教育に建築、医療現場…様々な領域で活用されるICTの意味と活用例を紹介!

「ICT」とは?
今回はICTという言葉が持つ意味と、ICTの具体的な活用事例を合わせて紹介していきます。

ICTとITはほぼ同じ同義語

ICTは「Information and Communication Technology」の頭文字をとった略語で、日本語に直すと「情報通信技術」という意味になります。つまり、情報技術を意味するITと言う言葉に「Communication(通信)」という意味が加わった言葉がICT、ということになります。
とはいっても、これだけでは抽象的すぎて何も分からないと思います。もう少し詳しく説明するため、まずはITとICTのカテゴリにどのようなものが含まれるかを整理してみましょう。

・IT:AIやIoTなど、デジタル関連技術の総称。スマートフォンなどのハードウェア端末や、端末上で動作するソフトウェアを含める場合もある。

・ICT:ITという言葉の意味に加えて、インターネットを活用したビジネスやプラットフォームサービス、コンテンツ、アプリケーションなども含めた言葉。

ここから分かるように、ICTはITと同義語であり、ICTはITが持つ意味を包含した言葉だといえます。
またICTという言葉はITを活用したビジネスやサービスについても含意しており、この点が特徴といえるでしょう。

ただ、上記で行った意味の整理は絶対的なものではありません。というのも、国際的にはITに代わってICTを用いることが一般化しており、また国内でも総務省などはICTを積極的に用いるようになっているからです。このため将来的には、ITとICTの違いを厳密にしようとする試み自体、大きな意味をなさなくなるかもしれません。

各領域で活用が進む「○○×ICT」の具体的事例を紹介!

ICTは現在、社会の様々な領域で活用が進められています。ここからはICTの活用が進む代表的な領域を取り上げて、それぞれの活用例を紹介していきます。

教育:生徒と教員に1人1台のPCを配備!

文部科学省は2018年に策定した「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」に基づき、教育現場におけるICT環境の整備を進めています。文部科学省がこうした取り組みを進めるのは、同じく2018年に改訂された新学習指導要領の中で、生徒の情報活用能力が「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられると同時に、小学校においてプログラミング教育が必修化されると決まったからです。
計画の中では全国の学校に無線LANを100%整備するとともに、生徒と教師1人につき1台のPCを配備、各教室にプロジェクターを1台ずつ設置する他、学内のICT環境をサポートする専門の支援員を配置することが目標として掲げられています。
ICT環境を整備することで、PCやタブレット端末からデジタル教材などの学習ツールを生徒や教員が学内外から利用できるようになります。これによって生徒の学習効率や教員の指導効率が向上すると考えられていますが、一方で、ICT環境整備のための予算が限られていることもあり、計画が予定通り進むかは不透明な面があります。

建築:建造物の3Dモデルを活用、自走する資材運搬ロボットも

国土交通省は現在、建設現場の生産性向上を目的としたICT導入の取り組みを促す「i-Construction」を推進しています。既にさまざまなICTが現場に導入されていますが、中でも「BIM」は施工現場の作業を効率化するICTツールとして大きく注目されています。 BIMは施工中の建造物をデジタル空間で丸ごと3Dモデル化したもので、建築物に使われている建材の情報も参照できます。BIMを使えばどの場所にどの建材が、どのような手順で組み込まれる予定かが3Dモデル上で視覚的に把握できるようになるため、建築プロセスについての認識を作業員の間で齟齬なく共有できます。このため複雑な施工計画においても、従来に比べて施工のプロセスマネジメントや安全性検証が効率的に行えるようになるのです。
またBIMのデータを施工現場で撮影したデジタル映像と比較することで、施工の進捗状況と品質状況が把握しやすくなるという利点もあります。また、BIMと資材運搬用の建設ロボットを連携させることで、ロボットが自機の現在地を施工現場の地図上で把握し、施工現場を自走することが可能になります。これにより、資材運搬に携わる作業員を他の役割に再配置できるようになり、生産性向上が期待できます。

医療:クラウドの力で電子カルテの夢を実現?

医療分野においては現在、厚生労働省が複数の医療機関での「電子カルテ(EHR)」共有を実現するための取り組みを進めています。EHRの共有が可能になれば、患者はどの地域の医療機関でもスムーズに医療サービスを受けられるようになり、また医療機関にとってもカルテ作成、管理の負担軽減が図れるようになるため、結果として医療の質が向上すると考えられています。
しかし従来、各医療機関がもつ患者のカルテ情報は、他の医療機関との共有を前提に作られたものではありませんでした。このため、カルテの情報を入力する基幹システムも医療機関によってバラバラで、データを統一化することが困難だったのです。
この課題を解決するため厚生労働省はクラウド技術に着目しました。クラウドを活用することで、散逸した患者のカルテ情報を個人単位で集約し、複数の医療機関や地域で共有可能なデータとして活用できるネットワーク環境の構築を目指しています。
また厚生労働省はEMRだけではなく、個人が自分自身の健康に関する情報を時系列的に収集したデータベース「パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)」の実現も目指しています。PHRは幼児期や児童期・学童期、青年期など個人のライフステージに合わせて、各ステージでの健康診断の情報を全て記録します。こうすることで、例えば高齢期に差し掛かった人の場合には、個々人の健康状態に沿った適切な医療、介護サービスを受けられるようになる他、生活習慣病に対する効果的な予防策を講じることも可能になるとされています。

先日、flexyでもヘルスケア×ICT 〜レガシー業界に革新を〜エンジニア視点で語る医療とテクノロジーの親和性とは?のCTOmeetupイベントを開催しました。
株式会社Linc’wellのCTOの戸本 裕太郎さんにイベントのファシリテーター、ご登壇者は株式会社Welby 執行役員 兼 プロダクト開発部 部長の松本 均さん、リーズンホワイ株式会社 CTO 常富正史さん、 Holoeyes株式会社 Co-Founder 代表取締役 CEO/CTO 谷口 直嗣さんをお迎えしました。

※イベント当日の写真
医療に新しい分野が参入する上での具体的なハードルとは?、人材採用や資金調達など、リソースの集め方、「お堅い」医療の世界で現代のトレンドをサービスに生かす工夫とは?など多岐に渡りディスカッションを行いました。

ICT まとめ

教育分野におけるPCや無線LAN環境の整備、建築分野におけるBIMの活用事例のように、ICTの活用は既存の業務プロセスの効率化に大きく貢献します。それだけでなく、医療分野におけるクラウド技術の活用事例のように、従来は実現の難しかった大規模な社会的インフラの整備も実現可能になります。いまやICTの重要性は広く認識されており、今後もICTの導入に向けた取り組みが社会のあらゆる領域で活発に行われることになるでしょう。
一方で総務省は、同省が「ICT人材」と呼ぶクラウド技術やデータ分析技術などの専門スキルを備えたエンジニアが慢性的に不足すると予測しており、こうした状況に懸念を示しています。これは裏返せば、クラウド技術などの最新技術を習得したエンジニアの市場価値が今後さらに高まる可能性があるということです。自らの市場価値を高めたいというエンジニアの方は、最新技術の習得できる機会があれば積極的に挑戦してみてはいかがでしょうか。

[参考文献]
総務省 令和元年度情報通信白書[PDF]
発注ラウンジ
BUILT「ICT導入に必須!建設業界でお金をかけずに業務改善を成功させるための秘訣」
総務省 医療・介護・健康分野の情報化推進


この記事を書いた人
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