ZOZOテクノロジーズのSREチームに聞いた!SREチームのエンジニア組織の働く環境と制度
ZOZOグループの開発子会社であるZOZOテクノロジーズ。同社にはエンジニアやデザイナーなど制作に携わる技術者が集結し、ZOZOTOWNをはじめとする各事業のサービス運用及び技術開発を担っています。
今回インタビューを実施したのは、同社のSREチームに所属する長尾優毅さんと指原卓也さん、そしてFLEXYからジョインした今飯田佳久さん。
業務委託の方も含めてSREエンジニアがフルリモートの環境下でどのように働いているのかをはじめ、組織文化やSREのやりがいなどについてもお伺いしました。
目次
ZOZOテクノロジーズのSREチームについて知りたい!
―今日は、よろしくお願いいたします!まずはZOZOテクノロジーズ全体と、SREチームの組織人数や体制について教えてください。
株式会社ZOZOテクノロジーズ 指原 卓也さん(以下、指原):会社全体としては約400名所属しており、SREチームは50名ほどです。チームは8つに分かれており、僕と長尾、FLEXYさんから稼働している今飯田さんが所属するチームは10名体制です。
株式会社ZOZOテクノロジーズ 長尾 優毅さん(以下、長尾):特に僕と今飯田さんが担当しているのがWEARの部署で、今飯田さんにはクラウドやインフラ周りを見てもらっています。うちのチームでWEARを担当している業務委託の方は今飯田さんのみですが、WEAR部にもフリーランスの方が入っていたりしますし、会社単位で見ても業務委託の方と働いている部署はそれなりにある感じです。
1人目の紹介者が求めていたスキル要件を全て兼ね備えた人材だった
―今回はSREチームでどのような要件の方を求めていたのでしょうか?
指原:ECSやEKSなどコンテナ周り、CloudFormationやTerraformなどInfrastructure as Code、CI/CDなどデプロイやテストの自動化、監視改善の経験のある方を求めていました。
複数マッチしているだけでも良かったのですが、今飯田さんはほぼ全てのご経験があるということだったので、非常に印象に残っています。
―今飯田さんとの面談はどのように行ったんですか?
指原:長尾が中心となって進めました。先程述べたような技術スタックはもちろんですが、チームに馴染めるような人柄かどうかという目線でも判断していましたね。
今飯田さんはFLEXYさんから紹介いただいた一人目の方だったのですが、スキルも人柄もいきなりばっちりだったので、すぐにジョインをお願いしました。FLEXYさんは打率が素晴らしいですね。
長尾:その後はなかなか良い方が見つからなかったので、すぐに今飯田さんに来ていただけたのは非常に運が良かったです。
―では、今飯田さんにお伺いしたいのですが、多数フリーランス向けの案件の紹介がある中で、今回の案件で魅力を感じた点を教えてください。
今飯田 佳久さん(以下、今飯田):非常にモダンな環境で開発しているという点ですね。僕は案件を選ぶときは技術的に新しいことに取り組んでいる企業に注目するようにしていますし、タイミング的に新規案件を探しているところだったのでお受けしました。 CloudFormationを用いたコード化も進んでいるということだったので、自分の経験が生かせて、なおかつ非常にやりがいもありそうな案件だとも感じました。
―契約の時間は、月に140時間から180時間とのことですね。
今飯田:そうですね。期間は、3ヶ月の契約からスタートしました。
働き方はフルリモート、また案件の概要は以下のような形で開始しました。
職種 | SREエンジニア |
---|---|
案件概略: | - システム開発支援 - 技術アドバイス |
スキル要件: | - コンテナ周り(ECS、EKS) - CloudFormationまたはTerraform - デプロイ周り(CI/CD) - 監視改善 |
期間: | 3ヶ月 |
稼働頻度: | 月140~180時間 |
働き方: | リモート |
ー有り難うございます。続いて、フルリモートの働き方についてお伺いしていきます。
毎日30分会話することでフルリモートでもスムーズにオンボーディング
―今回今飯田さんはフルリモートでジョインされたそうですが、オンボーディングはどのように行いましたか?
長尾:ジョインいただいてから1ヶ月以上、毎朝30分ほど話す時間を設けていましたね。フルリモートは放っておくと全く顔を合わせずに仕事をすることになるので、時間を作ってその日の課題などを調整し、スムーズに仕事を進められるようにしました。
また、進捗確認などは基本的にSlackでやり取りをして、必要があればDiscordを使って話すようにしています。
今飯田:僕はリモートワークの経験こそありましたが、フルリモートで働くのは初めてでした。今回、長尾さんが働きやすい環境を作るために気にかけてくださり、とてもジョインしやすかったです。
リモートワーク自体は多くのエンジニアが実施していますが、上手く働けるかどうかは最初に用意してもらえる環境に左右される部分が大きいと思います。
―業務は実際どのように進めていますか?
長尾:WEAR部から依頼を受けることもありますし、こちらから改善が必要な部分を提案して案件化することもあります。基本的にはWEAR部とコミュニケーションを取りながら進める感じですね。
環境と制度の両面からコミュニケーション頻度が増すようにサポート
―ZOZOテクノロジーズ自体は以前からリモートワークだったのでしょうか?
指原:そうですね。ZOZOテクノロジーズではもともとリモートワーク制度を導入しており、コロナ以降はフルリモートワークになりました。出社していたときからSlackは使っていましたし、毎日朝会をやったり雑談タイムを作ったりしてコミュニケーション頻度を高く保つことを大事にしてきました。リモートに移行しても同じようにコミュニケーションができているので、特に問題なく働けていると思います。
長尾:僕は ZOZOテクノロジーズに入ったのが2020年6月なので最初からフルリモートですが、やはりコミュニケーション頻度が多ければきちんとワークしますよ。当社はSlackやDiscord、Zoom、Meetなど様々なツールが導入されているので、リモートで働くための環境もしっかり整っていると感じますね。
あとは「ZOZOエール」と呼ばれる独自の制度があり、コミュニケーションの取りやすさに寄与しています。
指原:「ZOZOエール」は社内のメンバーに感謝の気持ちや仕事に対する姿勢などを褒めるメッセージを送るためのものです。会社が定義しているバリューを発揮できているかも褒めるポイントの一つですね。
長尾:メッセージと一緒にポイントを付与できるのですが、貯まったポイントは1ポイント1円として給与に上乗せされます。
指原:うちのチームの場合は週に1回、ZOZOエールでチームのみんなにメッセージを送る時間を作っています。
―組織醸成の出来る素晴らしい取り組みですね。そのほかにリモートワークを推進するような取り組みはありますか?
指原:2021年1月から「全国在宅勤務制度」がスタートしました。日本全国どこからでも就業が可能な制度で、現在はエンジニアやデザイナーを30名募集しています。
「楽しく働く」と「技術を追求する」が両立した会社風土
―ZOZOテクノロジーズのエンジニア組織文化についても、どんな特徴があるのか教えてください。
指原:当社はもともといくつかのグループ会社が合併して設立されたので、それぞれの会社が持っていた良さを引き継いでいると思います。
例えば自由で和気あいあいとした雰囲気で仕事を楽しむ一面もあれば、技術に対して貪欲にインプット・アウトプットをするテック企業としての一面も強く持っています。どちらか一方が強い会社は多いと思いますが、この2つが両立しているのは当社ならではのような気がします。
―なるほど。制度面ではいかがですか?
指原:働き方はフルフレックス・リモートワークで、エンジニアのサポートとしては書籍購入支援制度やセミナー・カンファレンス参加支援制度などがあります。システムのアラート対応を行うチームに限って言えば、休日に4回シフト担当が回ってくると1日休暇がもらえる待機休暇制度があるのが特徴でしょうか。
―技術のキャッチアップという意味では、どのような取り組みをしているのでしょうか?
長尾:オンライン勉強会に出たり、社内で輪読会をやっていたことがありますよね。
指原:輪読会ではSREの専門書をみんなで読み、朝会の時間を30分ほど使って意見交換をしていましたね。
長尾:あとは、会社としてクラウドサービスの担当者と定期的にコミュニケーションを取れるように体制が整っているので、最新情報をキャッチアップしやすいですね。
今飯田:僕は基本的に実務をこなすことが一番勉強になると思っていますが、ZOZOテクノロジーズさんが取り組む輪読会や勉強会に参加させていただけるのは、非常にありがたいです。
サービスの安定稼働と信頼性の向上を追求できるのがSREチームの魅力
―ZOZOテクノロジーズにおけるSREのやりがいについて教えてください。
指原:当社は新サービスの立ち上げや新機能の追加に積極的にチャレンジすることが多いので、新しい技術も導入しやすい環境です。特に技術的好奇心や成長意欲の高い人は、楽しく働けるのではないでしょうか。
長尾:僕たちが扱っているWEARは最近テレビなどのメディアに取り上げられる機会が頻繁にあり、そのたびに瞬間的な負荷が発生します。負荷にどう対応するのかはもちろん重要ですが、当社は負荷によって起きたことに対する調査や改善を突き詰めて行います。安定稼働や品質・信頼性向上にとことん向き合えるのはSREエンジニアとしてやりがいがありますし、面白いポイントだと思います。
今飯田:長尾さんがおっしゃったようにWEARは社会的に注目されているサービスなので、エンジニアとして携われるのはそれだけでもやりがいがありますね。
―最後に、SREチームとしての今後の展望についてお聞かせください。
長尾:WEARは2013年にリリースしたサービスで、アーキテクチャの刷新を進めています。
現在クラウドを駆使しながら新しい環境へのリプレイスを進めている真っ最中ですが、このミッションを達成できればWEARのサービス成長に貢献できるはずです。SREチームとしても、さらなる進化に向けて頑張っていければと思います。
―貴重なお話、有り難うございました!
担当しているFLEXYコンサルタント