ゲームプログラマーの平均年収|求人の傾向や収入を上げる方法も紹介

ゲームプログラマーの平均年収|求人の傾向や収入を上げる方法も紹介

ITエンジニアといってもさまざまな職種がありますが、漠然と「ゲーム開発に携わりたい」とイメージしている方もいるでしょう。そこで、ゲーム開発を担うゲームプログラマーの平均年収と、求人の傾向を紹介します。また、雇用形態別・年代別の平均年収も掲載するので、これからゲームプログラマーを目指すエンジニアは役立ててください。

ゲームプログラマーとは?

ゲームプログラマーとは、プログラマーの中でもゲームのシステムを動かすプログラミングを専門的に行う職種です。キャラクターの動きやBGMなど、ゲームを仕様通りに動かすために重要な役割を担っています。ゲーム開発ではよくC#やJava、C++などのプログラミング言語が利用されています。

ゲームプログラマーは開発環境の整備からプログラミング、プログラム内の不具合を見つけて修正する作業(デバッグ)や機能の改善、バージョンアップまでを行います。

プログラマー職種全般の年収を確認したい方は合わせて以下の記事もご覧ください。

ゲームプログラマーとゲームエンジニアの違い

ゲームプログラマーとよく比較される職種としてゲームエンジニアが挙げられますが、ゲームエンジニアの一種がゲームプログラマーです。会社や現場によって分類の定義が変わることもありますが、一般的には次のように分けられます。ゲームエンジニアは、要件の定義から関わり、ツール開発やワークフローの構築、インフラの整備・管理まといった役割を担当します。一方、ゲームプログラマーの業務はゲームの開発・プログラミングに特化しています。

ゲームプログラマーの求人での傾向

ゲームプログラマーの求人は経験者向けの募集が多く、未経験で応募できる機会は限られています。未経験から始めたい場合は新卒枠を利用できる年齢で就職を目指す方法があります。卒業から3年までを新卒枠や第二新卒枠で採用している企業を狙って応募しましょう。異業種からチャレンジしたい場合はIT関連の仕事に就き、実務経験を積んだ後にキャリアアップすることをおすすめします。特にソーシャルゲームの業界は市場規模の大きさに対してプログラマーが不足しているので、比較的挑戦しやすいです。

ゲームプログラマーの平均年収

雇用形態別・ゲームプログラマーの平均年収

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会・CEDEC運営委員会の調べ(2021年調査、アンケート回答者数386名)によると、ゲームプログラマーを含むゲーム開発者の平均年収は以下の通りです。フリーランスの平均年収が最も高く、派遣社員の平均年収が最も低いです。ただし厚生労働省が公表している、全職種の平均年収307.7万円(2020年調査)と比べると派遣社員であっても高水準の賃金といえます。

正社員 563万円
派遣社員 413万円
フリーランス 578万円
全職種 307万円

出典:ゲーム開発者の就業とキャリア形成 2022,令和2年賃金構造基本統計調査の概況

レバテックフリーランスの調査によると、フリーランス向けのゲーム開発案件の平均年収は852万円(平均月額単価71万円を年換算、2022年3月10時点)です。地域や開発言語によって年収は変わってくるので平均年収のデータにバラつきはあるものの、高収入を目指すならフリーランスが良いといえます。

出典:ゲームプログラマーとは?仕事内容や平均年収、必要なスキル・資格などを解説

正社員での平均年収

上述したように、正社員のゲームプログラマーの平均年収は563.9万円です。月給換算にすると45万円ほどで、全職種の平均年収と比べると給与は高い傾向にあります。さらに、熟練のゲームプログラマーで知見や経験があれば、より高い収入を期待できます。

求人ボックスの調べでは、地域別で見ると、最も平均年収が高いエリアは関東で532万円(2023年10月3日時点)でした。また、開発言語別の平均年収ではPython約476万円・C#約474万円・Java約420万円でした。開発言語によっては約56万円も年収が変わることを念頭に置きながらキャリアを積んでいくのが良いでしょう。

地域別 平均年収

出典:ゲームプログラマーの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

派遣社員での平均年収

求人ボックスの調べでは派遣社員の平均時給は2,342円です。年間休日120日・実働8時間で年収を算出すると平均年収は459万円です。「雇用形態別・ゲームプログラマーの平均年収」の章で紹介した平均年収をもとに算出すると、100万円~150万円も正社員との年収差があります。ただし、正社員と同様に、地域や開発言語、経験によっても年収は大きく変わります。また派遣社員では、稼働時間によっても年収が変動します。

関東の派遣社員の時給は約2,750円で、年間休日120日だと仮定すると平均年収は539万円です。関東の正社員の平均年収は517万円なので、派遣社員の方が正社員よりも高収入となっています。しかし、中長期的に見れば、派遣社員よりも正社員で勤務する方が、昇給額が大きくなるなど、雇用条件が良いケースが多いです。

出典:ゲームプログラマーの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)

フリーランスでの平均年収

フリーランスのゲームプログラマーの平均年収は852万円です。開発言語や経験、スキルなどによって報酬単価が異なります。週5日稼働すると、月額単価が50万円~80万円になる案件が多いです。ある程度の経験を積んでいて高単価案件を獲得できる場合は、正社員よりも高収入が期待できます。ただし、未経験からフリーランスとして活動する場合は、低単価の案件しか獲得できない恐れもあります。少しずつ経験値を高めていき、より高単価の案件を獲得することを目指しましょう

出典:ゲームプログラマーとは?仕事内容や平均年収、必要なスキル・資格などを解説

年代別の平均年収

ゲームプログラマーの20~40代以上の平均年収を以下に紹介します。経験やスキルがあるほど、年収は増えていきます。

20代 397万円
30代 477万円
40代以上 492万円

出典:ゲームプログラマの年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)

20代の平均年収

転職会議の調べでは、ゲームプログラマーの平均年収は20代前半で約329万円、20代後半で397万円でした。20代前半の最高年収は550万円、最低年収で180万円と差額は370万円に上ります。この差は20代後半になるとより広がり、最高年収は650万円、最低年収150万円で、500万円となりました。利益が出ている企業や残業が多い企業などで給与額が高くなります。

出典:ゲームプログラマの年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)

30代の平均年収

同じく転職会議の調査によると、ゲームプログラマーの平均年収は30代で約477万円でした。最高年収が920万円、最低年収が200万円と差額は720万円にも上ります。同じゲームプログラマーという職種でも、どの企業に勤めるかによって、収入格差が生じています。昇給の幅やボーナス支給の実態によって、年収が大きく変わるので注意が必要です。また、成果報酬型を採用している企業の場合、スキルが伴わない人であれば、収入が著しく低くなることに気を付けましょう。

出典:ゲームプログラマの年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)

40代以上の平均年収

転職会議の調べでは、ゲームプログラマーの平均年収は40代以上で492万円でした。最高年収は800万円、最低年収は250万円で、その差は650万円です。自己研鑽を積まなければ昇給が難しくなる年代です。高収入を得るには、個人の能力だけでなく、管理者としてのマネジメント能力が求められるようになります。

出典:ゲームプログラマの年収まとめ (給料/平均年収/企業名などを集計)

ゲームプログラマーの年収の幅が広い理由

業界で売上が違うため

ゲームプログラマーの年収に開きがある原因としては、業界ごとに売上が異なる点が挙げられます。ゲーム開発と一口にいっても、ソーシャルゲーム・家庭用ゲーム・業務用ゲーム・VR・ウェアラブル・PCゲーム・スマホ向けアプリゲーム・据え置き型ゲームなど種類が豊富です。利益が出ると賞与に反映される企業が多く、ヒット作の有無によって年収は大きく異なります。大手ゲームメーカーは昇給や賞与があるほか、福利厚生が充実しているケースが少なくありません。反対に、ベンチャー企業では資本力がなく、年収が低くなる傾向にあります。

作品の売上が影響する場合があるため

企業ごとに年収に幅がある理由は、ゲーム業界の企業収益と従業員の年収が作品の売上に左右されるからです。当然ながら大ヒット作が出ると企業の利益率が高くなり、従業員に還元できる金額が大きくなります。また、ソーシャルゲームを開発している企業の場合は、アップデートを繰り返して課金コンテンツを増やし、収益を高めるケースもあります。こうした企業では将来的に年収がアップする可能性があります。

ベンチャー企業は年収が低くなる恐れがあると上述しましたが、全てのベンチャー企業の年収が一概に低くなるわけではありません。人員を厳選していることも多く、ヒット作が出れば若くして高収入を得られる可能性もあります。

必要なスキルが違うため

同じゲームプログラマーであっても人によって年収に差が出るのは、プロジェクトにより求められるスキルが異なるためです。企業によって開発言語や開発環境が異なるなか、専門性の高いスキルを身に着けておけば、報酬の高いプロジェクトに参加できます。

ゲームプログラマーの年収を上げる方法とは?

スキルアップする

ゲームプログラマーとして年収を上げるなら、専門性の高いスキルを身に着けることが大切です。たとえば、1つだけでなく複数のプログラミング言語を習得している方が多くの企業に重宝されます。対応できる業務内容が増えるほど、年収アップを図れます。また、プログラミング言語だけでなく、IT関連の幅広い知識や最新情報を常に吸収するよう心がけましょう。

キャリアアップする

ゲームプログラマーのなかでも、自分でスケジュール管理を行い、多くの業務量をこなせるメインプログラマーになると年収を上げることが可能です。また、プレイヤーとして活躍するよりも、チームメンバーをマネジメントする立場の方が高収入を得られます。ただし、マネージャーは、個人の結果よりもプロジェクトとしての成功が求められることに注意しましょう。

別の会社に転職する

ゲームプログラマーとしてのスキルがいくら高くとも、勤務先の給与水準が低ければ昇給や賞与が期待できず、年収が頭打ちになってしまいます。今の職場で理想の年収アップが期待できない場合は、給与水準が高い企業への転職も選択肢に含めてみましょう。たとえば、成果報酬型の企業なら、個人のスキル次第で高収入を得られます。求人内容をしっかりと確認して、自分の条件に合致する企業への転職を検討してみてください。

フリーランスとして独立して働く

年収を増やすなら、ゲームプログラマーとして経験を積んでからフリーランスとして独立するのも良い方法です。ただスキルが不足したまま見切り発車すると、高単価案件を獲得できず、収入が不安定になるリスクがあります。在職中に人脈を作っておいたり、案件の獲得経路を開拓したりと、安定した収入を得られる道を模索しておくことが大切です。また、フリーランス向けの高単価案件を扱うフリーランスエージェントを利用する方法もあります。

フリーランスエージェントのFLEXY(フレキシー)は、ゲームプログラマーを含め、ITエンジニア向けの高単価案件を多数取り扱っています。週1日から稼働できる案件や、福利厚生が充実した案件などを紹介しています。いきなりフリーランスとして活動するのが不安な方も、FLEXYを活用して副業から始めて、実績を作っていくのがおすすめです。

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まとめ

ゲームプログラマーは、ゲームのプログラミングを手掛けるITエンジニアです。他業種と比べて給与水準が高い上、フリーランスであれば高単価案件を集中的に獲得することも可能です。若手でも実力次第で高収入を目指せるのがゲームプログラマーの魅力です。ただしいきなり独立するのはハードルが高いので、まずは副業で年収を上げていきましょう。

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