りの方に役立つツールとして、より広めていこうと思っています。
また、「利用者のパフォーマンスを上げよう」という目的で、データをグラフ化できるようにもなっているので使用される方は外回りの方に留まりません。例えば、「感謝称賛」というグラフがあり、「いいね」をした数を競うものもあります。普段会話がない方同士でもこういう機能でコミュニケーションを取り、さらにパフォーマンスを上げていこうという狙いもありますね。
立石:先ほど話した通り、「楽しく」働く上で心理的な側面からのアプローチが必要だと思っていて、この機能はそこへの対応も目的に含んでいます。 私たちは外回り営業の方のペインの一つは、孤独であることだと考えています。ずっと外にいて、仲間ともあまり関わることがない状況が多く、仲間意識を持ちにくいと。こういった問題もcyzenで改善したいですね。外回り営業の方の働き方については、まだ全然テクノロジーで解決できていない問題がたくさんあるからこそ、その改善に注力しています。
組織の展望としては、「何を作るべきか」というところを考える力がチームとしては弱いと思っているので、そこを改善したいですね。派遣先でプロダクトを作る組織だったということもあり、作る能力はとても高いメンバーが集まっているので。あとは、CTOなど技術面でのリーダーを見つけたいです。それぞれ自主学習もできるのですが、アドバイザー的な存在がいたらいいなと思っていますね。 企画/編集:FLEXY編集部

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