Spring Bootとは?メリット・デメリットや学習方法をわかりやすく解説

SpringBoot

Spring Bootとは、Javaを用いたアプリケーション開発に役立つフレームワークのことです。迅速なアプリケーション開発とデプロイが可能なSpring Bootの概要情報から、メリット・デメリット、学習方法までをわかりやすく解説します。SpringBootを使って効率的にプロジェクトを進めたい方は、ぜひご覧ください。

Spring Bootとは

Spring Bootとは、JavaのWebアプリケーション開発に用いられるフレームワークです。2004年にリリースされたSpring Frameworkの機能をベースにして誕生しました。

Spring Bootの活用は、Javaアプリケーションの開発プロセスの簡素化・高速化につながります。例えば、自動設定機能によって煩雑な設定作業の手間を省けるようになりました。また、スターターと呼ばれる仕組みがあり、特定のライブラリや機能を利用する際に必要な設定作業を一括で行ってくれます。Spring Bootの基本情報は以下のとおりです。

  • 開発言語:Java
  • リリース:2014年
  • 運営元:VMware Tanzu
  • 用途:Webのアプリケーション開発、マイクロサービスアーキテクチャ、クラウドベースアプリケーションなど
  • 公式サイト:https://spring.io/projects/spring-boot

Spring Bootで開発するメリット

Spring Bootで開発するメリットは、アプリケーション開発をスピーディーに進められる、プラグインを統合できるなどが挙げられます。以下では、Spring Bootで開発するメリットを詳しく解説します。

迅速に開発できる

Spring Bootを活用して開発するメリットのひとつは、スピード感を持って開発プロセスに臨めることです。

Spring Bootでは、TomcatやJetty、UndertowなどのHTTPサーバを提供しているため別途でサーバ環境を整備する必要がなく、ローカル開発環境をはじめとするテストやデバッグを迅速に行えます。

例えば、Spring Bootを用いれば、Tomcatをjarファイル内に組み込むことで、サーバを構築せずにアプリケーションを動かすことが可能です。結果的に、開発プロセス上での作成漏れを防止し、管理がしやすくなります。

プラグインと統合できる

Spring Bootによるアプリケーション開発は、各種プラグインやサードパーティのライブラリとの統合を容易に行えるというメリットもあります。Spring Bootは、Springエコシステムとの連携が可能な構成になっているため、既存のプロジェクトやライブラリと容易に統合できます。

プラグインの統合により、開発者は必要な機能を迅速に追加でき、プロジェクトの要件に柔軟に対応が可能です。例えば、Spring DataやSpring Cacheなどのプロジェクトは、Spring Bootで開発されたアプリケーション上で容易にセットアップでき、迅速に使用環境を整えられます。

プロパティ管理が簡単にできる

Spring Bootには設定を外部化させる機能が搭載されており、プロパティ管理を容易に行えるメリットもあります。アプリケーション設定の外部化により、「application.properties」「application.ymlファイル」を通じて以下の項目を記述できるようになります。

  • データベースの接続情報
  • サーバのポート番号
  • セキュリティの設定
  • カスタムプロパティ
  • アプリケーションに関する設定

また、Spring Bootにはプロファイル機能が搭載されており、開発プロセスの段階にあわせて異なる設定が可能です。プロファイル機能を使用すれば、同じアプリケーションコードでも異なる環境に適応させられます。

Spring Bootで開発するデメリット

Spring Bootにはメリットだけでなく、いくつかのデメリットも存在します。以下では、Spring Bootを用いてアプリケーション開発を行う際に注意したいデメリットを解説します。

理解しないとカスタマイズが難しい

Spring Bootで開発する場合は、内部でどのように動作するのかという原理や仕組みを理解していないとカスタマイズするのが難しいです。Spring Bootは規約よりも設定を重視する傾向があり、スピーディーなアプリケーション開発のためにさまざまなデフォルト設定を提供しています。

しかし、利便性の高い機能のみを把握するだけで原理や仕組みを理解していなければ、プロジェクトの要件にあわせたカスタマイズに対応できなくなる恐れがあります。具体的には、組み込みサーバの設定やデータベースの接続、セキュリティの設定などのカスタマイズが必要なケースが挙げられます。

Spring Bootを用いて迅速に開発を進める上で便利な機能を利用することも大切ですが、より容易に開発を行えるようにSpring Bootの原理や仕組みへの理解を深めておきましょう。

デバッグが複雑になる場合がある

Spring Bootで開発を行う場合は「デバッグが複雑になる可能性がある」と理解しておくことが必要です。Spring Bootには自動設定機能が搭載されており、煩雑な設定作業の手間を省ける反面、デバッグが必要なときに問題を特定するのが難しくなります。

例えば、再利用が可能なJavaプログラムのbeanが想定外の方法で構成される、アプリケーションを起動する際にエラーが隠れて問題の解決が遅れるなどの問題が発生するケースも少なくありません。また、Spring Bootは多層的かつ抽象化されている上に、複数の機能が統合されていることが根本的な問題の発見をより難しくしています。

Spring Bootの学習方法

Spring Bootを用いて開発するために、さっそく学びたいという方もいるかもしれません。以下では、Spring Bootを学習する3つの方法を紹介します。

書籍・参考書

書籍や参考書は、Spring Bootを独学する上で有用なリソースのひとつです。初心者から上級者向けのレベル別に解説されているものもあり、現在のレベルにあわせて書籍や参考書を選べます。

Spring Bootの初心者は、書籍や参考書を学習に取り入れることで基礎知識を身に付けられます。例えば、Spring Bootの基本的な使用方法をはじめ、実務で応用できる知識や高度な機能の特徴などを学ぶことも可能です。また、書籍や参考書なら理解度にあわせて読み返せるため、理解してから次の学習段階に進めます。

学習サイト

書籍や参考書以外の方法で独学するなら、オンラインの学習サイトを利用するのもひとつの手です。学習サイトでは、ビデオチュートリアルやコーディング演習などの複数の学習手段から選ぶことも可能です。

初心者でも理解しやすい内容が多く提供されており、Spring Bootの初心者でも安心して学習できます。例えば、Udemyでは、短期間でWebアプリケーションの開発に求められる技術や知識を学べます。

また、オンラインコミュニティへ参加できる学習サイトもあり、学習する中での疑問を質問することでフィードバックをもらえたり、参加者同士で励まし合ったりでき、独学で起こりがちなモチベーションの低下や孤独感の解消につながります。

プログラミングスクール

プログラミングスクールは、Spring Bootを活用するための学習内容が体系化されており、講師から実践的な指導を受けられます。書籍・参考書や学習サイトと比べて、講師に直接質問することで、その場で問題を解消できます。

プログラミングスクールによって特色は異なりますが、現役エンジニアによる指導やQ&Aなどの充実したサポート体制を整備しているところも少なくありません。例えば、CTC教育サービスでは、Spring Bootの基礎知識を学べる2日間のオンライン講習を開催しており、各ベンダーから高評価を受けた講師が講義を行っています。プログラミングスクールに通えばSpring Bootを学ぶための最適な環境を得られます。

まとめ

Spring Bootは、アプリケーションの開発プロセスを容易にする上で有用なフレームワークです。Spring Bootの活用によって迅速な開発が可能になる上に、プラグインとの統合やプロパティ管理がしやすくなります。

ただし、Spring Bootの原理や仕組みを理解しないまま開発を進めると、カスタマイズが難しくなることには留意しましょう。

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