Sansan社のAndroidチームに聞きました!主体的に「なぜ」を追求する組織にカルチャーフィットする人材とは?――Sansan
クラウド名刺管理サービスの企画開発を行っているSansan株式会社。 法人向けのサービスシェアは82%、利用企業・団体は6000件にものぼります。
プロダクトは法人向け・個人向けのいずれも提供されていますが、今回は法人向けサービスを開発しているSansan事業部プロダクト開発部のお二人にインタビューを実施。特に、今回はAndroidチームについて詳しくお伺いしました。
FLEXYからの開発に参加している方も交え、組織のカルチャーや実際に働いてみて感じたSansan社の印象などを取材しています。
目次
FLEXYからご紹介した方
FLEXYからご紹介した方 | Androidエンジニア |
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案件概略 | Androidアプリ開発のサポート |
スキル要件 | Kotlin |
働き方 | フルリモート→現在は常駐 |
稼働頻度 | 月40時間→現在はフルタイム |
開発での重要な意思決定を素早く行うエンジニアだからこそ、コミュニケーションを重視したい
――今日は、FLEXYからご紹介しているエンジニアさんもインタビューに参加していただき、Androidチームについてお伺いさせてください!早速ですが、御社全体のエンジニア組織の人数やどのような組織体制になっているか教えてください。
谷内:全従業員に占めるエンジニアの割合ですと、全従業員数が593名(2019年8月末時点)うちエンジニア職 29%です。 事業ごとにエンジニア組織がありますが、エンジニアの総数は170名ほどです。その中でプロダクト開発部のメンバーは総数が95名、エンジニアの他、営業やデザイナーなども含みます。 今回、FLEXYから稼働いただいているエンジニアさんに担当いただいているAndroidチームに限ると7名です。
山口:Androidチームはここ1年で人数が大幅に増えました。 体制としては3名と4名の2チームに分かれていて、私を含めたリードエンジニア2名がそれぞれリーダーとしてチームを見ています。FLEXYから入ってもらっている方は私のチームです。 役割的にはどちらかが特定の機能を対応するのではなく、Backlogで優先順位付けされているAndroidチーム全体としてのタスクを分担してこなしていく形にしています。 技術的には2017年にJavaからKotlinにフルリニューアルしました。
――追加機能の開発などはどのようなフローで行っているのでしょうか?
山口:モバイルチームにプロダクトマネージャーがいるので、その人がカスタマーの声などを拾いながらどんな機能を追加するべきか決定しています。 あとはCPO室というプロダクト方針を年単位で決定している部署からも要望が来るので、両者からのオーダーを取りまとめて優先度の高いものから進めています。
――御社のエンジニア組織にはどのような人材がフィットするのでしょうか?
谷内:私たちの目的は会社が掲げている「出会いからイノベーションを生み出す」というミッションの達成です。エンジニアとして使いたい技術を使うのではなく、ミッション達成のためにどんな技術を使っていくべきなのかを考える必要があります。 社内には技術によってイノベーションを起こすことにトライしているメンバーも居ますが、それもミッションありきの話です。 ですからユーザーに対して価値提供をしたい方、プロダクトを使ってくれるユーザーが存在していると意識しながら開発をしたい方がフィットすると思います。
――採用の面接の時にはどんなお話をしますか?
山口:採用面接の際は経歴を見ながら、例えばどのような意図で技術選定をしてきたのかといった点を深堀りします。それに対してきちんと理由を答えられるエンジニアの方であれば当社に向いていると思います。
谷内:エンジニアの仕事は毎日が意思決定の連続なんですよね。1行コードを書くにしても秒単位で意思決定をし続けています。どこにどんな理由や意図を持って決定するのかは、非常に大事な要素です。 ミスマッチがないようにエンジニア採用に特化した元エンジニアの人事担当者を配置するなど、エンジニア採用は会社としてもかなり力を入れている部分です。
――御社の特徴的なエンジニア文化があれば教えてください。
谷内:明文化しているわけではありませんが、やはり自分でミッション達成のための意思決定をしていくという文化は会社全体に根付いている気がします。「なんとなくこうしました」とか「前回もこうだったから選びました」という選択はあまり通用しません。前回と同じ決定をするにしても、なぜ前と同じで良いのか、という部分を突き詰める習慣になっています。
アプリの需要増加に応じて戦力強化を図るためFLEXYに業務委託を依頼
――今回FLEXYを利用いただいたきっかけは何だったのでしょうか?
谷内:私個人が直接接点を持ったのは、モバイルチームのエンジニアリングマネージャーを務めていたときにVPoEから担当の野谷さんを紹介いただいたのが最初です。
プロダクト開発部としてはそれ以前からFLEXYさんとのお付き合いがありました。社内でスクラム開発を新たにスタートしようとした際にジョインいただいたコーチがFLEXYさんからの稼働者だったんです。 そのスクラムコーチの方は尊敬できる非常に優秀な方でしたし、FLEXYさんから提案いただく方の履歴書を見ていてもハイクラスな人材に特化しているイメージが強かったですね。
――では、今回FLEXYからエンジニアさんを迎え入れたのはどのような背景があったのでしょうか?
谷内:ちょうど1年半ほど前に、Sansanのアプリを利用するユーザーが非常に増えてきたんです。日によってはWebの利用率を超えるまでになっていました。外出先でアプリを利用するニーズが高まる中でアプリ開発のスピードも速めなければならなかったのですが、エンジニアのリソースが足りず、開発が追いつかなくなっていました。正社員採用はもちろん進めていたのですが、どうしてもリードタイムが長くなるのが難点です。そこで業務委託やフリーランスの方も柔軟に招き入れようと、FLEXYさんも含めAndroidとiOSのエンジニアを募集することにしたんです。
――先程採用面接の際のポイントについてお話いただきましたが、業務委託エンジニアの場合はどこに重点を置いたのでしょうか?
山口:もちろん当社のカルチャーフィットは視点としてありつつも、業務委託の方の場合は即戦力になるかどうかを重視しました。これまで経験してきた開発手法やアーキテクチャ構成などが当社と似通っているかどうかでマッチング度合いを測っていましたね。
――それでは、FLEXYからご稼働いただいているエンジニアさんにお伺いします。 今回、Sansanさんにジョインしようと思った理由は何ですか?
FLEXYからご紹介したエンジニア: DroidKaigiなどでよく名前を見ていたんですよね。カメラで名刺情報を取り込むという機能もほかには無いものでしたし、どんな組織なのだろうという興味がありました。
月40時間のフルリモートワークから、常駐のフルタイムの稼働に変更
――実際にFLEXYから開発に参加した方は、業務をどのように進めていったのでしょうか?
山口:カウンターパートは私で、当初は月40時間のフルリモートで稼働してもらっていました。 週に10時間なので、1日2時間程度ですね。機能全体のタスクをお渡しするとかなり時間がかかってしまうので、私が持っているタスクを細分化して切り出した内容をお願いするようにしていました。
――フルリモートでコミュニケーションはどのように取っていましたか?
山口:基本的にはslack上のテキストによるコミュニケーションですが、不足する部分があれば最初の1~2ヶ月ほどは随時電話をして解決していました。そのうちプロダクトや業務にも慣れていったので、slackのみのコミュニケーションでもスムーズにやりとりできるようになりましたね。
――5ヶ月間の支援を経て、今後はフルタイムで稼働するとお伺いしています。どのような意図で条件を変更されたのでしょうか?
山口:開発したい機能や新規案件が溜まってきたので、ぜひがっつりコミットしてほしいと思ったからですね。
谷内:当初の課題にあったように、エンジニアの人数がもっと必要になるフェーズだという点も大きいですね。もちろん人数を増やせばそれでいいということではなく、増員と並行して組織体制も順次整えていく予定です。エンジニアの数が多くてもしっかりと成果を出せるプロダクト開発組織にしていきたいと思っています。
――フルタイムでの稼働がはじまって、Sansanさんへの印象はいかがですか?
FLEXYからご紹介したエンジニア: 利用技術が最新のものだったり、毎日お昼休みにメンバーで勉強会をしていたりと、非常に意識の高いエンジニア組織だと感じています。 また、私がこれまで所属していた組織はAndroidエンジニアが1~2名程度しかいなかったので、新しい取り組みになかなかリソースを割けない状況でした。Sansanさんならその点も柔軟に対応できそうな気がしています。
山口:やりたいことがあっても時間がない、リソースがないというのはメンバーの人数に関わらずのよくあるケースです。当社の場合は、将来的にプロダクトに良い影響がある試みなどはどうやって実施するのかを能動的に考える傾向もあると思います。
FLEXYからご紹介したエンジニア: あとはテストコードを全部書いているのがすごいと思いましたね。ここまで徹底している会社は見たことがありませんでした。
山口:2018年の7月に私が入社した当時は、テストコードが一つもなかったんですが、この1年で書き続け、新しく入ってきたメンバーにも書いてもらうようにしています。
技術力を持ったエンジニア組織としてのPRを積極的に推進
――エンジニアの働き方については、どのような制度を採用していますか?
山口:月4回までリモートで働くことができます。また、土日休みを平日に振り返る制度も導入しています。力を入れなければならないプロジェクトのときは土曜日も働いて、少し余裕ができたら平日に休むなど、比較的柔軟な働き方ができると思います。
――イベントの登壇やテックブログの公開など、採用広報面での活動はいかがですか?
谷内:会社全体としてイベント登壇の機会はかなり増えていますね。カンファレンスやエンジニア同士の勉強会に出るメンバーも増えてきました。技術ブログもここ1年は頻繁に更新しています。
山口:Androidに関する記事は私が定期的に書いていたりしますよ。当社に興味を持った方にはぜひ見ていただきたいです。
谷内:現在、iOSエンジニアの採用にも力を入れていますので、ぜひ、採用ページもご覧ください。
企画/編集:FLEXY編集部