ゼロベースから4ヶ月で新規プロダクトのリリースに成功!業務委託メンバーと効率的な開発を進める秘訣とは――ネクサスエージェント

※本記事は2021年7月に公開された内容です。

【企業名】
株式会社ネクサスエージェント

【FLEXYからご紹介したポジション】
フロントエンドエンジニア

【参加の背景】
新規プロダクトのローンチを決定に伴い社内に開発組織を組成をすることに。正社員+外部人材を活用して、新たに開発組織の立ち上げ・強化を行おうとしているフェーズでした。4ヶ月という短期間でサービスをローンチするため、複数のポジションで優秀なエンジニアを求めていました。

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インタビュー概要

2016年にテクノロジーを活用し透明性を高める市場へと変革するために大阪で創業した株式会社ネクサスエージェント。テクノロジーを活用したデータマーケティングによって収益不動産ビジネスを加速させておりました。そして将来的な日本の不動産業界の変革を見据え、不動産市場の透明性や流動性の向上を最新のテクノロジー技術を用いて加速させるべく、2021年に投資用不動産WEB流通サービス「イエリーチ」をリリースいたしました。

新たに資産運用×テクノロジーのプラットフォームカンパニーを目指し始めたネクサスエージェントですが、イエリーチを構想した当初はエンジニア組織もなく、ゼロからプロダクト開発をスタート。開発にあたっては、FLEXYから数名ご支援させていただいています。

今回は代表取締役の岩田さん、CTOの河野さんに、さらにFLEXYからの稼働者である町田さんとFLEXYコンサルタントの波多も交えて、座談会を実施。ゼロベースからプロダクトを開発した手法・プロセスなどについてお伺いしました。

開発期間は4ヶ月。フロントのマネジメントを一任し開発を加速させる。

写真 左側:株式会社ネクサスエージェント 代表取締役 岩田 講典 氏
画面:FLEXYからご紹介したフロントエンドのエキスパート 町田 裕一氏
真ん中右:株式会社ネクサスエージェント CTO(最高技術責任者) 河野 彰 氏
右側:株式会社サーキュレーション FLEXYコンサルタント 波多 嶺

―今回は、新規プロダクト開発のためFLEXYからご紹介した町田さんもWebで繋いで参加いただいています。まずは、町田さんがネクサスエージェントにジョインすることになった背景について教えてください。

株式会社サーキュレーション FLEXYコンサルタント 波多 嶺(以下、波多):ネクサスエージェントさんからFLEXYにご相談いただいたのは、2020年11月頃です。イエリーチの構想はできており、これから開発を進めていこうとしている状態でした。

当時エンジニアは数名しかいなかったのですが、ローンチは3月末を予定されていて。4ヶ月の間にプロダクトを完成まで持っていけるように、優秀な方を紹介してほしいとご依頼いただきました。デザイナー、フロントエンド、バックエンドといった複数のポジションをFLEXYからご紹介させていただいています。

フロントエンドのエキスパート 町田 氏(以下、町田):私はFLEXYさん経由で当初プログラマーとして入る予定だったのですが、CTOの河野さんと面談させていただいたところ、ネクサスエージェントは開発チームをこれから作っていくフェーズだということがわかりました。

だとすれば、プログラムを書くよりもこれまでの私の経験値を活かした形でご支援をしたいとご提案し、承諾いただきました。現在はフロントチームの仕様整備や進捗管理、コミュニケーション体制の構築などを担当しています。

波多:今回、新規プロダクト開発のためのエンジニア組織組成を牽引されたのはCTOの河野さんでしたが、河野さんは採用候補者と面談してから採用を決定するまでがものすごく速いですよね。やはり面談で自社にハマるかどうかすぐに判断できるんですか?

株式会社ネクサスエージェント CTO(最高技術責任者) 河野 彰 氏(以下、河野):ペルソナがはっきりしていることと、これまで大規模プロマネや組織長として何百人と面接し、その後の活躍をトレースしてきたので、一緒にきっちり仕事ができそうな人は比較的精度高く判別できると思います。

町田さんはフロントエンドのコーディング担当でのご紹介でしたが、フロントエンド品質を担保する役割を担っていただいた方がご活躍いただけると判断し、その前提でお願いさせていただきました。

株式会社ネクサスエージェント CTO(最高技術責任者) 河野 彰 氏

業務委託の採用においては事業への共感と短期的なスキルマッチを重視

―河野さんは現在CTOに就任されていますが、もともとは外部CTOとしてジョインされていたそうですね。

河野:2020年8月頃から、月40時間程度の稼働で参加しました。当時ネクサスエージェントの情報システムは、情報システム部の社員2名+業務委託1名で運用しており、基幹システムは社外ベンダに開発委託している状況でした。今回イエリーチの開発を機に、社内に内製開発部隊を構築することを決め、正式にCTOに就任させていただきました。

―エンジニアを採用されるにあたって、組織として重視していることがあれば教えてください。

株式会社ネクサスエージェント 代表取締役 岩田 講典 氏(以下、岩田):雇用するというのは同じ船に乗って同じ方向性で同じモノを作っていくということなので、大事なのはビジョンを共有できるかどうかです。事業に共感して一緒に働きたい、業界を変えていきたいと思ってくれる人であることが、会社としては一つの採用基準になると思っています。求める技術スキル面については、CTOの河野に一任しています。

河野:社員採用と業務委託とで分けてみています。社員については岩田が言うように、同じ船に乗って一緒に成長していける仲間になれるかを特に意識して見ています。業務委託についても同様ですが、自分たちにとって今、必要な技術スキルをお持ちなのかも重視しています。

株式会社ネクサスエージェント 代表取締役 岩田 講典 氏

―では、現在の技術選定についても簡単に教えていただけますか?

河野:オーソドックス×モダンな技術を志向しています。インフラ基盤はAWSで、Terraform + AnsibleでIaC(Infrastructure as Code)化しています。フロントはVue.js、バックエンドはDjango(Python)、ソースコードはGithub管理で、CI/CDはGithub Actionsです。

スクラムを採用し、ボトルネックを解消しながらスピーディーに開発

―今回のプロジェクトはローンチまで4ヶ月という短期間での開発でした。特に工夫された点を教えてください。

河野:当たり前ですが、開発期間は開発手法に大きく左右されます。イエリーチは納期制約はあれどまだ構想段階で、デザインも含めた要件が固まるまで相応の期間がかかる見立てでしたので、いわゆるウォーターフォール開発ではなく、スクラム開発で進めることを決めました。

企画・開発で毎日コミュニケーションを取り、優先度の高い機能から順に実装、実システムでレビュー・フィードバックを受けるサイクルを回し、着実に完成させていきました。その上で、ボトルネックになりそうな部分があれば岩田に相談し、人の採用を含め先んじて問題を解消していくようにしました。

岩田:どんなに良いプロダクトを作ってもユーザーにとって使いづらかったら意味が無いので、足並みをそろえるために私も最初段階からテストに入ってチェックしていました。今回は改善点があればすぐに反映してもらえたので、すごくありがたかったです。

波多:人の採用に関していうと、11月中旬にFLEXYにご相談をいただいて、12月には町田さんを含めて3名がジョインされていましたから、やはり動きが速いですよね。

河野:リリースから逆算して、どのタイミングでどの程度リソースが必要かはある程度わかるんです。

波多:岩田さんは、そういった采配を完全に河野さんを信頼してお任せしているんですね。

岩田:河野はスキル抜群だと思っていますからね。

波多:ネクサスエージェントさんと一緒にお仕事をさせていただいていると、お互いに信頼されているからこそ意思決定が速いのかなと感じます。

メンバーの得意領域に合わせて効率的な働き方をマネジメント

―スクラム開発を採用されているということでしたが、具体的な開発の流れも教えてください。

河野:1週間1スプリントで進めています。まず月曜日に企画内容を確認し、今週のゴール設定・開発タスクの分解・メンバ割り当てをします。あとは毎朝メンバー全員でデイリースクラムを実施し、進捗や課題の確認を行います。そして金曜日、プロダクトオーナーやステークホルダと一緒にシステム動作を確認し、OKならリリースするという流れです。

プロダクト開発においてはとにかくやりたいことがたくさんありますし、将来的に実現したい壮大な世界観もあるわけですが、やはりその中で優先順位をつけながら進めなければいけません。より効率的に、なおかつお客様に感謝していただけるような選択肢を選べるように、各スプリントではどういう優先順位で物事を進めるのかという判断を大事にしています。

波多:スクラム開発をするにあたって、メンバー全員を週5日勤務でそろえられればそれでいいのですが、御社の場合は週に2、3日勤務の方もいると思います。そのあたりはどのようにマネジメントされているんですか?

河野:基本的には週5日勤務で揃えていますが、フルでなくともできる業務は週2、3日勤務の方にお願いしています。特に町田さんのような役割は、何曜日に何をするのかがわりと明確ですしね。町田さんの場合は生産性が高く、3日で5日分働いていただけているというのもあります(笑)。基本的には、一人で業務遂行しても成果が出る部分をお渡ししています。

波多:業務をきっちり切り分けされているんですね。

河野:メンバーにそれぞれ個性がありますからね。例えばフロントのコーディングに特化した方もいるわけですが、システム全体を見るとコーディング部分の比率はさほど大きくありません。企画内容やバックエンド仕様を把握してインタフェース仕様を調整したり、後続のテストとの繋がりをイメージして事前準備をしなければ、頻繁にボトルネックが発生してしまいます。町田さんはそういう隙間を埋めるのが得意なので、非常に活躍いただいています。

波多:町田さんがフロントやバックエンド、デザイナーとのハブになっているんですね。町田さんはこういった役割を担うにあたって気をつけていることはありますか?

町田:人はどうしても自分の思惑で動いてしまう部分があるので、性善説に任せず、しっかりコミュニケーションを取るのが一番大事だと思っています。

スクラム開発はリモートワークとの親和性が高い手法

―ネクサスエージェントは基本的にリモートワークで働かれているということですが、世の中の流れとしても働き方が変わってきていると実感しています。その点、いかがですか?

河野:そうですね。リモートワークで何もルールがないと、各メンバーの方向性がどんどんズレていってしまいますので、デイリースクラムを通して方向性の修正や優先順位付けをしたり、課題があればすぐに相談できる場づくりを行っています。

もちろん1on1ミーティングも行っています。リモートだと仕事だけの関係になりがちなので、1on1ではプライベートな話を積極的に行い、組織の一員として楽しく仕事ができるような状態を作っていますね。

町田:リモートワークは基本的にスクラム開発に適していると思います。一人で作業するリモートワークはメリハリが失われる部分があると思うので、スクラムでコミュニケーションを取りながら業務を進められるのはすごくいいなと感じているところです。

これからIT系はどこでも仕事ができる時代がやってくると思っていまして、今は私自身も離島に住んでいます。ライフスタイルを変えていこうという中でそれにあった働き方をどこまでできるかなと、離島からのリモートワークを実施しているところです。

―ありがとうございます。プロダクト開発のために組成されたチームが結束しているのを実感しました。最後にCTOの河野さんにお伺いしたいのですが、エンジニア組織の働き方として大事にしている考え方はありますか?

河野:大きな組織ではしっかり役割分担をして各々の専門性を磨き上げることが大事だと思いますが、小さな組織の場合「自分の役割しかしない」ではうまく機能しないと考えています。

メンバーそれぞれが専門性を持ちながらも、仲間が困っていたら積極的に手伝いに行ける、境界線を越えることを賞賛できるエンジニア組織でありたいと思っています。そんな小さな組織を数多く組成して、皆で大きな仕事を成し遂げたいですね。


※CTO、エンジニア、デザイナーのご紹介はFLEXYまでお問い合わせください。

本記事でご紹介した職種 フロントエンドエンジニア
案件概略 仕様整備、進捗管理
契約期間 3ヶ月(随時更新あり)
頻度と働き方 週3日でフルリモート(在宅ワーク)

 

波多 嶺

株式会社サーキュレーション FLEXYコンサルタント 波多 嶺

新卒でSES企業に入社し、POSレジシステムの開発に従事。その後、不動産企業に転職し資産活用のコンサルティングを行う。非IT企業へのDX推進やSESの業界構造変えるため株式会社サーキュレーションへ転職し、FLEXYコンサルティングとして活躍中。

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企画/編集:FLEXY編集部

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