データアナリストにおすすめの資格9選! 未経験からの勉強方法も解説

データアナリスト 資格

近年注目されている職種のひとつ、データアナリストとして活躍するためには、どのような勉強が必要でしょうか。本記事では、データアナリストのスキルアップやキャリアアップに役立つおすすめの資格と、未経験からでも効率的に学べる方法について解説します。

データアナリストの仕事内容

データアナリストとは、データを収集し、データ分析・データ解析を行う専門家のことです。分析によって得た結果から、市場の動向や顧客の行動の変化などの仮説を立てて、クライアントの抱えている課題の解決策を提案するのが主な仕事です。

データアナリストは、大きく「コンサル型」と「エンジニア型」に分けられます。
「コンサル型」は、クライアントや自社の課題の解決策に関する仮説を立てて、ビッグデータから必要なデータを抽出、データの加工や解析を行い、仮説を検証してから解決に向けた戦略の提案を行う仕事です。

一方「エンジニア型」は、主にビッグデータの解析や機械学習などの結果から、ユーザーの動向などの規則性とニーズを探す仕事です。課題解決のためシステムの構築・改善などを行います。

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データサイエンティストとの違い

データアナリストと混同されやすいのがデータサイエンティストです。データサイエンティストはデータ分析モデルの構築を行うところが大きく異なります。

データアナリストは、データの分析結果をもとに課題の解決方法を見つけて提案する職種です。

一方、データサイエンティストは、ビッグデータを用いて企業の課題解決に役立つ情報を抽出して、データの加工や分析を行う職種です。統計学や機械学習に関する専門的な知識を活用し、分析データのクレンジングやデータ分析、分析結果に基づいてビジネスの意思決定をサポート、分析アルゴリズム開発と実装、データ分析モデルの構築まで行います。

データサイエンティストの資格について気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。データサイエンティストとして働く際に必要なスキル・知識から、データサイエンティストにおすすめの資格とその難易度について詳しく紹介しています。

データアナリストが資格を取得するメリット

データアナリストに取得しなければならない資格はありません。ただし、資格を取得していると知識やスキルが身につき、キャリアアップや昇給などにつながります。

データ解析に必要な基本的知識が身につく

データアナリストには、データ分析・解析を行う専門的な知識が求められます。知識に不安がある場合などは、資格取得のために勉強をすることでデータ分析やITに関する基本的な知識やスキルの習得が可能です。

具体的には、データの解析を行うためのデータ集計、可視化、統計手法などの統計学、機械学習のアルゴリズムに関する知識、データを処理する際に用いるデータベースやプログラミングに関する技術など、データアナリストの業務で重要になる知識を身につけられます。

体系的に知識を習得できる

データアナリストを目指している場合、必要な知識を自分ですべて網羅するのは容易ではありません。データアナリスト向けの資格に関する講座では、経験豊富な専門家からデータ分析に関する知識を学べます。資格取得に向けて、データアナリストの業務に必要な知識を体系的に習得できるカリキュラムが組まれています。

実践的な演習などが含まれている場合、データを用いた分析・解析を実際に行い、データアナリストとしての実務能力を高めることが可能です。未経験の場合は特に、データアナリストとして働く自信につながるでしょう。

企業によっては資格手当がもらえる

資格手当とは、業務に役立つ特定の資格を保有する従業員に支給される手当のことです。社内に資格を保有する専門的な知識をもつ社員が増えると、質の高いサービスが提供できるなど企業側にはさまざまなメリットがあります。資格手当は、主に企業が資格取得を促進する目的で設定しており、合格時の報奨金や合格後に毎月の給与に加算される月額の手当などの形で支給されます。

目指している資格の取得で手当がもらえるかどうかは、企業の就業規則に記載されています。企業によっては、データアナリストに関する資格を取得した従業員に対する資格手当を支給しているため、どの資格が支給対象になっているかを確認しましょう。

キャリアアップの手助けになる

資格を取得していると、データアナリストに関する知識やスキルを学べるうえ、専門的な知識を習得している証明にもなります。データアナリストの認知度が低い現在では、どの程度の知識やスキルがあるのかを証明するためにも、資格の取得がおすすめです。

資格を保有していると、その能力が証明されて信頼性も向上するため、キャリアアップや給与のベースアップなどにつながる可能性があります。

データアナリストにおすすめの資格9選

データアナリストとして活躍するには、どのような資格を取得しておくと有利でしょうか。おすすめの資格は主に、統計スキルに関するものと、ITスキルに関するものとに分けられます。

統計スキルを高められる資格3つ

データ分析を行ううえで、データの統計に関する知識は欠かせません。統計スキルの習得に役立つ資格として以下の3つが挙げられます。

  • 統計検定
  • G検定
  • E資格

統計検定

「統計検定」は、「一般社団法人 日本統計学会」認定の、統計に関する知識などを評価する全国統一試験で、「一般財団法人 統計質保証推進協会」が実施しています。

データに基づいて統計や解析を行い、客観的に判断して問題を解決できる能力が認められる資格です。「統計検定」には、上から順に1級、準1級、2級、3級、4級の5段階のレベルがあります。

データアナリストを目指す場合、大学で学ぶ統計学の基礎的な内容に該当する2級以上の取得がおすすめです。2級では業務に役立つ「記述統計」や「推測統計」が出題され、データ分析や予測モデルの構築などに役立つ知識を身につけられます。

「統計検定」には、ほかにも専門分野に特化した「統計調査士」「DS(データサイエンス)資格」などの資格があります。

G検定

「G検定」は、「一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)」が実施している、AIやディープラーニングの基礎知識をもっているかどうかを認定する検定試験です。ディープラーニングとは、人間の自然な行動をコンピュータに学習させる技術です。

資格取得によって、AIの定義や活用するための手法・仕組みなどの体系的な知識が認められます。さらに、AIをビジネスに活用する際に注意しなければならない法律などの知識、AIをビジネス活用できるシーンをイメージするスキルも、資格取得までの勉強で身につけられます。

試験の開催は年6回(2024年の場合)です。試験時間は120分、200問程度の多肢選択式で、自宅や職場でも受験できるオンライン試験です。受験資格には制限がないため誰でも受験が可能で、難易度はそれほど高くありません。

E資格

「一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)」が実施する「E資格」も、データアナリストにおすすめの資格です。「E資格」はAIの開発を行うスキルを認定する資格で、エンジニア向けに設計されています。資格取得には、ディープラーニングの理論と適切に実装する知識・スキルが求められます。

試験は制限時間120分、100問程度の多肢選択式です。受験には、受験日から過去2年以内に「JDLA認定プログラム」を修了していなければなりません。「JDLA認定プログラム」には、大学や民間企業などで実施されています。プログラムの実施事業者については、公式サイトの以下のページをご覧ください。

出典:一般社団法人日本ディープラーニング協会「E資格とは」

「E資格」は「G検定」よりも難易度が高いことから、資格保有者はデータの分析に活用できる高度な知識やスキルがあると認められます。

ITスキルを高められる資格

データアナリストには、データベースやデータの処理を行うためにITスキルを高めることも重要です。ITスキルの向上につながるのは以下の6つの資格です。

  • 基礎・応用情報技術者試験
  • オラクルマスター
  • OSS-DB技術者認定試験
  • データベーススペシャリスト試験
  • Python3エンジニア認定データ分析試験
  • アクチュアリー試験

基礎・応用情報技術者試験

「情報技術者試験」は、「独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)」が実施する国家試験です。経済産業省が「情報処理の促進に関する法律」に基づいて、情報処理技術者としての知識やスキルがあることを認定するもので、知名度の高い資格です。

「基本」と「応用」の2種類の試験があり、データアナリストとして活躍するためには「応用情報技術者試験」に合格するのが望ましいでしょう。「応用」は筆記試験で、年2回実施されています。

試験では、ネットワーク、データベース、セキュリティから、システムの要件定義、設計、開発などのプロジェクトマネジメントに関する内容まで、幅広い範囲が出題されます。試験勉強を通して、情報システムの安定した稼働や適切な改善、障害発生時の復旧対応など、技術者に必要なITの専門知識の習得が可能です。

オラクルマスター

「オラクルマスター」は、「日本オラクル株式会社」が実施する認定資格です。日本で多く利用されているデータベース管理システム「Oracle Database」を運用できることを証明できます。データベース管理システムの知識だけでなく使用するSQL言語の知識も認められる、知名度の高い資格です。

試験はBronze・Silver・Gold・Platinumの4種類があります。「Bronze」はデータベースの基礎的な知識、「Silver」はデータベースの運用管理とSQLの基礎知識、「Gold」はバックアップ・リカバリ・マルチテナントなど高度な知識とスキル、「Platinum」はミッション・クリティカルなシステムにおける設計・構築・運用といった専門性の高い知識とスキルが求められます。

「Gold」以上の資格は下位レベルの資格を取得していることが受験条件になるため、基本的にはレベル順に資格取得を目指す必要があります。

OSS-DB技術者認定試験

「特定非営利活動法人 LPI-Japan」が実施している「OSS-DB技術者認定試験」は、オープンソースデータベースに関する知識やスキルに関する資格試験です。エンタープライズシステムなどにも多く用いられているPostgreSQLが基準になっています。

データベース運用管理者のスキルが証明される「Silver」と、高度なスキルが証明される「Gold」の2段階に分かれ、どちらも自宅や職場でのオンライン試験が可能です。

「Silver」の試験内容は、オープンソースデータベースの基礎的な知識、小規模なデータベースの運用管理・開発ができる知識やスキル、PostgreSQLなどのOSS-DBを用いたデータベースシステムの運用管理などです。

「Gold」の試験では、オープンソースデータベースの深い知識、大規模なデータベースの運用管理・開発、PostgreSQLなどのOSS-DBを理解し、管理できる知識やスキルが求められます。どちらの試験も受験条件はないものの、「Silver」の認定を保有していないと「Gold」試験で合格しても認定は受けられません。

データベーススペシャリスト試験

データベースに関する高度な知識やスキルを認められるのが、「独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)」が実施する国家試験のひとつである「データベーススペシャリスト試験」です。データベース管理者やインフラ系エンジニアを対象としており、難易度は、経済産業省の定めるITスキル標準(ITSS)のレベル4(情報処理技術者試験のなかで最も高いレベル)に該当します。

データベースの企画から要件定義、開発、運用保守まで幅広い知識に関する問題が出題されます。データベースシステムに関する高度な知識やスキルを習得でき、ビッグデータの解析に使用するデータを効率的に収集できるシステムの構築も可能になるでしょう。試験は毎年1回、10月に行われます。

Python3エンジニア認定データ分析試験

「一般社団法人 Pythonエンジニア育成推進協会」が実施している「Python3エンジニア認定データ分析試験」は、Pythonを使ったデータ分析の基礎知識と分析方法のスキルに関する資格試験です。データ分析、AI開発などでよく使用されるプログラミング言語Pythonは、データ分析を行うデータアナリストにおすすめの資格です。

資格保有者は、Pythonを使用した専門的なデータ分析、機械学習などを行うスキルがあると証明されます。試験は、テストセンターのコンピュータ上で行い、通年実施されています。

アクチュアリー試験

「アクチュアリー試験」は、「公益社団法人 日本アクチュアリー会」が実施している資格試験です。生命保険や損害保険の保険料率・支払保険金額保険額などを計算する専門職「数理士(アクチュアリー)」向けの、非常に難易度が高い試験です。確率論や統計学に基づいて将来を予測することが可能になるため、データアナリストにとっても有益な資格といえます。

試験は1次試験と2次試験に分かれていて、それぞれ受験条件が定められています。1次試験の受験条件は2023年度から「満18歳以上の人」に変わり、2次試験の受験条件は「1次試験全科目(5科目)に合格済みの日本アクチュアリー会準会員」です。

1次試験の試験科目は「数学」「生保数理」「年金数理」「損保数理」と、「会計・経済・投資理論」から選択した計5科目です。2次試験は「生保コース」「損保コース」「年金コース」の3コースから1コースを選択します。どちらも、会場でコンピュータを用いて受験します。

データアナリストにおすすめの資格の勉強方法

データアナリストにおすすめの資格は、勉強する範囲が広く難易度が高い資格が多いため、効率的に勉強することが重要です。以下に挙げる勉強方法を参考にしてください。

参考書で勉強する

参考書を使った勉強は、専門的な知識を体系的に学べるうえ、自分の知識や理解度に応じたものを選べるメリットがあります。データ分析に必要な数学や統計学などの基礎知識が欠けているなら、まずはそこから始めるとよいでしょう。参考書で段階的に学ぶことで、理論の背景、前提条件、適用範囲などに関する理解を深められます。

資格試験の学習の始めとして、参考書を概観して全体の分量を把握し、試験日に向けた学習計画を立ててみましょう。その後は計画にしたがって勉強を進めますが、重要なポイントは書き込みや付箋などで目立たせます。

ある箇所がどうしても理解できない場合は、ずっとそこに留まるのではなく、印を付けておいて先に進むことも必要です。しばらく勉強を進めて知識が深まった後で見返すと、理解できるようになることもあります。

参考書の一区切りを読んだ後は問題集を解いて現在の理解度を確認し、間違っていた部分は改めて参考書を見て覚え直して、また問題集を解きます。参考書と問題集を繰り返し使用して、知識を定着させることが重要です。

学習サイトを活用する

学習サイトやオンライン講座での勉強は、知識に加えて実践的なスキルのレベルアップも期待できるのが特徴です。例えば、実際にコードを書き、書いたコードが正しいかどうかもすぐにわかる、といった具合です。実践的に学ぶことで、理解や定着も早まります。

質問に応えてもらえる学習サイトであれば、理解できない箇所は納得のいくまで質問をして疑問点をつぶすことができ、効率的に勉強を進められます。学習サイトの利用でも、自分の段階に応じて学ぶ内容を選ぶことは大切です。データ分析の基本となる統計学などから始めて、その後データ分析や機械学習などの勉強に入ります。

利用するサイトにもよりますが、難しい部分は何度でも繰り返して学べて、自分のペースで無理なく勉強できるのもメリットです。

過去問や模擬試験を解く

試験の過去問や模擬試験は、資格試験に向けた重要な勉強方法です。過去問や模擬試験を使った勉強では、試験の出題形式やよく出題される問題の傾向をつかめるため、十分に問題を解く時間を取るのがおすすめです。

参考書を利用した勉強だけでは、試験で出題される問題が、選択形式か記述形式かなどがわからない場合もあります。実際に出題された過去問を解くことは、問題の出題形式の理解につながり、それぞれの試験問題の傾向に慣れるのに役立ちます。

模擬試験は、実際の試験に近い形で活用することで、問題を解く際の時間配分などの練習にもなります。適切な時間配分は、試験で実力を出し切るために注意しなければならない要素です。

過去問題は、出版されている書籍だけでなく、試験を実施している機関の公式サイトなどに公表されているケースも多いため、必ずチェックしておきましょう。

未経験からでもデータアナリストの資格は取得できる? 勉強法は?

データアナリストの実務経験がない場合でも、データアナリストの資格取得は可能です。資格を取得していると一定の知識やスキルを証明できるため、未経験からデータアナリストになるための道が開かれます。

データアナリストに必要な知識またスキルとして、統計学、プログラミング(PythonやRなど)、データの可視化、データベース管理、データビジュアライゼーションなどについて学ぶ必要があります。未経験の場合には、最初に参考書や学習サイトなどを活用して、基礎知識やスキルを学ぶのがおすすめです。さらに、過去問を解いて試験問題の形式や問題の傾向をつかむことで、合格を目指せます。

未経験で資格取得できたらいよいよ実務をこなす段階です。まずはデータアナリストの副業案件で腕試ししながらスキルや実績を積み重ねていくと良いでしょう。

さらに重宝されるデータアナリストになるには

データアナリストには、データ分析を行うだけでなく、ビジネスの意思決定者などに分析結果を伝えたり、解決策を提案したりする仕事もあります。そのため、高いコミュニケーションスキルが必要です。複雑なデータやデータの分析結果、提案する施策などを、専門的な知識のない相手にも理解してもらえる形で説明する能力があってはじめて、業務をスムーズに進められるようになります。

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まとめ

データアナリストは、データの分析・解析を行い、分析結果から企業の課題解決策を提案することを専門とする仕事です。データアナリストにはデータ分析、データの可視化、データベース、プログラミングなど、幅広いスキルが求められます。統計スキルを習得する資格やITスキル向上が望める資格などを取得することでスキルアップが可能です。

未経験からでも、参考書や学習サイト、過去問などを効果的に活用して勉強すると、データアナリストに必要なスキルの証明となる資格試験の合格を目指せます。

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