DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?「技術的負債」となったシステムの解決方法

2020年、5Gがスタートすることにより通信速度は現在最高速度とされているPREMIUM4Gの約25倍、もっとも主流なLTEと比較すると100倍以上にも跳ね上がることにより、様々なIT革新が急速に実現される環境が整います。

同時に取り扱うデータの量も膨大になっており、AWSに代表されるクラウド技術の発展も著しく、すでに多くのシステムがクラウド環境に移行されていることは周知の事実です。

1995年のインターネットの登場によってITは急激に加速をし、各メーカーやベンダーがしのぎを削りながらこ様々なシステムやアプリケーションの開発や導入を進めてきたが、これまでとは規模の違うデジタル化の流れが、DX(デジタルトランスフォーメーション)の概念の認知を加速させています。

今回は、flexyコンサルタントの村田拓紀が、昨今のDX(デジタルトランスフォーメーション)について語ります。

まず、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?

DXとは、元々は2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされる「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念であり、DXによって情報技術と現実が徐々に融合して結びついていく変化が起こるとされています。

ただし大きな課題として今日の情報システム研究者が社会的に有益な立場でない、より本質的な情報技術研究のためのアプローチ、方法、技術を開発する必要があるとされてきました。

先進的な概念ではないが、先にも述べた通り通信技術の発展やITツール活用の市場変化などが起因となり、すでに「今取り組まなければ取り残される」ほどの社会問題になっています。

しかし残念ながら、日本企業、特に中小企業においてはこの危機的な現実すら把握されていないケースも多く、また中国やエストニア、アフリカなど、これまではITという側面では目立っていなかった諸外国が急成長を遂げており、グローバル視点での日本経済発展は明るいとは言えません。

デジタルトランスフォーメーションと、2025年の壁

2018年9月に実施されたデジタルトランスフォーメーションに向けた研究会資料として経済産業省が発表を行なっている通り、特に情報システムにおいて、これまで事業部ごとや部署など、部門機能別に個別システムを導入してきたことで、データの活用を横断的に展開することが困難な状況に陥っていたり、独自にカスタマイズを繰り返すことで所謂ガラパゴス化し、システムが複雑化・ブラックボックス化しているため、これ以上の発展的なITの活用ができない状況にスタックしてしまい、今後の持続的な経営発展における大きなボトルネックとなっています。
これが「2025年の壁」と呼ばれるものです。

これは中長期的な経営戦略を考慮した上でのシステムアーキテクチャ設計をせず、短期的事業スケールを目的として、とにかく作る事を優先したが故に、ある一定の時期において発生する「技術的負債」であると言えます。

「負債」である以上、「返済」をしなくてはならない。
昨今のITスタートアップ企業においては、アジャイル的に開発と破棄を繰り返しながら、まずは事業スケールを優先させるためにリーンに経営を推進することは良くあることで、それでも技術的負債を返済する時期を必ずと言っていいほど迎えるが、アプリケーションやシステムの規模がそこまで膨れていなければ、当然リスクも低く済む。とは言えこのリスクを把握・対処できずに、場合によっては事業継続が困難になるケースは当然あるため、軽視できるものではないです。

「2025年の壁」はこの技術的負債があまりに肥大化したため発生する深刻な障害であり、無視することは事業の死を意味すると言っても過言ではないほどの問題です。
flexy村田

「技術的負債」となったシステムの解決における問題とは?


まず最も大きな問題は、この問題を把握・理解している経営者があまりにも少ないことがあげられます。
誤解を恐れずに言えば、過去日本経済が急成長した時代には、諸外国への情報にアンテナを貼り、新しい技術を導入しては、次から次にモノを製造し、世界にメイドインジャパンの名を轟かせるほどに貪欲だったが、ITという触り心地の違うテクノロジーに対しては急激にその貪欲さを低下させ、学ぶことすら放棄している経営者が多いように感じます。

そして上記に伴う問題として、情報システム部を代表するような技術者側とビジネスサイドとのITリテラシーの大きな隔たりが、不要な軋轢や誤解を生み、健全な経営管理やIT統制、IT戦略が設計されていないことが挙げられます。
特にITシステムは、本来中長期的な投資として判断される立ち位置であるにも関わらず、「コスト」として理解され、売上・利益を追求する経営陣にとって「なるべく抑えたい、考えたくないもの」と捉えられているケースも多々あります。
当然このような状況下では、プロジェクトとして立ち上げたとしても、そもそも良質な要件定義も出来ず、計画破綻し、本来の目的が擦り変わるリスクを多く孕んでいます。

最後に解決できる人材、エンジニアの人数が圧倒的に少ないことが挙げられます。
日本の全体的人口構造問題に比例して、特にエンジニアの有効求人倍率は8倍以上、さらにDXの課題解決が可能なエンジニアは少数となるため高級人材となり、大手ITメーカーや有名IT企業が囲っているなど、出会うことすら困難な状況にあるのです。

ではどう解決するのか?解決の手法とは?

経済産業省が、以下のようにデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)を掲載しています。

引用:経済産業省/デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン

解決方法としては、
1.大手メーカーへの依頼か、2.人材育成、あるいは3.外部人材の活用しかないと考えています。

1. 大手メーカーへの依頼

大手メーカーへの依頼に関しては、すでにIBMやMicrosoftなど、大手IT企業がDXに注力をしており、この課題解決に躍起になっています。

2. 人材育成

人材育成に関しては、そもそも育てることが出来る人材がいないという問題が容易に想像できるため、また2025年まであまり時間がないことを考えると、現実的ではないかもしれないです。

3. 外部人材の活用

外部人材の活用に関しては、正社員雇用というハードルの高い採用というステップではなく、外部人材をプロジェクト単位で活用するという方法もあります。また、2.に挙げた人材育成という観点も、経験豊富なプロが入ることにより知見の内製化が出来るため、解決することが出来ます。
これに関しては、日本において社会課題となっている働き方改革も並行して発展させ得る方法です。

これからの経済において、経営とITは必ずと言って良いほど共存させるべきものであり、ITリテラシーを高めることは、仕事をする上での基礎知識となり得る社会は、もうすでに到来しています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)は自分達とは関係のない別業界の話、ではなく、経営者などの上層部はもちろん、もはや仕事をする全ての人が把握すべき問題であると認識して欲しいです。

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