フリーランスのデータエンジニア/データアナリストが活躍!ハイスキルなデータ人材が活躍するEdTech領域の面白さに迫る――グロービス

右側:株式会社グロービス グロービス・デジタル・プラットフォーム 開発統括 末永 昌也さん 左側:株式会社グロービス グロービス・デジタル・プラットフォーム データサイエンスチーム チームリーダー兼 プロダクトマネージャー 宮島 弘行さん

 

1992年の創設以来、グロービス・マネジメント・スクール(GMS)の運営や企業内研修など通してビジネスパーソンの教育を支えてきた株式会社グロービス。 近年はオンラインサービスも積極的に展開し、学習にまつわるデータを蓄積しています。

その総合的な活用のために立ち上げられたのが、今回お話を伺った宮島さんと末永さんが所属するグロービス・デジタル・プラットフォーム部門のデータサイエンスチームです。

チーム立ち上げ時の課題やFLEXY稼働者の採用経緯、データサイエンスチームが担う役割、グロービスにおけるデータ活用の魅力などについてたっぷり伺いました。

 

【エンジニア組織のフェーズ】 データサイエンスチームを立ち上げることでデータ活用を総合的に行い、事業の成長と価値創造を促進していきたいフェーズでした。【募集背景】 3ヶ月という短期間でデータサイエンスチームの立ち上げを計画していましたが、ハイレベルなデータ人材を正社員で採用するのは困難と判断。業務委託でジョインいただけるデータエンジニアとデータアナリストを探していました。

社会人がスキマ時間を使って気軽に経営知識を学べるサービスを提供

宮島さんと末永さんが所属しているグロービス・デジタル・プラットフォーム部門の概要と提供しているプロダクトについて教えていただけますか?

宮島:グロービスの中でテック系のサービス事業を手掛けている部門です。部門の中に企画担当やエンジニアが所属しており、事業のプランニングから開発まで一気通貫で行えます。展開しているサービスは「グロービス学び放題」と「グロービス・ラーニング・プラットフォーム(通称:グロプラ)」などです。

 

「学び放題」はどのようなサービスですか?

宮島:一言で言えば、動画でビジネスのフレームワークを学べるサービスです。3分程度の短い動画を中心に公開しているので、通勤時間などのスキマ時間に使用できます。 取り上げているテーマは幅広く、経営の3要素と言われるヒト・モノ・カネ(経営戦略、マーケティング、組織行動とリーダーシップ、人材マネジメント、アカウンティング、ファイナンス)に加え、グロービスならではのコンテンツとしてテクノロジーとイノベーションをかけ合わせた「テクノベート」や「志」といったコンテンツも用意していることですね。グロービスが展開している経営大学院や法人研修で培ったノウハウを元にした高品質なビジネスナレッジを学べるようになっています。 個人・法人両方に対応していますが、最近は企業が全社的に学び放題を導入して、社員に幅広く学びを提供するケースも増えています。

では、「グロービス・ラーニング・プラットフォーム」はどのようなものですか?

宮島:グロービスはオンライン・オフラインを問わずさまざまなサービスや事業を展開しています。その中では生徒の学習行動データ(学習履歴、アウトプット)やアセスメントデータなど学習に関わる多様なデータを扱うことになるのですが、グロプラはこれらを統合して受講者に価値提供するためのプラットフォームです。例えば企業なら社員を育成している人事部の方向けに、当社のサービスを受講している社員一人ひとりの学習状況や課題をお伝えするといったことが可能です。

右側:グロービス・デジタル・プラットフォーム 開発統括 末永 昌也さん 左側:グロービス・デジタル・プラットフォーム データサイエンスチーム チームリーダー兼 プロダクトマネージャー 宮島 弘行さん

あらゆる学習データを統合・活用することがチームのミッション

データサイエンスチームは新たに立ち上げたデータ専門のチームということですが、体制や利用技術について教えてください。

宮島:会社全体としてはエンジニアが50名、デザイナーが10名いるのですが、その中でデータサイエンスチームは全員で5名です。このうち2名はFLEXYさんから稼働いただいています。 チーム内のエンジニアのスキルは担当している専門領域によって異なります。データ基盤の開発に関してはGCPやETL処理などインフラの知識が求められますし、データアナリストならデータの基礎収集やグラフによる可視化を行うのでSQLやBIツールを扱うことになります。統計や機械学習のモデルを作成するとなればPythonが中心ですね。統計にはStanを用いたりもします。

 

データの活用は、様々な企業が今取り組んでいますが、グロービス社にはどのようなデータがありますか?また、データサイエンスチームのミッションはどのようなものですか?

宮島:グロービスには、学習行動データ(学習履歴、アウトプット)、アセスメントデータといった学習に関わる多様なデータがあります。 データサイエンスチームのミッションは3つあり、それらを細分化していきながら業務を進めています。

簡単に言うと、グロービスが保持している学習データを統合し、事業的に活用していくということをミッションとしているということですね。長期的にはマネタイズや学習の理想的なあり方を追求し、短期的には既存サービスの事業改善を進めています。

3ヶ月でデータサイエンスチームを垂直に立ち上げるためにフリーランスのデータ人材を迎え入れる

チーム立ち上げのために正社員採用は検討しましたか?

宮島:立ち上げ段階では業務委託に絞りました。正社員を採用するとなると、どんなに短くても3ヶ月はリードタイムが必要です。データ人材は引く手数多でどのポジションも採用しづらいということもあり、実際は半年~1年はかかるだろうと思いました。今回は3ヶ月という短期間でスピーディに立ち上げたかったので、業務委託の方に頼ることにしたんです。 複数のエンジニア紹介会社に依頼をしたのですが、やはり採用市況の影響が強くなかなかハイレベル人材に出会うことはできませんでした。そこで末永に相談したところ、ハイレベル人材紹介に強いというFLEXYさんを紹介いただいたんです。

末永:対応したのはスピード重視で宮島一人だったのですが、採用が決まるまでがとても早かったですよね。

宮島:担当の野谷さんにご依頼してから2~3週間ほどですぐにマッチングしました。正直なところ、これ程の短期間でハイレベル人材が2名も見つかると思っていなかったので感謝しかありません。

グロービス社を担当させていただいているFLEXY野谷 技術顧問 / エンジニアのご紹介をご希望の方はお問い合わせ ください。

FLEXYの野谷にはどのように要件を伝えたのでしょうか?

宮島:お願いしたのはデータエンジニアとデータアナリストのポジションで、要件は詳細にお伝えしましたね。データ人材は企業によって定義が違いますから、どんなスキルやレベル感を求めているのかという定義を表にしてお渡ししました。 野谷さんは対応がスピーディだっただけでなく、要件のフィードバックを繰り返す中で紹介マッチング精度をどんどん高めてくれた点も良かったです。

面談ではどのような部分を採用軸としていましたか?

宮島:例えばデータエンジニアならインフラ面のスキルやアプリケーション、特にAPIの設計力や実装力を求めていたので、過去の経歴も踏まえて確認しました。 あとは当然カルチャーフィットですね。データサイエンスチームをこれから立ち上げていくという中では0→1のフェーズを楽しめることが大きなポイントになります。グロービスのデータ活用を目指すと言っても基盤も何も無い状態でしたから、ゼロから何かを作ることに魅力を見いだせる方かどうかを見ていました。

FLEXYからご紹介した方の概要

<データエンジニア>

案件概略 収集したデータの集約及び分析 データ処理の基盤作成
スキル要件 CGP、ETL処理 大規模サービスのインフラ運用経験
期間 3ヶ月更新
稼働頻度 フルタイム
働き方 常駐

<データアナリスト>

スキル要件 SQL BIツール(Tableauなど)
期間 3ヶ月更新
稼働頻度 週3日
働き方 常駐

今後、フリーランスのデータエンジニアを業務委託で迎え入れたい企業様へのアドバイスがあればお願いします。

宮島:やはり要件の伝え方はポイントになると思います。3つにまとめてみました。

・人材の要件をスキルで分解し、どんなレベルを求めているかまで明確にインプット ・理想とする人物モデルを設定し、その人の紹介記事などがあれば共有。理想像を説明して認識を揃える ・自社のカルチャーやどんな人ならマッチするのかを説明する

一番NGなのは、「データエンジニアが必要」と職種だけを伝えてしまうことだと思います。先程も少し触れたように特にデータ人材領域は職種の定義が曖昧です。一番わかりやすいのがデータサイエンティストなのですが、データの専門性、エンジニアリング力、ビジネス力といった多様なスキルのどれを求めているのかは企業によって全く違うんです。全ての要素を兼ね備えてはじめてデータサイエンティストだという場合もあります。データエンジニアならデータ基盤の作成、機械学習モデルの実装といったように、役割によって定義されるケースも珍しくありません。ですから職種に対してどんな能力を求めているのかを明確にしないと、なかなか欲しい人材に出会えないと思います。 あと意識しているのは、業務委託の方に参画いただいたら早期にオンボーディングしてもえるよう工夫することですね。

個々人の深い学習行動とアセスメントを絡めたデータ活用をできるのが魅力

御社のデータ活用にはどのような特徴があるのか、データ人材にとって面白いポイントを教えてください。

宮島:データ活用というと大規模データを扱ったりリアルタイムなデータ処理が求められたりするという点に面白さを感じる方が多いと思うのですが、当社に集まるデータはそういったものではありません。最大の特徴は事業ドメインが社会人教育に特化していること、そしてオフライン事業を展開しているからこそ取れるデータがあるということですね。大規模でもリアルタイムでもない代わりに、ユーザー一人ひとりの深い学習行動データを保持しています。 オンラインコンテンツだけではどのユーザーが何の動画を見たのかということしかわからないのですが、オフラインであればAさんがXという科目を受講し、授業中にどんな頻度で何を発言したいたのか、それが周囲の人にどんな学びを与えたのか、レポートとしてどんなアウトプットをしたのかといったことまで把握できます。 あとは論理的思考能力や経営定石の理解度を測るアセスメントも持っているので、学習行動がどのような能力向上や意識変容に寄与したのかまで分析できる点は面白さだと思いますよ。

データサイエンスチームは立ち上がったばかりの組織だという点も魅力のような気がします。

宮島:これからデータ活用をしていく段階なので、できることの幅がとにかく広いのは確かです。基盤作りもそうですし、新しい企画もどんどん推進していけます。採用面接では「手つかずの大自然だから、開拓し放題です」なんて言い方をしますね。 しかもディレクターや部門長クラスの方々はデータ活用への温度感が高いので、何かやりたいことがあれば各所の協力を得やすい環境というのも強みです。

現在はどのようなポジションの採用を進めているのでしょうか?

末永:現在は正社員採用を進めていて、データサイエンティスト、機械学習エンジニア、データエンジニア、データアナリストなど全方位の募集をしています。 エンジニアの方を面接していると「自分の技術を高めていきたい」という人と「自分の技術によって社会に価値を与えたい」という人に別れるのですが、教育を手掛ける当社の場合は後者のタイプの方がマッチする気がします。

宮島:確かに、社会的意義を求めて来てくれる方も多いですね。

右側:株式会社グロービス グロービス・デジタル・プラットフォーム 開発統括 末永 昌也さん
エンジニアとして新卒から4年間務めた後、EdTech領域で起業。スタートアップのCTOを務める。退職後、グロービスの1人目のエンジニアとして参画。エンジニア組織の立ち上げをゼロベースから推進し、「グロービス学び放題」の開発にも初期段階から携わる。現在は開発の全体統括を担う。
左側:株式会社グロービス グロービス・デジタル・プラットフォーム データサイエンスチーム プロダクトマネージャー 宮島 弘行さん

グリーでゲーム開発エンジニアを1年半務め、リクルートマーケティングパートナーズに転職。高校生向けのオンライン学習サービス事業などにおいてWebディレクションやWebマーケティングに注力する。その後はLINEに参画し、広告や機械学習のプロダクトマネージャーを経験。データ×PMというポジションを確立する。カカクコムに転職後はデータサイエンスチームの立ち上げを推進。グロービスの事業とデータサイエンス領域拡大のフェーズに面白さを感じてジョインし、現在に至る。

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