「この人しかいない」―直感が引き寄せたプロ人材。成熟企業の開発体制を進化させた秘訣|ガイオ・テクノロジー株式会社

創業40年超、国産組込みツールで業界の進化をリードするガイオ・テクノロジー株式会社。しかし、その歴史の裏で、開発現場は「既成プロセスの限界」という内なる課題に直面していました。突破口となったのは、確かな経験と知識に裏付けられた創造力を持つ一人のプロ人材との出会いでした。この記事では、課題の本質・プロの仕事がもたらした劇的な変化・そして未来への展望を、現場の熱意とともにお届けします。

インタビュイー

夛田 直樹 氏

ガイオ・テクノロジー株式会社 ソリューション事業本部 事業推進室 室長

澤田 裕司 氏

ガイオ・テクノロジー株式会社 サービス&ツール事業本部 事業推進室 QS推進グループ シニアグループリーダー

ガイオ・テクノロジー株式会社について

はじめに、貴社の事業内容について教えてください。

夛田氏:
はい。弊社は1980年設立で、もうすぐ50年になります。事業の柱は2つありまして、1つは組み込み向けのパッケージ製品です。
主力の「カバレッジマスターwinAMS」は組込みソフトウェア開発のテストツールとして、自動車分野を中心に大きなシェアを実現しています。この業界で知らない人はいないと言っても過言ではなく、このツールの使用経歴を募集要項に入れる企業もあるくらいです。
もう1つが、お客様先で開発をお手伝いするエンジニアリングサービスです。エンジニアリングサービスは、15年ほどの年月を経た現在、相応の規模のビジネスに育ちました。 エンジニアリングサービスを事業化した副次的な利点としては、私どものお客様が、開発ツールに対して、どのような期待をもたれているのか、どのような使い方をしたいのか、をより具体的に知ることのできる機会を得たことだと思います。
現在、数百人のエンジニアが、年間を通じて様々なプロジェクトに従業しており、“ダイバシティー”は言い過ぎとは思いますが、国際色のあるスタッフが各種プロジェクトで活躍しています。

ガイオ・テクノロジー株式会社 夛田様 澤田様

左:夛田氏 右:澤田氏

全社一丸で市場ニーズに対応するカルチャー形成への挑戦。外部人材活用を決めた背景

今回、外部人材を活用されるに至った背景や、当時の課題感を教えていただけますか。

澤田氏:
はい。私は社内の開発プロセスを見ているのですが、新製品の拡販も見据えて、これから必要となる製品開発の仕組みを確実に構築する必要がありました。とにかく、そこの整備を急いでいたのがきっかけです。

当初は社内のリソースで対応しようとしたのでしょうか?

澤田氏:
もちろん考えましたが、今やっている業務は「はい、来ました、できますか?」という簡単なものではありません。かといって、お客様先で活躍している優秀なエンジニアを引き抜くわけにもいかない。
やはり外からテーマを推進するための強力な戦力を入れるべきだと。何より「速度」が求められていたので、「じゃあ2ヶ月後で」という話ではなかったんです。即効性を持たせるには、すぐにでも人が必要でした。

なるほど、スピード感が非常に重要だったのですね。

澤田氏:
はい。我々の部署は、製品の品質を決定づける重要な役割があります。しかし、今回の取り組みは、将来を見据えた全社横断の取り組みであり、従来より広範な視座をもって、迅速に計画を推進する必要があります。しかし、前述のとおり、その人材を他部署から異動させることができない事情でした。
そこでFLEXYさんに「今話していたようなことができる人材はいませんか?」とご相談したのが始まりです。

「この人しかいない」―出会ってすぐに感じた“第六感”

竹林さんの第一印象はいかがでしたか?

澤田氏:
ウェブでの面談だったんですが、非常に落ち着いていて。私もこの業界が長いので第一印象はすごく大事にしているんですが、その時に、うまく言えないですけど「ピンとくる」ものがあったんです。

第六感的なもので、「この人なら大丈夫だろうな」と。話してすぐにそう感じました。

竹林さんには、具体的にどのようなミッションをお願いしたのですか?

澤田氏:
竹林さんにお願いしたのは、ガイオ・テクノロジーの開発プロセスの「骨格」を作ってもらうことでした。
具体的には、全社のビジネスデザインを再統合する試みです。そのためには、全員が理解でき、実際に使えるプロセスを確立することが必要です。プロセスを作って“はい終わり”ではなく、実際に機能する「活きたプロセス」を一緒に作り上げること。それが、竹林さんに期待した一番大きな役割でした。今回の取り組みで、より良い製品を世に送り出し、お客様に貢献する強力なレジームを確立することを目指しています。竹林さんはその心臓部で活躍して貰っています。

プロの仕事がもたらした変革と成果

竹林さんがプロジェクトに参加されて、開発現場にはどのような変化がありましたか?

夛田氏:
竹林さんは、FLEXYさんが提唱している“プロシェアリング”という考え方を、まさに体現している方ですね。指示されたことをこなすだけでなく、私たちの「こうしたい」という少し曖昧な要望の本質を深く理解してくれて、それに対する一番良い解決策をいつも先回りして提案してくれるんです。その主体性とアウトプットの質の高さには、本当に驚かされています。

澤田氏:
上司への報告やプレゼンテーションの場でも、私が伝えたいと思っていたポイントをとても的確に、そして分かりやすく説明してくれるんです。本当に経験豊富というか、その深みが伝わってきましたね。これは、すぐに身につくものではありません。まさに「お願いして良かった」「求めていた仕事をしてくれている」という実感があります。竹林さんの働きのおかげで、曖昧だった開発の流れが明確になり、チーム内の認識のズレが減って、作業の手戻りも減りつつあると感じています。これこそプロの仕事がもたらしてくれた具体的な成果だと思います。

竹林さんとのプロジェクトはどのように進められたのですか?コミュニケーションで工夫したことなどはありますか?

澤田氏:
竹林さんとの仕事は、毎週金曜日の午前中に2時間ほどレビューミーティングを行っていて、とてもスムーズに進みました。前の週からの進捗や課題を共有して、次にどう動くかを話し合う、非常に中身の濃い時間でしたね。この定期的なすり合わせがあるからこそ、お互いの考えのズレを最小限にできて、阿吽の呼吸でプロジェクトを進められたと感じています。竹林さんは、私たちが提供する情報から大切なポイントを素早く掴んでくれるので、コミュニケーションもとてもスムーズでした。 プロジェクトの初めの頃は、「明確なゴールが見えにくい中で、手探りで進めていく部分に苦労もあった」と正直に思いますが、竹林さんとのオープンな話し合いを通じて、ひとつひとつ課題をクリアしていきました。

FLEXYを通した外部人材活用

外部人材の活用を成功させる上で、FLEXYのサポートはどうでしたか?

澤田氏:
FLEXYさん、特に担当の濱さんのサポートは本当に心強かったです。何よりも、定期的に状況を確認して、フォローしてくれるのがありがたいですね。以前、別のプロジェクトで急に人が必要になった時も、本当にスピーディーに動いてくれて、その速さと提案の的確さにはとても感謝しています。単に人材を紹介して終わり、ではなく、プロジェクトが軌道に乗るまで、そしてその後もずっと寄り添ってサポートしてくれる安心感があります。

夛田氏:
濱さんは、私たちの少し漠然とした要望から本当に必要なことを見抜いて、それを具体的な人材の条件に落とし込んでくれるんです。だからこそ、竹林さんのような素晴らしい方との出会いが実現したのだと思っています。時には、こちらの期待を超えるような提案もあって、単なる人材紹介以上のパートナーシップを感じていますね。

夛田氏、澤田氏とFLEXYコンサルタント 濱

夛田氏、澤田氏とFLEXYコンサルタント 濱

今後の展望と外部人材への期待

竹林さんとの協業で確かな手応えを感じられたとのことですが、今後の外部人材の活用についてはどのようにお考えですか?

澤田氏:
今回の「全社のビジネスデザインを再統合する試み」は、重要なマイルストーンです。次なるマイルストーンは、全社での定着活動ですね。その際には、プロジェクトメンバーに伴走するPMOのような役割も必要になってくるでしょう。また、AI技術の適切な業務活用のアイデアも必要になるでしょう。それらをともに取り組んでいただけるプロフェッショナルが必要になるでしょう。FLEXYさんにも適宜、相談したいと思っています。

夛田氏:
全般において言えることですが優秀な技術者の獲得競争が厳しくなっています。社内のリソースだけに頼るのではなく、外部の優れた知識やスキルを積極的に取り入れて、組織全体の力を高めていくことが、今後の成長には欠かせないと考えています。

今後、どのような外部人材の方と一緒に働きたいですか?

澤田氏:
行動力とそれを裏打ちする深い考察力、企画力をもった人材は大歓迎です。そして、一度ゴールを決めたら言い訳をせずに、どんなに難しくても最後まで粘り強く、私たちと一緒になってやり遂げてくれる人。そういう熱意と誠実さを持った方と、ぜひ一緒に仕事をしたいです。

夛田氏:
スキルや経験はもちろん大切ですが、それ以上に、私たちの会社の文化や目指す方向に共感してくれて、同じ船に乗ってくれる仲間であってほしいですね。もし、プロジェクトを通じてお互いに「この人とずっと一緒に働きたい」と思えるような関係が築けたなら、将来的に社員として迎えるという道も積極的に考えていきたいと思っています。

最後に、FLEXYに対して期待することがあれば教えてください。

夛田氏:
私たちが事業を展開している組込み業界では、非常に専門性の高い技術者が常に求められています。FLEXYさんには、高いソフトウェアリテラシーを持つ技術者層に強いネットワークを持っていて、私たちの本当のニーズを理解した上で、スキルだけでなく、先ほどお話ししたような人間力も兼ね備えたプロフェッショナルな人材との出会いを、これからも創り出し続けてほしい。それが私たちの切なる願いです。

澤田氏:
この業界の変化のスピードは本当に速いです。だからこそ、FLEXYさんに、常に新しい情報にアンテナを張って、私たちと一緒に挑戦してくれるような、熱意あるサポートを期待しています。

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